息を詰めて、君を、見る。




自分は、まわりに比べて長身だから。
やはり、見下ろすような形にはなるのだけど。
だけど、彼はしっかりと筋肉のついた体で。
決して、頼りないとか。
絶対に、有り得ないのだけど。
けれど、けれど。

守ってあげたい、と。
思ってしまった。
思ってしまったことに罪悪感を感じた。
彼は、そんな事を思われたくないと思っているはずだ。
凛として、一人で、ただ強く、己の道を歩いている彼は
けれど、

儚く、光に解けそうな、
いつもなら不機嫌そうにしか見えない表情も、
まるで今にも泣きそうな顔に見えて。
あぁ、抱きしめたいなんて。
君にこの気持ちが伝わってしまったら、
きっと軽蔑されるであろう事を思ってしまう。

自分は、隠し事が苦手だから
この気持ちがばれてしまう時が来るのかも知れない。
拒否されても、否定されても仕方ないと思っている。
多くは望まない、望まないように努力する。

だから、だからせめて。
君は自分を見失わないで。
守りたい、など。
思ってしまう俺だけど、君の邪魔だけはしないから。
君の道を塞ぐようなことは、絶対にしないから。

お願い、今は。
今だけは、君を見守る事を許して欲しい。






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勝手に時期部長を日吉、補佐的な役割をつとめるのが鳳だと思っています。
さりげなくサポートするのが樺地。
鳳と日吉のまっすぐさは、ある意味対照的で、けれどすごく似たもの同士だと思う。




(2008/5/13 UP)

＜モドル