2009年 テレビ名演奏 ベストテン
大型テレビを買って1年、随分聞かせてもらいました。東芝のテレビはハードディスクにそのまま落とせるのがありがたいのですが、編集が出来ず、インデックスもつけられず、順番も変えられず、たまってくると不自由です。やはりハードディスクデッキが必要なようです。
文章は自己満足のきわみ、知ったかぶりのヘボ講釈ですが、いちおう貼れる範囲でYOU TUBEなどにリンクを貼るので、お役には立つと思います。ニコニコ動画はログインが必要なので、Craving Explorer のページにリンクしておきます。
何度も聴いた演奏から並べると、
1位 トスカニーニ指揮NBC交響楽団の「前奏曲と愛の死」、クレンペラーとクナッパーツブッシュで育った世代に衝撃。この曲以外はちょっと落ちる。
2位 パシフィカ弦楽四重奏団がアンコールでやった「ベートーベン作品130の第5楽章」、武蔵野の小ホールが抜群の威力。ラズモフスキーもよいがリゲティーがすばらしい。メンデルスゾーンを眠らせずに聞かせる腕もたいしたものです。
3位 ピレシュの「ベートーベン作品111のソナタ」、ヤマハのピアノが良い。手の刺青は見たくない。(遅かりし由良の介! リサイタルのビデオは連弾以外はことごとく削除されている)
4位 ランランの「ドビュッシー前奏曲2番」、出目金顔はうっとうしいが音のきれいさは抜群。会場の咳がうるさい。アンコールは当然ショパンの英雄(ただしこのリンクの演奏は余興です。他になかったので…)。
5位 諏訪内晶子とフィルハーモニア管弦楽団の「シベリウスのバイオリン協奏曲」、指揮はアシュケナージ。絵がなくても名演です。凛とした硬さが良い。この硬さはフィルハーモニアをバックにひきたつ。日本のお茶漬け味楽団ではこうは映えないでしょう。(これも遅かりし、削除済み) 10年6月、「ツルさん」がアップしてくれました.
6位 ヤルヴィとフランクフルト放送交響楽団の「ブルックナー7番」、プーチン・ヤルヴィは1年に三回も来ているがみんな良い。
7位 インバルとフィルハーモニア管弦楽団の「マーラーの巨人」、泣き所のくすぐり方を心得ている。「感動的名演」というわけではないが、私はそれほどマーラーが好きではない。
8位 ドゥダメル指揮シモン・ボリーバルの「チャイコフスキー第5番」、団員の表情が実に良い。金かければもっとよい音が出そう。
9位 オーギュスタン・デュメイという人が飯森泰次郎指揮関西フィルとやった「ラベルのツィガーヌ」、音も良いがオケとの絡みが絶妙、「詩曲」もお勧めです。
10位 アナマリア・マルティネスというソプラノが、ドゥダメル指揮ベルリンフィルのチェロ集団をバックにした「ヴェラロボスのブラジル風のバッハ第5番」、ヴァルトビューネ野外音楽祭の中継で、観客がレレレ…と引き込まれていく様子も楽しい。
順番はつかないけど良い演奏。一応それなりに順番のつもりです。
* 小沢とサイトウ記念オーケストラの「ブラームス二番」、終楽章の盛り上がりはすごいが、小沢ってこんなものでしょう。(ビデオは89年の4番です)
* アーノンクール指揮ウィーンフィルの「モーツァルト交響曲39番」、(ビデオはジュピターの冒頭) 40番、41番はライバルが多いだけに相当独自の解釈を打ち出そうと無理して、それが良いかといわれるとウーム…
* トラーゼのピアノ、ゲルギエフ指揮N響で「プロコフィエフの3番」、トラーゼが演奏中に立ち上がったのには驚きました。ビデオでバックを率いているのはヤルヴィで別録音です。トラーゼはテンシュテットに似た才槌頭ですが、アレほどではありません。
* 清水和音、徳永二男、山崎伸江の「ブラームス三重奏曲」、チェロ山崎がノホホンとした面で、ゴシゴシつっかけるのが良い。清水はどっしりしている。
* キーシンがスイスの田舎の音楽祭で演奏した「ベートーベンの32の変奏曲」、これは面白い。逆に「ブラームスの6つの小品」は少々荒っぽかった。
* プロディッチという関西のピアノの先生のリサイタルで「シューベルトの楽興のとき作品94」、地味に良い演奏で、ベストテンに入れたかったくらい。
