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消えた1ゴールド
雪の降る寒い夜・・・二つの影が建物の壁に伸びている。
人気のない町の通りを進む影の主が言う。
「空いている宿はあるかな?」
「ふん、こんな町に宿があるかどうかもわからんよ」
「昔は栄えていたんだろうな。あんな事さえなければ・・・」
「・・・」
しばらくして2人は入り口にランプが灯り、「宿」の看板のある建物を見つけた。
「ほう、上等じゃねえか」
背の高いほうの男が、バタバタと雪を払い落とし、扉をあける。
カウンターで書き物をしていた男が顔をあげる。
男はまず、何も言わずに二人の訪問者を観察してから言った。
「部屋なら空いている、イゴール、案内しな。」
カウンターの奥から小男が出てきて二人を案内する。
廊下は、薄暗いが掃除が行き届いていた。
突き当たりの部屋につくとイゴールは振り向き、
「一晩、お二人で10ゴールドです」と言った。
二人の客はお互いに5ゴールドづつ出し合い部屋に入った。
カウンターに戻ったイゴールは主人に10ゴールドを渡そうとする。
しかし主人は険しい顔つきになって言う。
「2人で7ゴールドだ、こんな時代でもボッタクリはせん。返して来い」
二人に金を返しに行く途中でイゴールは思った。
「二人に3ゴールドでは分けられない。俺が1ゴールド頂いて・・・」
結局二人に1ゴールドづつ返し、1ゴールド頂いたイゴール。
さて、ここで考えてみよう。
二人が最初に払ったのは10ゴールド。
結局二人は4ゴールドづつ支払い、イゴールが1ゴールド頂いた。
10−(4×2)−1= 1
1ゴールドはどこへ!?
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