京極 夏彦

 

姑獲鳥の夏(文庫版) ★★★★
売れない物書きの関口が友人である古本屋の主人を訪れ、「ある病院の娘が二十ヶ月も身ごもったままで、しかもその娘の夫が行方知れず」だと言う。その話を聞いた京極堂の主人はひと言「この世には不思議なことなど何もないのだよ」。…古本屋の主人にして陰陽師の「京極堂」こと中禅寺秋彦は「不思議なことではない」この噂の真相をどう読む…?。
「京極堂シリーズ」の第一弾。文庫でありながらあの分厚さに慄いてなかなか手に取ることが出来なかったんだけど、読んでみると、面白かった〜!…のひと言。もっと早く読めばよかった。
陰陽師と土着文化を扱ったものなので、雰囲気としては一見、夢枕氏の「陰陽師シリーズ」や小野不由美さんの「黒祠の島」に似た感じはするのだけれど、似て非なるもの。でもあの感じが好きな人はきっと面白いと思う。
正直言って、前半部の延々と続く「脳」と「心」「意識」に関する理論にはまったくついていけなくて「エライものを読み始めてしまった…」と若干、後悔もしたのだけれど、終わってみれば煙に撒かれた気分になりつつも、「あそこをもっと丁寧に読めばよかった」と逆の後悔をしたりして。
ミステリーとして読んだら「げっ」と、裏切られる展開だけど「京極堂」や探偵の榎木津のキャラクターにハマると抜け出せなくなる「京極堂迷宮」といった感じ。それでもやっぱり京極堂の理論には凡人の頭ではなかなかついていけないので、連続しては読めない。デザートバイキングで甘いケーキばかり食べてる合間に柿の種が恋しくなる…そんな感じで、これからも時々読んでいくだろう。お風呂に入って髪を洗っている最中が今まで以上に怖くなるかもしれないけど…。

 

 

魍魎の匣(文庫版) ★★★★
箱詰めにされた少女を探す奇妙な小説、美少女の転落事故、箱のような建物、箱を祀る新興宗教、そしてバラバラ殺人…。繋がっているようで、何ひとつ真相が見えてこないこれらの事件に文士・関口と刑事の木場、探偵の榎木津らがそれぞれに関わりながらたどり着いた「京極堂」。いつになく口の重い古本屋の主人兼陰陽師の京極堂(中禅寺秋彦)は匣の中に何を見たのか……。
前作も「悲しい女性の話だったのだけれど、今回もなんとも数奇な運命と「魍魎」に翻弄される女性の物語。ただ一番翻弄されたのは木場修刑事かもしれないけど。
この京極堂シリーズは一見、猟奇的だけれど、血なまぐささをあまり感じない。今回もなかなかヘビーなシーンが出てくるわりにはなんともいえない悲しさやさびしさの方が先にこみ上げてくる。
あまりの分厚さにうんざりしながらも読み始めるとやめられない。これが「京極堂」の術なのかもしれないな。
この世には開けてはならない「パンドラの箱」がある。けれど、人は開けずにはいられない。たとえ世界を災厄に陥れるとしても…。京極堂はそれがわかっていたからこそ、歯切れの悪い態度をとったのだ。彼は最終的に箱の中にある「希望」を見出すことができたのか。いや、それを見つけるのは木場修であり、読者なのだろう。

 

 

