三、「隅田川」のあらすじ
能人買いにさらわれたわが子を尋ねて一人の母親が、はるばる京都から東国の隅田川までやって来た。彼女は恋しい子を思う人になっている。隅田川の渡し守は、はじめは意地悪をして、母親を船に乗せないが、やがてその優しさにほだされ船に乗せてやる。船に乗っていると向こう岸から人を弔う大念仏の声が聞こえる。渡し守はあれは去年京都から下った人買いが病気になった子を捨ててそのまま奥州へ下ってしまった、その子はそのまま死んだので、この土地の人がそれを哀れんで念仏を唱えているのだと乗客に説明する。母は、それが自分の捜し求めている子だと気づく。舟が向こう岸に着くと、渡し守は母をその子の墓につれてやる。皆で大念仏を唱えていると、やがて人々の声に混じって亡くなった子どもの声が聞こえて来る。そこで今度母は一人で念仏を唱えるが、……。
HP「能隅田川を見る」より
歌舞伎では
「おせいの歌舞伎の噺」よりお借りします。
http://www003.upp.so-net.ne.jp/sei0720/kabuki/sumida.html