2003/8/2松戸花火 遠 州 屋 薬 局 平 野 正 |
打ち上げ花火と初めて出会ったのは昭和25年北千住の荒川土手である。 親父に連れられて見に行ったのであるが帰りは親父の背中だったおぼえがある。 其の頃は本家の庭で夏の夜は年上の従兄弟たちと満天の星を仰いで話をしていた。 時には線香花火をやった。 こよりの様な花火に火をつけるとジュクジュクと先から丸くなり勢い良くザッザッと菊の葉状の火の粉が散り それが勢いがなくなるとトロトロと枝垂れヤナギになり燃え尽きる変化が面白かった。 子供たちとも夏休みには何回と無く線香花火、ネズミ花火、宇宙船の様に回転しながら飛んでいく花火、煙幕 を張ってウサギの糞の様に丸まる花火をし、最後にゴミをバケツの中で燃やしてお仕舞いにした。 江戸川では松戸の花火の他柴又の花火、フジサンケイグループのふんだんに打ち上げをやった花火もあり子 供たちに急かされ見に行った。 花火の画面で好きなのは鬼平犯科帳のラストで子供が手持ち花火をやっている背景に単発の打ち上げ花火が 音なしで上がる寂しさを伴った画面である。 |