狂骨の夢(文庫版) ★★★★
神奈川・逗子にある教会で「夫を4度も殺した」と、告白した朱美。その教会の牧師、白丘。教会で起居する元精神科医の降旗。彼らに共通するキーサードは髑髏だった。折りしも逗子の海で髑髏が発見される。謎の集団自決や得体の知れない寺、朱美の素性など謎は深まるばかりで…。ほぼ初登場の自由人(?)「いさま屋」やおなじみの関口、榎木津たちに巻き込まれるように京極堂が憑き物落としに臨む。
正直言って、精神論だの、宗教論だのはさっぱりわからなかったのだけれど、朱美の素性についてはわりと早い段階で気づいていたので、あとは京極堂が今回の登場人物に憑いた物をどう落とすのかを興味深く読んでいたのだけれど、なんのことはない彼は当事者達というよりは関口…いや、読者に憑いたモヤモヤを落としたのだ。小説家のクセにてんで要領を得ず、常にしどろもどろの関口は読者代表なんだな…と、三作目にしてようやく気づいた(笑)。髑髏って一見するとおどろおどろしいものだけれど、よく見るとどこか愛嬌があるような…そんな気になるし、この物語も清々しさを感じさせる結末だ。
それにしてもシリーズを重ねる毎に分厚くなるよ〜。近頃は「分冊版」なんてのも出てるようだけど、わたしの場合、通勤電車の中で読むわけではないので、分厚いほうを読んでる。しかし、手に持って読むことができません。といって、読むのが億劫になることはない。むしろ一つの話が終わるたびに「あぁ、終わってしまった…」とさびしい気持ちになるのだ。

 

 

鉄鼠の檻(文庫版) ★★★★
珍しく京極堂が本業(古書業)で出かけるから一緒に来ないか…と、関口に声をかけ、それぞれの細君も同行し4人で箱根へ。一方、箱根山中の古びた旅館の庭で「姑獲鳥の…」の舞台になった病院の元院長・久遠時翁と古物商の今川、京極道の妹で編集者の敦子や同じく編集者の鳥口が僧の死体を発見し…。全国の神社仏閣に精通する京極堂すら知らない謎の巨刹・明慧寺を舞台に「見立て殺人」の幕が上がる。
今回は禅寺の僧を相手にさしもの京極堂もかなりの苦戦を強いられる。そもそも、僧たちの話す言葉そのものがまさに「禅問答」なので、関口をはじめとする宗教に造詣の浅い登場人物や読者には何を言ってるのかさっぱりわからないのだ。京極堂はさすがにそのあたりのことはわかるようなのだが、なかなか事件の全容がはっきりしない。禅寺にかけられた「結界」はそこに居るものを捉えて離さない「檻」になり、読者もまたその虜になってしまう。
わたし、ものすごい勘違いをしてました。僧ってもう悟りきってて何が起きても動じないんだ…なんて思い込みもはなはだしかったんだけど、考えてみれば僧も人間。僧だからこそ、人一倍悩み、苦しんでいる。だから「日々、修行」しているのだ。
この作品だけでも充分読み応えあるし、面白いんだけど、やはり「姑獲鳥の夏」を先に読んでおいたほうが楽しめます。

 

 

絡新婦の理(文庫版) ★★★★
千葉・房総の旧家、織作家が創設した女学校に伝わる「呪い」の儀式と「黒い聖母像」。「目潰し魔」による連続殺人。織作家に足止めされた伊佐間。親しい友人が事件に関係しているのでは…と、逸る木場修。それぞれの事件が絡み合う蜘蛛の糸。巣の中心にいるのはいったい誰か…。旧家に残る因習と「女性の性」がひき起こす美しくも悲しい物語。
冒頭で京極堂が今回の事件の首謀者とおぼしき女性と会話しているシーンが美しくて印象的。ここを読んだら先を読まないわけにはいかないでしょう。ちなみに冒頭部でのやりとりでは首謀者が誰かは明らかになっていないのでご安心を。
ストーリーはいつも通り、いや、いつも以上に複雑で面白かったし、冒頭部とエピローグでは京極さんの美意識なんかも垣間見れたような気がして満足なんだけど、今までのものと比べてちょっと読みにくかった。それは「読者代表」の関口があまり出てこなかったから。今まで良くも悪くも関口の目を通して読んできたので、「あれれ?」という感じ。京極堂が鈍い関口に面倒がりながらも噛んで含めるように説明してくれてたので、「なるほど、そういうことか」なんて納得してたんだけど、関口以外の登場人物って関口ほどニブくないから「えっ?!、あんたはそれでわかっちゃうのね。置いてかないで〜」となってしまった(笑)。
個人的にお気に入りの榎木津探偵、今回も活躍してくれました。京極堂の眉間にしわを寄せた難しい顔と言葉の渦の中にあって彼の存在は笑いを思い出させてくれます。次の「塗仏の宴」ではさらに大活躍。
蜘蛛の巣って今まで好きじゃなかったというか、気持ち悪くて正直イヤだったのだけれど、この作品を読んだあとは蜘蛛の巣が美しく見える…、そう思わせてくれるほど美に溢れた作品でした。

