* アーティスト名 : がせねた

26th.357-361 : 名無しのエリー2012.03.09.

1.父ちゃんのポーが聞こえる(LIVE)★★★☆

いきなり音悪っ!
これはこのCDに入っている曲全てに言えるのだがどこまでが計算で、どこまでが即興なのかさっぱりわからない。
もうこれでもかって感じで弾けまくってる。特に浜野さんのギターがすげえ。
何気にベースも下手とか上手いとかを超越した謎の効果を出しており、かなり引き込まれる演奏。
山崎氏によるヴォーカルは無しで、インストバージョン…かと思いきやよーぉぉぉぉく耳を澄ましてみるとボーカルがうっすらと聞こえる。

2.◎?△□!

音合わせの即興セッションと思しきもの。それにしちゃできすぎた曲だ。
ボーカルはただひたすら「らりるれろ」としか言ってないw
やたら短いのが残念。

3.雨上がりのバラード★★★

イントロのギターの鳴りがかなり衝撃的。
「もう何にも喋る気がしない 公園の陽だまり」という歌いだしもかなりイカレている。
山崎春美の息切れ喚き散らしボーカルもかなりかっこよくキマっている。
ひたすら同じフレーズを繰り返す構成のため、聴いていると妙な酩酊感に襲われる。
ちなみにぜんぜんバラードではない。

4.雨上がりのバラード★★★★☆

基本的には同じ。しかし前のトラックのテイクよりもギタープレイがより凶暴になっている。
本当にどうしたらこんなギター弾けるんでしょうか?自分にはまったく見当もつきません。
あと、こっちは若干テンポが速い。ラストの加速展開もこちらのほうが迫力がある。
というわけで、どっちが良いかと聴かれたらこちらのテイクのほうに軍配が上がる。

5.社会復帰★★★★★

ここまでの曲よりもわかりやすくパンクロックしている印象がある曲。山崎春美のボーカルパフォーマンスも他より少しまともな感じ。
これもギターの音がキチ入ってる。中盤で始まるギターソロなんか何もかもが無茶苦茶すぎて本当に困る。
最後の方ではリズム隊もかなり無茶苦茶な動きをしていてかなりカッコいい。
いやー、カッコよかったなー…と思いきやメンバーがなんか揉めてるのが聞こえて終わる。

6.宇宙人の春★★★☆

タコのファーストアルバムでおなじみの曲。しかしこのテイクはなんかやけにテンポが遅くて、もっさりしてる感じ。
ボーカルもタコのアルバムに入っていた音源と比べると…と最初思ったんだけど、こっちも何回か聴いているとなかなか良い。
でも演奏陣のキレはあちらのテイクのほうが数倍上。

7.雨上がりのバラード(LIVE)★★★

前半によくわからない曲が入ってる。お風呂に入れば弥勒になれる…?即興だろうか。
で、このライブテイクは音が悪すぎて正直なにがなんだかよくわからない。
半分ぐらい過ぎたところでやっと演奏がよく聞こえてくる。このテイクだとリズム隊が暴れまくってていい感じ。
ボーカルも多分相当に迫力のあるパフォーマンスを見せているのだろうが、音が割れすぎていてよく聞こえない。
音がよければかなりカッコよかっただろうなあ…。しかもなんか途中っぽいところで終わる。

8.宇宙人の春(LIVE)★☆

恐らくタコのアルバムに入ってたのと同じテイク。これってライブテイクだったんですね。
でもこれも音悪すぎる! なんか音が物凄い勢いで左に寄っているし、全部かなり篭ってて超絶イライラするw
さらに途中から謎の高周波ノイズも鳴り出す。いくらなんでもこれは…
これに限っては音質の悪さが演奏の良さを猛烈に殺いでしまっている。
タコのファーストやボックスが再発された今、同じテイクを数段いい音質で簡単に聴けるので今となってはあまり価値がない音源。

