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 コモンモード フィルタ
< Common Mode Filter >


アマチュア無線を始めると必ずといっていいほど経験するのが電波障害です。インターフェアとも呼ばれていますが、発射する電波によって、テレビやラジオ、オーディオ機器、電話機、インターフォンなどありとあらゆる家電製品に対し障害を与える危険性をはらんでいます。自宅だけ障害を受けるのであれば我慢をしていればそれでいいのですが、お隣ご近所さんに障害を与えているとしたら、たかが趣味のために穏便な日常生活もままならない状態になります。(^^; 苦情がでる前に、できる対策はしっかりしておくことが大切です。そこで、昨今話題になっているコモンモード電流による電波障害に効果が期待されるフィルタを製作してみました。コモンモード電流とはなんぞや・・・? 詳しい理論などは専門家に委ねることとしますが、要は電波(高周波電流)はアンテナとつながれている同軸ケーブル内のみを伝わるのではなく、無線機筐体と大地間に存在する浮遊容量を介して、大地にも流れるということなのです。この電流をコモンモード電流といい、電波障害の大きな要因になっています。(ちなみに同軸ケーブル内を伝わる本来の電流はノーマル電流といいます。)大地を基点に考えると無線機筐体が第二のアンテナになっているというわけです。このコモンモード電流をカット(といってもゼロになるわけではありませんが・・・)するのが製作したフィルタです。フィルタは、無線機と同軸ケーブルの間に入れるRFフィルタと、無線機と商用電源(AC100V)の間に入れるLINEフィルタの2種を製作しました。いずれもFT240(#43)という直径約6cmの大型のトロイダルコア(左写真)を使用しています。


コモンモード RF フィルタ 【 Common Mode RF Filter 】
コモンモード LINE フィルタ 【 Common Mode LINE Filter 】
コモンモード フィルタ 評価測定 【 Common Mode Filter evaluation measurement 】



◎ このコーナーで公開した自作品は、筆者の単なる個人的な趣味で製作したものです。
本機製作により発生したいかなる不具合もしくは損害について、筆者が責任を負うものではありません。


◎参考文献:トロイダル・コア活用百科 ( CQ出版社 )
電波障害・その対策と実態( CQ出版社 )
   :CQ ham radio 2005年6月号特集記事 電波障害の基礎知識( CQ出版社)