答弁 (警察本部長)
 県内の二輪車事故の発生状況につきましては、昨年の死者数は59人で、全死者176人の33.5%を占めまして、全国平均の18.0%と比較しますと約2倍と高い構成率を占めておりまして、過去5年間を見ましても3割台で推移し、神奈川県の交通事故の特徴となっております。
 このような状況を踏まえまして、県警察ではこれまで、二輪車事故防止対策といたしまして、
・交通機動隊や警察署白バイなどを二輪車事故多発の指定路線に集中的に投入いたしまして、 二輪車に的を絞った交通指導取締りを強化しますセーフティライダー作戦
・二輪車運転者への交通安全運転講習
・事故多発交差点への右折車線の設置や右折青矢印付き信号機への改良等交通安全施設の整備 などを推進してまいりました。
 また、本年は新たな対策といたしまして、
・ 発生した交通事故の実態をち密に分析いたしまして、事故多発路線の多発時間帯に取締り体 制をシフトした交通指導取締り、関係機関・団体と連携いたしました二輪車を全車停止させ てのワンポイントアドバイス
・二輪車運転者の危険予測能力を高めるための「ライディングシミュレーター」という教育機 器を活用いたしました交通安全教育
・二輪車事故の多発日等を広く周知しまして、注意喚起を図るための「二輪車要注意日カレン ダー」の作成、事故防止キャンペーン等を通じての配布などの対策を推進しております。
 更に、体制面では本年3月に、二輪車事故防止上、抑止力と威嚇力の高い白バイを泉警察署をはじめ6警察署に1台ずつ増強配置しております。
 年初から対策を強化した結果、6月末現在では、二輪車事故による死者数は23人、前年同期比?5人、構成率は 27.1%と30%を下回ったところでありまして、引き続き諸対策を強化してまいります。
 今後の方針についてでありますが、今年の初めに政府は「平成30年を目途に、交通事故死者数を半減させ、2,500人以下とし、世界一安全な道路交通の実現を目指す」という目標を示したところであります。
 県警察といたしましては、この目標達成に向け、二輪車事故防止対策を大きな課題の一つと位置付けまして、交通事故発生状況を更にち密に分析し、発生実態に応じた各種対策を強力に推進するとともに、関係機関・団体とのネットワークを構築いたしまして、より一層の連携を深め二輪車事故防止対策を始めまして、一人でも多くの県民の皆様が交通事故の輪禍に遭わないよう努めてまいります。