急性腹症とは
- 強い腹痛を主症状とし、緊急の処置(特に外科手術)が必要となる疾患群のことです。小児の疾患としては急性虫垂炎、腸重責、腸閉塞、鼠径ヘルニア嵌頓、急性膵炎、卵巣嚢腫軸捻転などです。
- 症状
- 強い腹痛、嘔吐、顔色不良が共通した主な症状です。
以下に各疾患とその症状を述べます。
- 虫垂炎......腹痛、とくに右下腹部痛
- 腸重責......顔色不良、嘔吐、血便
- 腸閉塞......嘔吐、顔色不良、腹部膨満
- 鼠径ヘルニア嵌頓......鼠径部(足の付け根)の腫瘤、嘔吐、顔色不良
- 急性膵炎......上腹部痛、嘔吐、ショック
- 卵巣嚢腫軸捻転......思春期以降の女性、下腹部の痛みと腫瘤
- 治療
- 急性胃腸炎との鑑別が問題となります。遅れると命にかかわることもあるので疑わしいときは慎重な経過観察と検査が必要です。
- 検査は血液、尿検査、腹部X線、CT、エコー検査などです。
- 治療はそれぞれの疾患で違いますが、外科手術が必要なことがほとんどです。
- 予後
- 急性腹症は原因も重症度も様々です。遅れると命にかかわることもあります。
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