 

 

塗仏の宴<宴の支度><宴の始末>(文庫版) ★★★★
小説家、関口のもとに「伊豆韮山山中のある集落が忽然と姿を消したという噂がある。ついては取材してほしい」という依頼があった。韮山へ向かった関口は道中「世の中には不思議でないものなどない」という男に出会い、異界へといざなわれてしまう。その頃、新興宗教や催眠術、自己啓発セミナーなど6つ胡乱な集団が世の中を騒がせていた…<宴の支度>。
「壊れてしまった」関口、右往左往する他の登場人物たちに対し、京極堂は動こうとしない。誰が京極堂を呪縛するのか、それを解くのは誰か…。そして「くんほう様」とは…。<宴の始末>。
…1冊でも十分分厚い作品がなんと今回は「上下巻」となってさらに超大長編となってしまtった。しかも今まで事件に巻き込まれ渋々腰を上げていた京極堂だったが、今回はその京極堂自身の事件であるにも関わらず、なかなか動こうとしないのでいったいどうなってしまうんだろう…と、苛々&ドキドキ。でも関口のことを「友人」とは決して言わない京極堂がやはり彼のことを大事に思っているのだな…ということがわかってちょっと安心。
妖怪というのは「人の世界」にこそ存在するものなのだ…ということを今回改めて思い知らされる。人のいない世界には妖怪なんて存在しないのだ。それほど人と妖怪は密接に関わっているにも関わらず、妖怪は決して人を干渉しない。干渉するのは人の方だ。干渉し、心に飼ってしまう。飼い慣らすことができればいいのだろうけど、妖怪は簡単には手なずけられない。だからこそ、怖い。そして妖怪となってしまう人もいる。今回はその人物がチラリと姿を見せている。今後、その人物が京極堂を苦しめていくのだろう…。
さて…今回も榎木津探偵、大暴れ…というより、大活躍。好きなキャラクターではあったけど「かっこいい!」と思ったのは今回がはじめて。これからもその活躍を期待してます!。

 

 

百鬼夜行−陰−(文庫版) ★★★
これまでの「京極堂シリーズ」で心の闇に巣食う「妖怪」に憑かれた人たちが京極堂に出会うまでの経緯を記した10のサイドストーリー。
本編の壮大さ、面白さに比べたら淡々とした流れで特に大きな事件もないのだけれど、人が闇のものに取りつかれていく様子や狂気に駆られていく様子が静かに伝わってきて、ぞくぞくっと背筋が寒くなってくる。ただし、本編に対するネタバレになる部分もあるのでやはりこれは本編を一通り読んでからのほうがいいです。本編を読んでから読むと「あぁ、あれはこういうことだったのか!」と新たに本編に対する感動が沸いてくる。逆に言えば、本編を読んだ人は読むべし。

 

 

