鬼は牛の角を生やし虎の皮のパンツをはくのは丑寅の鬼門を表している。節分の鬼は寅の皮のパンツは、はいていない。丑は旧暦の12月で歳の最終で土用を含み冬の終わりと春の始まりを示す。寅は旧暦で新年で春である。古代中国では節分に土牛=牛鬼を作り戸外に置き冬を送ったという。丑=牛は冬の象徴でありこれを送り出し,又土用を含むので土の牛を作り土用を早く送り寅=春を迎えようとした。季節は冬、冬土用、春と巡る。寅卯辰が春である。

鬼とは「陰」のことで「陰」はオニと読むことがある。陰は冬である。陰気つまり水気、寒気を送り陽気を待つ行事である。

豆まきについて

大豆については豆の実るのは秋、五行で丸は秋=金に属す、おおむね大豆の色は白色で金に属す。
火で炒る事で金の気を弱め、鬼は外と室外に投げ金の気を追い出し、福は内で室内に残った豆は食べて
その気をなくす。金気を弱める事は春よ早く廻って来て下さいとの願いだ。
                      木
                  水      火
                     ↑    
                    金  土
矢印の方向は相克で金は木を切り倒すように働きを抑える傾向にある。金が弱まれば木は思うように働ける。

柊と鰯の頭について

柊は文字通り木へんに冬で冬に属す。
鰯は魚へんで水すなわち冬に属す。人体も冬は一番弱る季節。
冬を早く送る為に柊に鰯の頭を刺したものを外に飾る。                                
                                     参考 吉野裕子著 陰陽五行と日本の民俗