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1998.11.7 土曜日(旅の2日目)
ミラノ


地中海気候でイタリアは暖かいと思っていた。
晩秋のミラノはイタリア北部の都市で、ちょっと冷える。
とはいっても私の住んでいる札幌に比べると、まだ温暖だ。
この街の人口は約150万人。古代ローマ帝国の商業地だったところで、
現在でも重要な商業都市として賑わっている。
教会など宗教上の建物が多く、宮殿、図書館、有名なスカラ座などがある。
きょうはミラノ市内を観光する。

サンタ・マリア・デレ・グラッツエ教会
きょうの行程は朝が早い。朝食をゆっくりする暇もなく7:30、ホテルを出発。なんでこんなに早く出発するんだ? 実は有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を見に行く。入場者が多いため、もたもたしていると何時間も待たされるらしい。レオナルドに会うのもゆるくない。というわけで、早めの出発となった。絵はサンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会の修道院食堂にある。教会に到着すると、案の定、既に20人くらい行列を作っていた。我々も列のうしろにつく。1時間以上待たされてやっと開門、列が動き出した。

最後の晩餐
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」がある修道院食堂には人数を制限しながら少しずつ入る。このため、さらに30分近くも待たされる。やがて我々が部屋に入れられた。あの「最後の晩餐」が目の前に現れる。本物だぞ。絵の前では足場が組み立てられ、修復が行われていた。テンペラ画は壁の老朽化と平行して、絵も痛んでしまう。描かれたルネッサンス時代から、500年以上経過しているのだ。写真撮影は自由だがストロボは禁止。反対側の壁には、フレスコ画でモントレファノ作「磔刑」が描かれている。これも必見ものだった。

スカラ座広場
スカラ座広場に立ち寄った。広場にはレオナルド・ダ・ヴィンチの立像があり、スカラ座と向き合っている。スカラ座は世界屈指の伝統あるオペラ劇場だ。1778年、ピエルマリーニの設計で立てられたという。いかにもイタリアっぽいドッシリとした建物で、バルコニーには黄色い花が飾られていてたのが印象的だ。3000人を収容できるという。第2次世界大戦で爆撃にあったが設計図が残っていたため、元どおり修復された。残念ながら中には入らなかったが、こんな伝統ある劇場でヴェルディなんか観劇したら最高だろうな。

レオナルド・ダ・ヴィンチ
ルネッサンスを語るとき、この人抜きでは考えられない。レオナルド・ダ・ヴィンチ。上の写真の後姿がその人だが、前からアップで撮ったのが左の写真だ。りっぱな髭をはやし、あかちゃん帽みたいなものをかぶっている。なにやら物思いにふけっているようにも見える。レオナルド、なに考えてんの? 画家でもあり建築家でもあり彫刻家でもあり自然科学者でもあり詩人でもあり思想家でもあった彼は、トスカーナ地方のヴィンチ村で生まれた。天は二物を与えずなんてウソッパチもいいとこだ。この人こそ天才中の天才だ。なんでもやっちゃう。とんでもない人間がいたもんだ。と、まあ、こんなこと考えながら、スカラ座広場の散策を楽しんだ。

ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエレ二世
スカラ座からガレリア・ヴィットリオ・エマヌエレ二世通りへ入る。ガレリアとは、高いガラスの天井をもったアーケード商店街のことだが、ヴィットリオ・エマヌエレ二世とは、何者なのだろうか。実は17世紀、イタリア統一後の初代の王様なのだ。このガレリアは19世紀末に作られた。上空からみると十字架の形をしており、その中心部は、巨大な丸屋根(写真)になっている。これが実にきれいだ。アーケードの両側は洒落たカフェや書店、ブティックなどが並んでいる。ブラブラ歩きながらウインドショッピングを楽しんだ。

ドゥオモ
ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエレ二世通りを抜け、表にでると、おもわず仰天した。巨大なドゥオモが忽然と我々目の前に現れたのだ。巨大さもさるころながら、比類なき華やかな装飾建造物にビックリ。ミラノで、もっとも有名で美しいゴシック建造物だ。おせじでなくてホントに美しい。1387年に工事が始まり実に500年後の1887年に完成したという。最上部は聖母マリア像が掲げられている。

スフォルツェスコ城
近くのレストランで昼食のあと、自由行動となった。晩秋のスフォルツェスコ城を訪ねた。まわりの木々はすっかり紅葉し、石の城とよく調和していて、いい風情をかもしだしている。現在は博物館として利用しているとのことだが、入場見学はしなかった。ルネッサンス期の建造物としてはミラノで一番大規模なものだ。正面中央にある塔は1452年に、フィラレーテによって造られたものの複製だという。それにしても石造りの建造物は丈夫だな〜。ヨーロッパでは数百年前の建物がゴロゴロあり、それを今でもフツ〜に利用しているところがすばらしい。


現在のミラノは、ファッション、家具、照明機器、出版、広告などで
世界をリードしている。とくに、ファッションは洗練されている。街を歩いていても、
日本のように白ワイシャツに紺スーツ姿の男性など、ほとんどみかけない。
色物のシャツに洒落たブレザー、カラフルなパンツと
とてもおしゃれなのだ。ミラノは明るい楽しい街だった。