答弁(黒岩知事)
 次に、観光振興についてのお尋ねがありました。
 まず、外国人観光客の誘致についてです。
 本県には、毎年、横浜、鎌倉、箱根を中心に、多くの外国人観光客が訪れています。
 日本政府観光局の調査によりますと、平成24年に本県を訪れた外国人観光客は約106万人で、国別では中国が最も多く、以下韓国、台湾と続き、これらの国で約5割を占めています。
 県ではこれまで外国人観光客に向け、英語や中国語、韓国語のパンフレットやホームページを作成し、神奈川の魅力を発信してきました。
 また、最近は、中国や韓国からの観光客は、富裕層を中心に個人旅行者が増加しています。
 そこで、昨年度は、両国の著名なブロガーを本県に招き、外国人ならではの目線から、個人旅行者をターゲットに、神奈川の魅力を発信してきました。
 経済成長が著しい東南アジアからの観光客ですが、急速に増加していることも、最近の特徴の一つです。平成24年の県内の宿泊者数は東日本大震災前と比べ、タイが約2.7倍、マレーシアが約1.4倍と増えています。
 今後、より多くの外国人観光客に本県を訪れていただくためには、こうした様々な国や地域、さらには訪問客の特性に応じた、きめ細かな取組やPRを行っていくことが求められています。
 そこで今年度、山梨県、静岡県と連携した取組として、マレーシアの旅行会社を招き、商談会を実施するなど、滞在型のツアーづくりを目指したプロモーションを展開していきます。
 また、ムスリムの方に安心して神奈川を訪れていただけるよう、この8月に、ホテルなどの観光事業者を対象に、食材など宗教上の制約をテーマとしたセミナーを開催することにしました。
 こうしたプロモーションと併せて、外国人の方が訪れたくなる神奈川の魅力づくりとして、これまで認定した城ヶ島・三崎、大山、大磯の新たな観光の核づくり構想の実現にも取組んでいきます。
 成長戦略の一つである、「日本ブランド」の取組など国の観光政策とも連携し、引き続き、より多くの外国人の方に訪れていただける神奈川を目指してまいります。
再質問(杉本とおる議員)
 外国人観光客の誘致についてでありますけれども、一昨日の我が会派の質問の中で、これからアジアに力を入れていくというお話をお聞きする中で、当然、企業誘致支援に対してはそうではありますけれ
ども、しかしながら、観光という視点からもぜひ海外駐在事務所を活用していくことが、これからは重要ではないかなというように思います。
 今のご答弁の中で、山静神でマレーシアの旅行者を招くとか、ムスリムに対する、イスラム教等に働きかけていくような状況があろうかと思いますけれども、まずは、日本を知ってもらうためには、こちらから海外現地でいろいろなプロモーションをやることによってPRをしていくという形の方が、もう少しインパクトがあるのではないかという気がしてならない訳であります。
 その辺の知事のお考えもお聞かせいただきたい。
答弁(黒岩知事)
 外国人観光客を呼び込むために海外駐在員を上手く活用すべきではないか、というご指摘でありました。
 まさにその通りであると私も思っております。
 今シンガポールの駐在員がおりますが、これまでも、シンガポール及びタイ、マレーシアで開催されます現地の観光展に出典しまして、本県のPRを実際に行っております。
 海外駐在員の活動というのは主として、県内中小企業の海外展開の支援でありますとか、外国企業誘致ですけども、現地の日本政府観光局などの関係機関との連携を一層強化しまして、観光PRにもしっかりと取組んでまいりたいと思っているところであります。
 ちなみに、一昨年、昨年と、私、アジアのほうに行きましたけれども、その時にもシンガポール駐在員とドッキングいたしまして、一緒になって、観光PRもしてまいった次第であります。