* ヤルヴィがドイツ室内フィルと「ベートーベンの1番、2番」をやりました。フェルトのついてない撥でティンパニーを叩いて、ピストンもバルブもないトランペットで吹きまくるという、スカッとする快演です。ヤルヴィのスペルは “Paavo Järvi” です。
* ヤルヴィが振るシンシナティ交響楽団の「バーバーのアダージョ」、折り目をしっかりつけて、流れを引き立たせています。
* 諏訪内晶子とニコラ・アンゲリッシュの「ドビュッシーのバイオリン・ソナタ」、サントリーホールの大会場で独奏するバイオリニストはこの人くらいでしょう。良い会場なのでしょう、しっかり鳴っています。ブラームスの3番も悪くはありませんが、ほかにもあるでしょう。
* ホグウッドがN響を振った「ハイドンの104番ロンドン」、英雄交響曲を聴くような迫力でした。相当強引な人です。でも面白かった。しかしベートーベンの7番は「おいおい!」でした。
* 清水和音が読売交響楽団をバックに弾いた「ラベルのコンチェルト」、この人は良し悪しではなく、日本で唯一の「本格派」という感じです。多少崩れても聞かせます。
* ジャニーヌ・ヤンセンというオランダ人の大女がN響とやった「チャイコフスキーの協奏曲」、ド迫力ですが、絵がなかったらどうでしょうか。
* 「ショーソンのピアノトリオ」が二つあって、一つはカプソン兄弟らによるもの、もうひとつはパスカル・ロジェらのものでした。音的にはカプソンが良いのですが、絵柄はバイオリンの小林美恵さんが竹久夢二風で抜群。見とれてしまいます。(小林恵美でグーグル検索するとグラビア・アイドルばかりです)
* イムドンミンの「ショパンのスケルツォ」、前にも書いたのですが、4曲を続けて演奏して、かつ聴衆を眠らせないのは大変です。
* 向山恵理子を中心とする弦楽アンサンブルの「エネスコの8重奏曲」、演奏がどうのこうのではなく、この曲を初めて聞いて迫力を感じました。シュポーアの八重奏曲では演奏中の各人(とくに女性奏者)の表情や目線が面白く、心理劇も楽しめます。
以下は番外編。テレビならではの楽しみが味わえました。
* いずみシンフォニエッタという大阪の楽団による「西村朗の室内交響曲第二番」、ご存知「N響アワー」の解説者ですが、意外と分かりやすい曲です。じきに大河ドラマの作曲でもやるんでしょうか?
* メラニー・ホリデーというソプラノが東京交響楽団のバックで「レハールのアリア、その他」 を歌っています。あと10歳若かったら、と惜しまれますが実に楽しいコンサートで、お客さんはさぞ満足して帰ったことでしょう。女性のコンマスも立って弾けばよかったのに。
* シュレンベルガーというオーボエ吹きと奥さん(?)のハープの二重奏 がとても良い響きを作り出しました。曲の名前は忘れましたが、オーボエとハープがこんなに相性が良いとは知りませんでした。白寿ホールという会場も、とても良く響いていました。
* 木管楽器のついでに、「メシアンの世の終わりのための4重奏」 という曲にも仰天しました。クラリネットが息継ぎもせずに延々と吹き続けるのです。
* アンドリュー・マンゼによるバロック音楽 のリサイタル。ヘンデルのバイオリン・ソナタなど、ノン・ビブラートで迫力のある音を聞かせます。
* カツァリスの「おもちゃの交響曲」、おもちゃですから調性が狂うのですが、それを見事に表現しています。それだけです。
* 国立モスクワ合唱団の「ロシア民謡」、定番といえば定番ですが、高齢化して色気がない。むかしはもっと迫力があったような気が…
* ジュリアン・ラクリン というバイオリン弾きのリサイタル。ピアノ伴奏がめっぽう上手い。イタマール・ゴラン というのだそうです。テレビにはこういう楽しみもあります。
* 見る楽しみといえば、ニコラ・ベネディッティ というバイオリニストの衣装がすごい。叶姉妹も真っ青というボディコン。耳より目が釘付けになる。ブラームスの一番だったが、演奏はほとんど覚えていない。ピアノのアリン・ライト という人が、貴婦人の趣を湛えた、すこぶるつきの美人。