ROCK Around the Blockade

キューバ連帯運動の一環としてバカルディのボイコットを呼びかける

 
バカルディ社は,キューバ産ラムの販売を妨害するだけではなく,ヘバ法の制定にも協力してきた.顧問弁護士イグナシオ・サンチェスは,法律作成の中心をになった.彼はCANFの幹部でもある.デング上院議員はこういった.「この法律はヘルムス・バカルディ法と改称すべきだ」

 

「世界の健康のための全米協会」(AAWH)は97年報告で次のように述べている.

アメリカの経済封鎖はキューバに栄養失調と飲料水の質の低下をもたらした.医薬品や材料を拒否されたキューバでは,患者,特に子供に不必要な苦しみと無益な死をもたらしている.

いくつか例を挙げよう.ある心筋梗塞の患者が心室細動で亡くなった.アメリカ政府が埋込型除細動器の輸出を許可していたら,彼は死ななくてすんだだろう.白血病にかかったキューバの子供たちは,アメリカ政府によって,新しい抗がん剤の使用を禁じられている.吐き気を予防する薬を使ってもらえないキューバの子供たちは,平均して128回も吐きながら,白血病の治療を続けている.

 AAWHはこう言っている.「それにもかかわらず,キューバが破滅的状況に陥らずに済んでいるのは,政府がプライマリ・ケアと予防的ケアを国の最優先課題としているからに他ならない」と.

 ここで特筆すべきことがある.去年キューバはWHOから表彰を受けた.キューバが『二千年までに各国が達成すべき諸目標」を完全達成した最初の国(そしていまだに唯一の国)となったからである.

バカルディ社が破壊しようとしているのは,まさにこの人道的 社会的システムなのだ.

 キューバ人民が自ら選んだこの システムに対し,40年以上も破壊工作が続けられてきた.経済封鎖を支持しCANFへの支援を続けてきたバカルディ社には,キューバ人の苦しみについて少なからぬ責任がある.

 1999年6月,キューバの裁判所はアメリカ政府とその代表者に対する訴訟を受理した.起訴理由は,過去40年間キューバに対して行われた干渉によってもたらされた人道的被害である.証拠としては,いくつかの証言および最近公開されたアメリカ政府の秘密文書である.罪状として挙げられたものは,船舶や民間航空機の破壊,生物兵器の使用,ゲリラ部隊の侵入,工場や農場への爆弾攻撃,いくつかの暗殺事件,1961年のピッグス湾侵入事件などである.

 これらの攻撃により,少なくとも3,400人のキューバ人が亡くなった.そしてこれらの攻撃を支援したのがバカルディ社だったのだ.

 問題はそれだけではない.バカルディ社はいま,「ハバナ・クラブ」の商標も奪おうと画策している.キューバ輸出公社は1974年,「ハバナ・クラブ」の名前を米国に商標登録した.もちろん米国内で販売など出来ないが,他の会社によってその名前が使われるのを防ぐことに目的があった.1994年,バカルディ社はこの商標登録を無効とする訴えを起こす構えを見せた.キューバは持ち株会社「ハバナ・クラブ・ホールディング」社を設立し,フランスのペルノー・リカルド社と合弁化することにより,この危機を切り抜けた.

 1996年,バカルディ社はニセ「ハバナ・クラブ」の販売を開始した.ペルノー・リカルド社は直ちに訴えた.しかしバカルディ社の弁護士たちは猛烈なロビーイングを展開し,1998年度政府予算にひとつの条項(第211条)を盛り込むことに成功した.

 「第211条」は身勝手な独断としか言いようのない条項である.それは「米国内のいかなる裁判所も,キューバ政府の“接収した資産”に関連する商標やトレードマークを,承認したり有効と認めてはならない」というものだ.旧バカルディの工場で生産されているから,211条の対象になるとバカルディ社は主張している.それは40年も前に国有化されたものだ.

 211条は国際通商法に抵触している.ペルノー・リカルド社はこれを国際貿易機構に提訴した.カストロは言う.「これからは我々がキューバン・コカコーラを販売してもだれも文句を言わないだろう

 

バカルディをボイコットしよう

 すべてのイギリス人はバカルディを買わないで欲しい.パブやクラブ,学生酒場,酒屋はバカルディを注文しないで欲しい.

 このキャンペーンはバカルディ社の利益をあやうくし,キューバから手を引かせることにある.

 この行動は,多国籍企業に対するかつてのボイコット作戦の成功に学んだものである.例えば低開発国の乳児に粉ミルクを押しつけようとしたネスレ社,ナイジェリアのオゴニ族に対する残虐行為に荷担したシェル社へのボイコット作戦である.これらの作戦は国際的な共感を呼び,非人道的計画に荷担する企業に再考を求めるきっかけとなった.

 すでに多くの学生酒場やパブが,バカルディ社に抗議する立場を明らかにし,バカルディの注文を止め,ハバナ・クラブに切り替えた.

 ハバナ・クラブこそは真正なキューバのラムであり,それが売れることでキューバに外貨がもたらされ,経済を潤す.反対に1990年以来の売上が2,500万ドルといわれるバカルディ社を窮地に追いこむことになるだろう.

 

バカルディを飲まないで!いやな後味が残りますよ!

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