百器徒然袋−雨−(文庫版) ★★★★
姪の身に起きた卑劣な事件に胸を痛めた僕は「名探偵」と評判の榎木津探偵のいる「薔薇十字社」へ赴いた。しかしそこに探偵は居らず、探偵助手の益田に依頼内容を話していたのだが…(「鳴釜」)。
あの迷探偵・榎木津礼二郎大先生が、関口や益田はもちろん依頼人までも下僕にし、挙句の果てには京極堂まで引きずり出して、大暴れ。榎木津探偵を主人公にした中編三本。
ぶわっはっはっはっ!。夜中だろうが、一人だろうが大笑いせずにはいられなかった。「そうだ!僕だ。お待ちかねの榎木津礼二郎だ!」というセリフがすべてを物語ってます(爆)。「京極堂シリーズ」をつい最近読み始めたので、すでにこの本が出ていることも知っていたのだけれど、榎木津探偵の大ファンでありながら、文庫版「京極堂シリーズ」を読破するまでは…と、身もだえしながら読むのを我慢していた。もう我慢した甲斐が大アリ!。奇行、暴言のオンパレードなのにそこに「愛」が感じられるところが榎木津探偵のいいところ。もちろん「悪」に対しては誰よりも厳しく制裁を下す。…ただその方法がどこからどう見ても普通と違うというかやっぱり奇行なんだけど(笑)。それでいて眉目秀麗、頭もいいらしいし、体力もありケンカが強い。そんな榎木津の言動だけの小説ではないところが京極さんらしい。ストーリーも「京極堂シリーズ」に劣らない面白さ。薀蓄とかまどろっこしい説明がない分、「京極堂シリーズ」に躊躇してる方はこちらから先に読んでもいいかもしれない。…けれど、この本の榎木津探偵の面白さは「京極堂シリーズ」を読破した人への「ご褒美」として、読破していない人の何倍にもなること間違いなし。
わたしが読んだ後、夫も読みましたが我が家ではしばらく「馬鹿オロカ」「カマオロカ」が流行語となりました(笑)。

 

 

陰摩羅鬼の瑕(ノベルス版) ★★★★
白樺湖畔に建つ「鳥の城」と呼ばれる洋館では結婚式を控えていた。榎木津が「探偵」として仕事を依頼され「鳥の城を」訪れるが、旅の途中で目を患い、関口が付いていくことになった。出迎えたのは新郎であり、5度目の結婚式を控える「伯爵」。過去4度の結婚の際、初夜に新婦を何者かに殺されているので、今回こそは守って欲しい…という依頼。しかし、招待客や住人を前に目が見えないはずの榎木津は「そこに人殺しがいる!」と叫び…。
おなじみの京極堂シリーズ7つ目の物語(塗仏は「支度」「始末」で1つとした)。今までの物語も悲しい話だったけれど、今回は悲しいだけでなくさびしく、それでいて自分の世界を作り上げたという意味では一瞬(あくまでも一瞬)、うらやましさすら感じさせる人の話。世間一般の人が常識として知っていることを知らないことに気づいたときの衝撃はいかほどのものだったろう…と、慮らずにはいられない。この物語はそういう話であって、決して犯人探しを目的としたミステリーではない。世の中には自分が思いもよらないような悲しみ(瑕)を持った人が少なからずいるのだ。そしてその瑕に気づいた人もまた瑕つく。京極堂はそんな人たちの「憑き物」を落としてくれる。そして物語の最後はいつになくさわやかだ。京極堂シリーズに「さわやか」という言葉は不似合いなんだけど、さわやかなんだから仕方ない(笑)。
それにしても、今までのものに比べると読みやすい。というのは、今回はいつになく関口がしっかりしていたから。前回の「塗仏」ではそれはもう悲惨な状態だったのでこちらの世界に帰って来れるのか心配していたのだけれど、彼なりにがんばってるようで安心した。そして印象的なのは「鳥の城」。わたしはこの中には入れません。なにしろどこへ行っても、どの部屋に入っても鳥の剥製だらけ。こんな部屋では眠れませんっ。

 

 

