答弁(病院事業庁長)
 足柄上地域には、一般病床を有する病院は足柄上病院と南足柄市にある約50床の病院の2病院だけであり、地域の住民にとって足柄上病院は、大変重要な中核的医療機関であり、地域医療に果たす役割は極めて大きいと認識しております。しかしながら、足柄上病院では産科医や内科医などが不足し、診療体制に影響が生じております。
 特に地域の方々の要望が強い産婦人科につきましては、医師必要数4名のうち現在3名の常勤医師と、複数の非常勤医師がローテーションを組んで診療を行っているものの、安全な分娩を確保する必要などから分娩の制限を行う状況が続いております。こうした中で、足柄上病院では、より多くの方が安心して出産できるよう、院内助産による分娩数の増加にも積極的に取り組んでいるところでございますが、本来の産科医4名体制の復活に向けて病院事業庁一丸となって取組みを進めております。また、内科医の確保につきましても、産科医同様に引き続き努力してまいります。
 一方、救急医療につきましては、これまでも昼間の救急受入の改善や救急患者の受入に備えて病床管理の効率化を図ってきたところですが、本年4月より研修医を3名増員し救急医の支援を行っております。
 救急医療の充実には、地元消防組合との連携が重要でございますので、連絡調整会議を設置し、救急業務に係る情報交換、事例検討等を行うとともに、消防組合からの要請に基づき足柄上病院が救急救命士の再教育を行っているところですが、こうした取組みを通じて救急医療の受入拡大に努めてまいります。