「息子の分まで生きる」
ぼくには・・・
とても愛していた息子がいました。
とてもかわいくて・・・
やさしくて・・・
あたたかくて・・・
まさに天使のような子でした。
大切な大切な・・・
最愛の息子でした。
その子は・・・
言葉に言えないくらいの・・・
辛く苦しく痛い思いをたくさんして・・・
小児がんという病で・・・
光の世界に8歳で帰ってゆきました。
辛いはずなのに・・・
苦しいはずなのに・・・
痛いはずなのに・・・
いつも・・・
ぼくに・・・
笑顔で接してくれました。
彼と過ごした・・・
すばらしい8年間。
辛いこともたくさんありました。
悲しいこともたくさんありました。
苦しいこともたくさんありました。
でも・・・
息子の宗一郎は・・・
そんなぼくたちをいつも励ましてくれました。
「おとうさん、おかあさん・・・」
「人はね・・・信じあって・助け合って・分かり合って生きてゆくんだよ」
「おかあさん・・・自分を責めないでね。ぼくの病気はおかあさんのせいじゃないから・・・
自分を責めることが一番いけないことなんだよ」
「悲しいときや辛いときほど・・・笑うといいんだよ」
いろいろな言葉で・・・
ぼくたちを励まし続けてくれました。
ほとんど意識のない状態で・・・
痰の詰まって言葉にならない言葉で・・・
最後に言ってくれた力強い言葉。
「ありがとう・・・」
ぼくは・・・
自分の人生を・・・
宗一郎の分まで幸せに生きようと思いました。
ぼくは・・・
宗一郎がなれなかった大人を今生きています。
そんなひとりの大人として・・・
彼が体験したかったさまざまな喜びや幸せや悲しみや苦しみを・・・
今ぼくが精一杯生きることで・・・
彼とともにこの人生の中で味わっているような気がします。
ぼくは・・・
息子の分まで幸せに生きようと思います。
彼は・・・
いつも・・・
ぼくの心の中で・・・
あたたかく輝いてくれています。
ぼくの幸せが・・・
ぼくたちの幸せが・・・
宗一郎の幸せになるんだと信じて・・・
一日一日・・・
平凡で普通の奇跡の日々の中で・・・
たくさんの幸せや喜びに気づいて・・・
ささやかでもいいから・・・
感謝を重ねることができる日々を過ごしてゆきたいです。
ぼくにできる・・・
息子への恩返しは・・・
今を幸せに生きることだと思っています。
今日も・・・
与えられた命です。
生きたくても生きられなかった息子の分も・・・
大切に大切に生きてゆきたいです!!!
どんなに辛くても・・・
どんなに悲しくても・・・
ぼくは・・・
与えられた命を輝かせてゆきたい。
息子の分まで生きる・・・
それが・・・
ぼくの力になっています!!!
ありがとう・・・
宗一郎!!
ルンルン・・・
ありがとうございます。