今昔続百鬼−雲 〜多々良先生行状記〜 ★★★★
在野の妖怪研究家、多々良勝五郎センセイは小太りで人の迷惑を顧みず、わが道に…というよりも道なき道に他人を巻き込みながらブルドーザーでぐいぐいっと力ずくで日本各地をフィールドワークと称して荒らして(?)行く。一番の被害者は同行者の沼上クン。今日もこの2人は「すわっ、妖怪か?!」と行く先々で大騒ぎ…。中編4本収録。
これもある意味では「京極堂シリーズ」の番外編。傍若無人ぶりはあの迷探偵・榎木津大先生にも劣らないがあちらには眉目秀麗という免罪符があるjけれど、こちらの多々良センセイは小太りでただのおっさん。なのに、読んでいくうちに巻き込まれて、知らず知らず憎めなくなっている。「もう勝手にしろ!」と言いつつも結局は放っておけない沼上クンの気持ちがよ〜くわかる。あちらこちらで事件に巻き込まれ、センセイはいろいろ推理するけれど、思いっきり的外れ。なのに偶然にも解決してしまうんだから恐ろしい。妖怪探しをしているアンタ自身が妖怪なんじゃないの?…って感じ。これから先も続くであろう沼上クンの苦労がしのばれます(笑)。おっと…4本目の「古庫裏婆」では憑き物落としの彼が仕事してます。

 

 

百器徒然袋−風− ★★★★
因縁の「羽田製鐵」会長、羽田隆三が仕掛けた罠に薔薇十字探偵社の「下僕」たちがあっさり嵌る。しかし、探偵・榎木津礼二郎にはまどろっこしい罠なんて通用しない。お構いナシにぶち破って大暴れ…の中編3本。
傍若無人、厚顔無恥、天下無敵…そして眉目秀麗。この探偵を語るにはありとあらゆる四字熟語を駆使するしかない。今日も彼は下僕はもちろん、憑き物落としの彼を巻き込み、大暴れ。…としか、書きようがない(笑)。相変わらずの榎さまでございます。今回はお父上の榎木津元子爵も登場でますます榎木津パワーがアップされております。この父にしてこの息子アリ。でも傍若無人な中にもちゃんと榎さまなりに筋を通していて、それが読む者を痛快にさせてくれるのだ。
今回のヒット迷言は「にゃんこ」「マスカマダ・カマスカス」「オニ苛め」でしょうか。けれど、最後の最後…あれはもう反則です。不覚にも落涙してしまった(爆)。彼はやはり憑き物落としの彼が言うように、ああいう面をかぶっているだけなのだろうか?。いや、あれもこれも含めての榎さまなんでしょうねぇ。

 

 

邪魅の雫 ★★★★
昭和二十八年夏。江戸川、大磯、平塚と連鎖するかのように次々に毒殺死体が発見される。交番勤務となった青木は事件に不可解なものを感じ、木場に相談をもちかける。一方、探偵助手の益田は榎木津の従兄から榎木津の縁談が次々に破談になるのはなぜなのか調べて欲しいと依頼され…。
一言で言うなら、混沌。一見繋がっているようで実は何も繋がっていない。けれど、そこには本人も意識しない悪意が連鎖している。世界の中心にいるのは自分だという思い込みが悪意を増幅、連鎖させていった。悪意は一瞬のスキをついてあっという間に誰か心の中に巣食ってしまうのだ。最後の一線を越えるか、踏みとどまるかはきっかけとアイテムが揃っているか、否か…なのかも。
いつもとは趣が異なる。妖怪講釈はないし、蘊蓄もない。かろうじて京極堂と関口が書評論について話しているが、いつになくわかりやすく逆に物足りなさを感じたほど。憑き物も京極堂は導くだけで最終的には榎さまが落としたし…。というわけで、これは榎さまの物語でしょう。ただし、登場シーンは限りなく少ない。しかも暴れない。この暴れない榎木津に少なからずショックを受けた。それほどまでに彼は切なく、やりきれない思いをしていたのではないか…と、思うとこちらまで胸が詰まる。日ごろ、自らを神と言ってはばからない彼が人間として放った一言に重みを感じた。「百器徒然袋−風」でオニ苛めがしたいと大騒ぎしていた彼のことを笑ってしまったことをお詫びしたいと思います。
それにしても、今回は榎さまにいろいろと驚かされました。まさか昔、あんなことがあったなんて…。そして関口くん、京極堂、榎さまの3人の友情に改めて乾杯。関口くん、かっこ悪いけどかっこよかった。