Explorer Spirit 学術研究 河口慧海・チベットへの道 河口慧海研究プロジェクト 河口慧海の日記 海外の山 木本哲の世界
木本哲のホームページ“Explorer Spirit”へようこそ / Welcome to Kimoto Satoshi's website “Explorer Spirit”
河口慧海・チベットへの道
Kawaguchi Ekai ・ A path to Tibet 10
“Explorer Spirit” Kimoto Satoshi Alpine Climbing School
木本哲アルパインクライミングスクール|無雪期|積雪期|企画ガイド|個人ガイド|海外プラン|机上講習
募集案内と参加お申し込み注意事項 ガイド山行のお問い合わせとお申し込み メール contact
トップページ top page 目次 content ワールドマップ world map ウェブサイトご利用上の注意 cautions on use
ガイドプラン 木本哲 プロフィール profile アルパインクライマーが描く夢 巻頭エッセイ 読み物 readings リンク links
河口慧海を考える
河口慧海の足跡を尋ね、趣味で書き始めた原稿は、当然ながら西ネパールの登山より慧海の行動を考える部分の方が多くなった。河口慧海の越境峠説についてまとめるからには河口慧海の人と行動を調べなければならず、チベット旅行記を繰り返し何度も読んでは河口慧海についてさまざまなことを考えた。最初は面倒くさくていやだったが、そのうちにだんだん面白くなり、気ままに西ネパール登山と慧海の行動について書き始めた。一時、慧海の日記再発見の報を受け、原稿を放り出したこともあったが、短い文章を書くつもりが、原稿を放り出す時点で120枚ほど、粗方書き終えた時点で160枚ほどに膨らんでいた。
この慧海が越境したヒマラヤの峠を一登山者の視点から解明していく過程を描いた原稿は、「河口慧海を考える」という題名をつけられ、日本山岳会関西支部西チベット学術登山隊2004の公式登山報告書「チャンタンの蒼い空」に掲載されているので、興味ある方は読んでみてください。日本山岳会の図書室にはあると思います。苦労して書き上げただけにこの文章についても皆から褒められたときはやはりうれしかった。中には、木本君がこんな文章を書くとは思わなかったというのもあったけど、でもその表現がまたうれしさを呼んだ。実際、HPに掲載した文章よりはるかにいきいきして面白い。
いったん埋没しそうになったこの原稿を登山報告書に載せたことで、登山報告書がちょっと異質なものになってはいるが、その分この登山報告書自体の価値は高まったようにも思う。高山龍三の、再発見された河口慧海の日記の解説ももちろんだが、「チベット旅行記」校訂の話も面白い。発見された日記を基にした大西保の文章も目新しい。この登山報告書を読んでいると、文章中に誤字脱字が多く、少々気に障るかもしれない。実は、そう書いている僕自身が誤字脱字の多さが気になってしかたないからだ。また、一部には、明らかに基の原稿を切り貼りしたと思える部分も見受けられるので、文章のつながりがおかしいところもある。しかし、西ネパールや西チベット登山の貴重な資料であるとともに、河口慧海のヒマラヤ越えに関する貴重な資料でもあることには変わりない。ここに掲載されているのは本当に足で書いた文章なのである。そこに秘められた数々の文章の価値は頒布価格に比してはるかに高いと自負するものである。
写真 「チャンタンの蒼い空」
河口慧海の人と越境した峠を探り、理解を深めるために使った資料
(緑字は「河口慧海を考える」という原稿を書くのに使った資料ですが、「チベット旅行記」の1と2だけでもけっこう読み解くことができます。僕の原稿「河口慧海を考える」はご希望の方には頒布いたします。)@チベット旅行記 河口慧海著 講談社学術文庫1〜2〜5(高山龍三校訂)
A評伝 河口慧海 奥山直司著 中央公論新社
B河口慧海の人と旅と業績(ネーユ文献資料) 高山龍三著 大明堂
C河口慧海トルボ足跡調査隊報告(仮報告書を使用)和田豊司著
比較文化調査(仮報告書を使用) 清水正弘著
白巌窟同定のための各ゴンパ聞き取り調査(仮報告書を使用) 清水正弘著
河口慧海を考える 木本 哲著
河口慧海の日記顛末記 高山龍三著
河口慧海トルボの旅 大西 保著
以上6点はすべて
「チャンタン の蒼い空」西チベット学術登山隊2004 登山報告書に所収
(日本山岳会関西支部発行) ※登山報告書はほぼ完売
D第二回チベット旅行記 河口慧海著 講談社学術文庫
E河口慧海の日記 河口慧海著
F西ネパール・西チベット国境地図(JAC News Vol.5の折込付録)大西 保著
Gカキュカンリ登山報告書 同志社大学山岳会
Hナムナニ登山報告書 関西大学体育会山岳部
Explorer Spirit 木本哲
Copyright ©2005