メッセージ 164


 「受精ものがたり」


  ななちゃんは、毎日牛さんの病気と種付けをしています。
  今回は、その種付け(人工受精)から素敵な受精ものがたりを
  みなさまへお届けします。

  いいかげんな氣もちでよんでくださいね。

  主人公は精子くんです。

  精子くんには、夢と希望があります。
  自分の生まれた宇宙を飛び出して、別の宇宙に行って自分の花を
  咲かせたいという・・・・・

  なぜか分からないけれど、生まれた時からもっている思いなんです。

  そのために、本能的に別の宇宙の気配が分かるみたいです。
  うまく、自分の宇宙を仲間たちと飛び出したのはいいけれど、行くべき
  宇宙じゃないところに行ってしまうと進むべき方向がさだまらずに、右往左往
  するそうです。実際にシャーレの中に飛び出した彼らを顕微鏡で観察すると
  それぞれの精子くんがめちゃくちゃに動きまわるのだそうです。

  目標がないからです。

  たどり着くべきところがないと・・・
  みんな希望を失い右往左往するんですね。

  でもでも・・・

  見事あるべきところに旅立つことができると・・・
  ここからが素敵でとても大変なたびがはじまるんですね。

  目的地は光り輝く卵子さまです。

  どこにいるのかも分かりませんが・・・
  子宮という宇宙を信じて一億ちかい仲間たちとともに旅が始まるんです。

  精子くんもひとりひとりみんな違う個性を持っています。
  その違う個性を使ってこれからやってくる試練をのりこえるんですよ。

  みなさんは強い精子くんが卵子さまと合体できると思っていますか!?

  でもね・・・
  本当は違うんですよ。

  子宮内宇宙に旅たった精子くんたちの中で一番優秀な精子くんたちが、
  一番はじめに亡くなっていくんです。

  マクロファージという子宮内宇宙の防衛軍のなかの最前部隊と戦うんです。
  もっとも早く動くことができ、元気な精子くんたちが彼らと戦うんですね。

  そのすきに・・・
  多くの精子くんが次なるステージに進みます。

  次なる防衛軍は好中球やリンパ球です。
  残された優秀な精子くんのことごとくがこの戦いで命を落とします。

  その戦いの間を通り抜けた精子くんたちが最終ステージに行くことができます。

  最終ステージには光り輝く卵子さまが控えています。
  その輝きに向かって最後のエネルギーを使って・・・
  残された精子くんたちは卵子さまへ・・・

  見事卵子さまに到達した精子くんたちは・・・
  うれしくてうれしくて・・・
  今まで自分たちのために自らの命を投げてくれた優秀な精子くんたちに
  感謝しながら、卵子さまのぬくもりに喜びます。

  でもでも・・・
  卵子さまの周りには・・・
  厚い壁が出来ているんです。
 
  いち早く卵子さまのもとにたどり着いた精子くんたちは、はたと悟ります。
  あ〜〜〜これもわたしたちの役目なんだね・・・と・・・

  そうなんです。
  彼らは最後のエネルギーを使って卵子さまの壁を溶かし始めます。

  そして・・・
  なんと・・・
  卵子さまの厚い壁に穴があいた時・・・

  残された精子くんたちに祝福されながら・・・
  のほほ〜〜〜んとひとりの精子くんが後押しされて卵子さまと合体するんです。

  この選ばれし精子くんは・・・

  この子宮内宇宙の旅にでてから・・・
  いつも明るく楽しくワクワクルンルンしながら・・・
  辛そうな精子くんがいたら、自分のことは後にして励ましていました。
  悲しそうな精子くんがいたら、そっと悲しみを和らげてくれました。

  どんな精子くんにも謙虚に接して・・・
  みんなが早く卵子さまと合体することを祈っていました。

  自分はただただニコニコしながら・・・
  無理をせずにみんなの後をついててきただけなんですね。

  でもでも・・・
  最後の最後・・・
  ほとんどの精子くんが疲れ果てたとき・・・

  誰ということもなく・・・
  残された精子くんたちのだれもが・・・
  彼に卵子さまと合体してほしいと望みました。

  そして・・・
  彼はニコニコしながら・・・
  今まで一緒に旅してきたすべての精子くんたちに感謝しながら・・・
  のほほ〜〜〜んと幸せと喜びと感謝の光に包まれながら・・・

  卵子さまと合体するんでよ。

  そうして・・・
  わたしたちは・・・
  この世界に生まれてきました。

  実をいうと・・・
  卵子さまもものすごい感謝の旅のすえに子宮内宇宙にやって来たんだよ。

  わたしたちの肉体は・・・
  幸せと喜びと感謝の結晶そのものなんです!!!

  ありがたいことですよね。

  生きられるって・・・
  肉体を与えられるって・・・

  精子くんたちの人生は・・・
  戦いではなく・・・
  それぞれがそれぞれの役割を演じて・・・
  すべての精子くんに感謝される謙虚な存在が・・・
  代表として選ばれるんです。

  それも・・・
  楽しく・明るく・やさしく・あたたかく・おおらかで幸せと喜びと感謝に満ちた
  精子くんがみんに喜ばれて目標に達することができるんです。

  わたしたちのこの世界における人生も同じかもしれませんね。

  人生は不可思議でしょ!!!

  受精ものがたりは実に深い・・・

  人生は・・・
  ほんにほんに・・・
  楽しいでしょ!!!

  ルンルン・・・

  ありがとうございます。