林 真理子

 

ミカドの淑女
明治時代、宮廷に出仕し皇后の寵愛を得た女官で、実在の人物下田歌子を襲った突然の醜聞騒動を作者の視点から書いた作品。
この時代の第一線キャリアウーマンである下田歌子がどのようにして、宮廷で力を発揮し、学習院女子部長にまで上り詰めたのか、また何故、醜聞騒動が起こったのか…。
他の下田歌子に関する著作を読んでいないので真相はわからないのだけれど、まだまだ女性の地位が低いこの時代に更に上へと上っていこうとした末に起こした下田歌子自身の自作自演のような気がするのはわたしだけなのだろうか?
それとも作者がほのめかしているように畏れ多くも…という話しなのだろうか???