平成20年度運気 火運大過

天符
今年も運と天の気が一致した年ですから「天符」です。
去年も天符でした。特徴は官吏の悪事を告発する役人は過酷非情です。
(去年は農水大臣不祥事、緑機構問題、防衛省の役人の問題等が表面にでました。)
この年の邪気にあてられますと、病勢は急激で、病人は危険です。

火運大過
炎暑がほしいままに行き渡ります。季節は早め早めに至ります。
熱と涼とが交互に交流し合って、1年を終えます。

人体では
熱による異常が身体の上部に、冷えによる異常が身体の下部に生じ、この熱と冷えの邪気が互いに体の中で争い以下の症状が起こりやすくなります。
肺臓が病邪を受け、瘧(おこり)を病んで悪寒と発熱の発作を繰り返し、呼吸が浅く、咳がでて息があらく目・口・鼻から出血し、陰部の前後からも血を下し、のどが渇き、耳が聞こえ難く、体の内部に熱を持ち、背や肩が熱をおびる、症状を起しやすくなります。
ひどくなると胸の中が痛み、両脇が下から突っ張られるようにに張り、胸、背、肩、胛などが痛み、上腕の内側が痛み、体が熱を持ち、節々が痛み、膿を持った皮膚病を起しやすくなります。

自然界では
夏の成長のはたらきだけが旺盛で、草木はどんどん大きくなりますが実を結ぶ事が出来ません。
炎暑の気が強烈で、水分は不足、泉もかれて、万物ことごとく焦がれ、枯れたようになる事が多いものです。
麦、稲は出来が良いでしょう。酸味のものや水分を必要とする野菜、果物はは不出来です。

少陰司天
の年になり天の熱気が下界に君臨し、人体の肺気はこれに屈従します。
後半年は陽明在泉で燥気が作用して、大地は乾燥し、涼気がしばしばやってきて、人体内では肝気が犯され、胸の脇が痛い・溜息を付く、などの症状を起す病を起しやすいです。涼冷の気が、草木の色を変えてしまいます。

初の気 大寒から春分までです。

寒がやってきますので水は凍り、霜が降り、厥陰の風が吹いても陽気が伸びる事とは出来ません。
関節が堅く不自由となり、腰や臀が痛む病にかかり易いのです。
春分近くなると急に天の陽気が強くなり暖かくなり体の内外にできものが生じやすくなります。

二の気 春分から小満までです。

陽気と風気がつりあい春風がそよいで万物がこれに応じて繁茂します。寒気もちょいちょい顔をのぞかせることも有ります。
病にかかるときは、小便の出渋って痛む淋病になったり、あるいは、目がくらんだり、目が充血するなどの、熱気が顔面にこもった症状をあらわします。

三の気 小満から大暑までです。
熱気で大いに暑くなり、万物はみごとに繁茂します。ときに寒気がおそいます。
気が逆流する・心臓部が痛む・悪寒と発熱を繰り返す・咳が出てゼイゼイいう・目が充血するなどの病症をおこしやすくなります。

四の気 大暑から秋分までです。
蒸し暑く、ときに大雨がふります。
悪寒発熱・のどが渇く・黄疸・鼻づまり・鼻血・飲んだ水が正常に処理されず体内の各所で邪をなします。

五の気 秋分から小雪までです。
暑さがぶり返し、万物が繁茂します。
人は安泰ですが、病むとすると熱病を病みます。                               

終の気 小雪から大寒までです。

陽明の燥気が常に反して火気を抑えます。抑えられた熱気は体内にこもり出られないので、顔がはれ、咳が出てゼイゼイと呼吸があらくなります。はなはだしくなると、耳目口鼻から出血します。しばしば強い寒気がやってきて、霧がうすぐらく立ち込める事が多いです。そうすると人々は、皮膚のきめの働きに異常をを生じ、胸のわきから下腹にかけて影響していき、腹が冷えてきます。

築地書館 意釈黄帝内経運気によります。