ダン・ブラウン

 

ダ・ヴィンチ・コード ★★★★
ルーブル美術館、館長が美術館内で殺害される。司法警察警部・ファーシュはハーバード大学教授のラングドンを容疑者として美術館に連行するが、そこへ司法警察暗号解読官のヌブーが現れファーシュの隙をつき、ラングドンを連れて逃走。実はヌブーは館長の孫娘だと名乗り、館長が今際の際に残した謎の文字列は暗号で、ダ・ヴィンチの絵に隠されたキリスト教を根幹から揺るがす「秘密」追求していく…。
何が虚で何が事実か、わからないときは純粋に小説の世界へ没頭するべし。鼻で笑いたくなる部分もあるけれど、キリスト教にまつわる部分はともかくとして、誰がこの殺人事件を企てたのかという部分はミステリーとして十分面白く、楽しめる。
しかし「初詣は神社、葬式は仏式、結婚式は神式、クリスマスはどんちゃん騒いで、神頼みは…神様・仏様」という、宗教については無節操(?)な、日本人から見ると、キリストの秘密にここまで躍起になるのが不思議に思える人も多いと思うのだけれど、日本人以外の人々にとって宗教とはアイデンティティに関わるものなので、そこのところは心して読まなければならないかもしれない。
でもね…読み進めていくごとに「インディ・ジョーンズ」っぽくなってきて、頭にチラチラとハリソン・フォードが浮かんできてしまった。実際にはトム・ハンクスで映画化されるらしいけど、いつトロッココースター(!)が出てくるか…と、期待でワクワクしてしまった(笑)。