9.雨上がりのバラード(LIVE)★★★★

こちらのテイクは7曲目に比べるとだいぶ音が良い。
しかし、なんかどうやって録っているのかはわからないが全ての音が遠く、そして薄い。
そのせいで演奏陣は良さげな演奏をしているのだが、なんかイマイチ迫力がない。
しかしボーカルだけは別格。演奏陣を食う勢いで暴れまくっており、狂ったヴォーカルスタイルを堪能することができる。
後半の展開はこのCDに入ってる同曲の全テイクの中で一番かっこいいと思う。

10.父ちゃんのポーが聞こえる★★★★★

本編ラストを飾るは、一曲目のスタジオ録音版。イントロの音割れしまくったベースからして既に異様な空気を発している。
5分30秒とこのアルバムの中では一番長い曲なのだが、開始から3分30秒ぐらいまでの間
ずっとバックトラックを無視して山崎春美氏が早口で何かまくし立てている。もうマジキチ(本来の意味で)。
その上、早口すぎてなにを言ってるのかさっぱりわからない。部分的には聞き取れるが。
そこに相変わらずなにを考えて弾いているのかわからないギターとぐわんぐわん動き回るベースがぶつかり合い、
さらに終盤で今までおとなしかったドラムもここに来て豹変。かなりフリーダムに暴れまくっている。
ちなみに泣けると評判の同名映画との関連性はまったくもって不明。

11.・・・・・・・・・・

前半はメンバーの音合わせの合間の雑談と思われるもの。
後半はライブ音源から抜粋したと思われるなかなか音が合わないギターのチューニング。
なんかこのCDの中でこのチューニングが一番音が良い。どういうことだ。

総評.★★★

1970年代終盤に結成され、アングラシーンで暗躍したアヴァンギャルドなロックバンド。
…まあ現代のジャンル分けで言うとロックというよりかは圧倒的にパンクなんですが。
ここで得た人脈が後に「タコ」の礎にもなった。ちなみに持ち歌はなんとこのCDに入っている四曲のみ!
このCDは色々と曰くアリらしいですが(大里さんが勝手にまとめたから山崎氏がムカついた…とか)、
その片鱗は帯の長ったらしい謎な注意書きや大里さんの姿が意図的に削除されたアートワークに見ることが出来る。
音の方はというと、とにかく凶暴でどうしようもないろくでなしサウンド。
高速テンポで叩きつける強靭なドラムビートもなければ迫力満点の早弾きもないのだが、
全ての音に狂気が宿っているようで、なんというか、聴いているだけで殺されそうな感じがする。
特にサウンド面の核を成しているのが、浜野純氏のギター。この人のギターは本当に凄い。
技術的に何か凄い事をしているわけではないのだが、脳のどの部分で演算処理して弾いているのかが全く判らない演奏。
この人はこんな物凄いギターを弾いているのになんか今ではなにをやっているのかすらわからず、
これとタコ以外では連続射殺魔と不失者ぐらいでしかまともに活動してないみたいです。もったいねえ。
そして恐らく物凄いことになっているであろう山崎春美氏の作詞は…歌詞カードが付いてないんで確認できません…。
なんてこった…一応裏ジャケットには「宇宙人の春」の歌詞が掲載されているんですが。
しかし、ひたすらに音が悪い。とにかく音が悪い。
そこに言及するのはナンセンスだという事は十分承知ですが、それにしたって音が悪い。
ライブテイクは特にひどい感じ。8曲目なんかは特にひどい。
でも1曲目なんかは音の悪さが却って音の凶暴性を引き出していてなかなか。ちなみにライブ音源の演奏データは一切不明。
間章氏をして「このバンドの為なら何でもする」と言われるだけの才気は十分すぎるほど感じる事ができる。
でもタコと同じでこれも安易に人には薦められない。
まあ、どうせ四曲しかない(暴言)んでとりあえず興味がある人は
ボックス(この前出た)やベスト盤(この前出た)などに手を伸ばす前にこれを聴いてみましょう。

(★:2点,☆:1点の計10点満点。)