答弁(黒岩知事)
 県西地域の活性化についてお尋ねをいただきました。
 県西地域は、豊かで変化に富む自然に恵まれ、農林水産業の全てが揃い、箱根だけでも年間2,000万人もの観光客を引き付けるマグネット力を持った地域です。
 また、豊かな水を利用した産業の集積があり、近年は、ライフサイエンス関連の研究所の立地なども進み、産業面でもポテンシャルのある地域と考えています。
 県の東部では「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」、中央部では「さがみロボット産業特区」という、2つの経済のエンジンが動き出しました。
 県西地域でも、地域の資源を生かし、これらに匹敵するようなプロジェクトを展開し、エンジンを回していけないかと考えています。
 県西地域は、食や温泉、森林などの多彩な魅力とポテンシャルを持った地域であり、未病を治す実践の場としては、まさに打ってつけの場所だと思っています。
 そこで、多彩な県西地域の魅力を、「未病を治す」というキーワードにつなげることで、新たな可能性が見えてくる、一つの大きな魅力に変わっていくと思っており、どのような政策パッケージができるのか検討を始めました。
 例えば、森林や温泉の持つ癒しや効能、地元の豊かな食材などを生かした医食農同源の実践、農林水産業の6次産業化、これら未病から健康までをつなぐ産業を集積することを柱にし、これにより観光客を呼び込み、地域の魅力を高め、振興を図るとともに、訪れた人の未病を治すことにつなげることを議論してまいります。
要望(杉本とおる議員)
 一点だけ要望させていただきます。はじめに県西地域の活性化について、未病を治すという視点からの取組というものを知事からご回答いただきました。
 大変うれしく思っているところでございまして、先ほど私も話した通り、県西地域には、1次産業のすべてが集約されております。そして何よりも、温泉と恵まれた水ですね、それから箱根のジオパーク、森林セラピーには最高に適した地域だと思います。ですから、未病の取組にはこんなに適した地域は無いのではないかと私は思っております。できるだけ早く、これから具体的な施策をしっかりと決めていただいて、東部と県央に負けないようなスピード感を持ってやっていただきたいと思います。
 併せて県央地域は交通網の整備も相当進んでおり、新東名もできます。そして何よりの利点は、東部中部に比べて、土地が安いのです。そうした利点もございますので、是非、企業にもきていただけるチャンスも非常に大きく広がると思いますので、よろしくお願いしたいということを要望としてこの質問を終わります。