オススメ武道・武術本の紹介です

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フルコンタクト空手
幻の大山道場の組手 渡邊一久 著 (H25.5.1)
現在のフルコンタクト空手界では試合向けの組手技術が中心となりやすいが、祖である大山倍達の組手技術を紹介した意義ある内容です。
浅い猫足立ちから後ろ足を軸として突き・受けを稽古し軸を養うというフルコンの常識では考えられない技術体系とその意味も説明されています。
・軸に突きや蹴りを乗せる
・前足に体重をかけるボクシングはパンチに体重を乗せる為であり、目突き金的蹴り、投げのある組手では、大きな遠心力のある攻撃や軸移動に時間のかかる攻撃をしていたら相手につけいれられてしまう。

目や金的、投げの攻撃を認めると威力よりもスピード重視となってくるので技術体系が全く異なってくるのでしょうが、
それを説明した内容だと思いました。

ザ・マインドマップ トニー・プサン 著 (H21.7.9)
ビジネス書といったほうが良い本書ですが、私にとって空手の試合に出る時に緊張・不安を和らげるのに効果がある書だと思い紹介しました。
何故空手をするのか?
何故試合に出場するのか?
自分で理解しているつもりが、マインドマップを作成する事でより整理され、自分の目標と考えが明確化し、緊張がなくなり集中力が高まります。

新大山道場 極真館の夜明け  山初雄 広重 毅 著 桜の花出版(H15.5.19)
昔の極真は顔面あり金的ありルールでしか組手稽古をしなかった話や基本、型の稽古などとにかく量、数をやった根性的な稽古の話は今自分のやっている競技空手に楽しさ半分、物足りなさ半分という気持ちの自分には考えさせられる内容だった。武術とスポーツ(競技空手)の違いを自分の稽古の指導の中で出せるかというと難しい。武道の定義もわかるようなわからんような…
試合に向けて努力しその中で成長する事、その過程で試合まで自分とむきあってしんどい事に耐え、相手は敵でなく己にあることを感じ取ってもらえたら・・・もう空手はやめられませんな〜
佐藤俊和 自伝 勝つ心 福昌堂
ガキ大将だった著者が極真空手の全日本を制するまでの過程を綴った自伝。その勝気な性格が痛快無比だ!試合では緊張しない、強いビッグネームの人と試合対戦すると俄然燃えるというハートの強さの秘密がわかる。試合に出る上での心の持ち方をこの本で強く学ぶ事が出来た。空手にかかわらず勝負の上で自分の心の弱さを感じる人におすすめの本。その強い心で現在は市議会議員を務める、とにかく根性、バイタリティーのある本。
空手と意拳  広重 毅師範著  桜の花出版(H15.1.5)
フルコンタクト空手をしている人間にとって名著となる作品。試合の心構えから組手の技術まで話が及び、人間性まで掘り下げた成長を必要とする事を感じずにはいられない。意拳や気についても経験をふまえた話が述べられている。また空手だけでなく、教育・社会論にまで話が及び、広重師範の社会を見る視点についても共感を覚える。ただ空手の強い人間を育てれば良いというのではなく(当然といえば当然だが)武道を通じた人間教育についての意見には教育者にも大変に参考になるのではないだろうか。
「流浪空手」  芦原 英幸 著  スポーツライフ社 (H18.1.7)
既に絶版のフリークには希少価値ある本です。
芦原先生の空手の技に対して「職人」の意識の高さに共感しました。
金儲けではなく、常に技術向上を目指していたからこそ、「サバキ」の技術ビデオや本を生前に惜し気もなく出されていたのだと感じました。
円心会館の二宮館長や正道会館の石井館長など、天才的なお弟子さんが育てられたのも芦原先生あっての事なのでしょう。
そして生徒さんのケガをしないように大切に考える気持ちや、後輩に対しての男気のあるところもわかりました。
八幡浜、松山への道場設立の苦労話も感動的でした。

やはり空手に対する志が高ければ、お金は自然に集まってくるモノなのかもしれません。
大山総裁が「人がほっとけなくなる位、一生懸命やっていれば自然と金はついてくる」というような主旨の言葉を聞いた事がありますが、まさにそれを実践されていたのではないでしょうか。