2004/1
       

★〜BOOK〜★
宮尾登美子全集 第1巻【櫂】 / 宮尾登美子
グロテスク / 桐野夏生
トキオ / 東野圭吾
流星ワゴン / 重松清
後巷説百物語 / 京極夏彦
烈火の月 / 野沢尚

★〜MOVIE〜★
ワイルドスピード
猫の恩返し

1/3 宮尾登美子
主人公喜和の結婚から離縁までを描いた作品。
少し読みづらい文体だが、話が進んでいくにしたがって気にならなくなります。
15歳で渡世人の岩伍に嫁ぎ、流されるままに生きてきた喜和という女性はとても不器用な人だ。ただし1本真っ直ぐな芯を持った人だとも思う。
自分の気持ちを言葉にする術を持たないがために、岩伍とはすれ違っていく。ただ岩伍は「他人を思いやる情」はもっていても、女房子供に対する情は薄い。全般的に暗澹とした高知の、というか大正の末から昭和にかけての世界の中で、綾子の存在が光っている。
二十歳の綾子が主人公となった「仁淀川」から読み始めたが、この喜和の視点から描かれた「櫂」を読み終えた今、続編の綾子の視点からなる「春燈」「朱夏」も早く読みたい。

1/12 グロテスク 桐野夏生
美貌の妹ユリコと名門女子高の同級生和恵。最下層の娼婦として孤独でセンセーショナルな死を迎えた二人を取巻く黒い魂のドラマ(「MARC」データベースより)。
著者の「いろんな差別を描いてやろう」という視点から描かれたこの本で、改めていろいろな形の【差別】があることを再認識させられた。
階級意識の強い社会の中でサバイバル(生き残る)するために悪意を磨く、頭脳を磨く…突出したものがなければ差別に押しつぶされ、周りに迎合してしていくしかないんだろうなぁ。
「サバイバルするために悪意を磨いた」であろう語り手である主人公よりも、ユリコと和恵は周りに迎合することなくそのまんまの自分を貫いた。それもまた一種の強さだろう。例え、それが周りに「グロテスク」だと思われていても、最後には殺されたとしても本人達にとっては満足のいく結果だったのだと思う。
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1/13 トキオ 東野圭吾
1979年、浅草。不治の病で死にゆく息子が、時を超え若き日の父親に会いに来た。男は「彼」との出会いによって、父親になっていく-。切ない長編ファンタジー。([MARC]データベースより)
物語の一番最後の「花やしきで待ってる!」…この言葉から物語はまた最初から繋がっていく。
過去の自分に逢いに来る息子の影響で大人になっていく自分がいる、どんな気持ちでこの言葉を出したのだろう。過去に息子が言った「生まれてきて良かった」、その言葉を聞いているからこそ穏やかに息子の「死」を受け入られてるのだろう。
あと時代背景から思ったこと。
昭和45年から現代まで30年余りしか経過していないのに、携帯電話やインターネットの普及等々、そう考えると生活文化は計り知れないほど向上していたんだねぇ。

1/15 流星ワゴン 重松清
奇しくもこの前に読んだ「トキオ」と同様、若い頃の父に会う、というものだった。
「死」を望んだ時に現れるワインレッドのオデッセイ。
人生の岐路へと連れ戻されても、結末は変わらない。
この時あぁしてたら、こうしてたら、とは思っても変えられない未来を受け入れるのは辛いね。
父と子の関係ってとても難しいもんなんだなと思った。でも反面羨ましい気持ちもあることは否めない。母と娘の関係はなんとなくドロドロとした、生々しい感情が介在するけれど、男同士の関係はどちらかというと丁か半かのハッキリした感情のもとにあるような気がする。
今もどこかで橋本さん親子は走っているのだろうか。
主人公の明るい未来のきざしが少しでもあることにホッとした。
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1/19 後巷説百物語 京極夏彦
前作「巷説百物語」のその後(数十年後)のお話です。
又市さん、おぎんさんにまた逢えたようなそんな感じ…百介さんが語る昔話の中に出てくるだけで、実際には直接的には登場してこないんですけどね。
次作は無いのかな〜と思っていただけに嬉しかったです。
他の京極作品ともリンクしていることで、また一層面白さが増しています(他作品を呼んだ読んだことのある人にしか分からないけど)。
哀しいけれども、納得のいくようなラストでした。
前作の「巷説百物語」は 第130回直木賞を受賞したんですね。
TVアニメになっていたのは知りませんでした。

1/28 烈火の月 野沢尚
なんの予備知識も無く、ただ【野沢さんの新刊だ〜】と思って借りてきたら映画「その男、凶暴につき」の原案になったものを加筆した作品でした。
著者の後書きによると、映画は当初深作欣二監督がやるはずが監督降板により急遽出演だけの予定だったビートたけし(北野武)さんが監督まで行うことになったらしいですよ。これが監督第1作目となり、才能が開花したんだねぇ〜。
新たに書き直したこの作品での主人公の風貌がまさに「たけしさん」でした(゚ー゚;A
こんな刑事がいたら、世の中はもうちょっと変わるのかな〜。有り得ないけど。
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1/1 ワイルドスピード ロブ・コーエン DVD
改造車が疾走するストリート・カーレース映画。
ニトロを使ってのロケット疾走したり、あの迫力ある映像にはスカッとしました。スカイライン、スープラ等々見慣れた車の改造車はカッコ良かった♪
内容的にはイマイチだけど、迫力を楽しむ映画かな?(゚ー゚;A
すでに「ワイルドスピード2」も借りてきているので、楽しみです。

1/19 猫の恩返し/ギブリーズ episode2 森田幸宏 DVD
姉妹編「耳をすませば」に出てきた猫の置物「バロン」が活躍します。
エンドロールを見て初めて知ったんですが、原作って「柊あおい」さんだったんですねぇ。なんだかそう言われると絵もあぁそうかも、と思ってしまいます(単純)。声優陣も豪華ですねぇ。丹波哲郎さんですよ!霊界が…って言ってるだけじゃない。まぁ「異世界(=猫世界)」の住人ですけど。(笑)
日々の暮らしに流されちゃいけない、自分自身がシッカリと立っていれば回りの事は気にならない。そういうメッセージがこめられてる(?!)作品です。
同時上映されたギブリーズは「スタジオギブリ」という架空のアニメーション制作会社を舞台に会社で起きる身近な出来事の2つのショートストーリーと4つのショート・ショート。
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