クループとは
- 乳幼児は空気の通り道である気道が細く、軽い炎症でも腫れてさらに細くなり息を吸いづらくなります。声帯の近くの喉頭、喉頭蓋、気管などが炎症をおこし狭くなった状態です。
クループのほとんどはウィルス性で、パラインフルエンザが3分の2程度を占め、残りはアデノ、RS、インフルエンザなどのウィルスが原因です。
しかしまれにインフルエンザ桿菌b型、ブドウ球菌などの細菌性のこともあります。
真性クループといわれるジフテリアは日本では三種混合ワクチンのおかげでまず見られません。
- 症状
- 犬の鳴き声のような咳と声嗄れ、息を吸うときのゼーゼーで始まります。発熱も伴うことが多いです。
- 全身症状ははじめは元気ですが、進行すると呼吸困難、チアノーゼ、窒息などもありうる怖い疾患です。
- 治療
- 加湿が大事です。洗濯物を干したり、加湿器を使用したり、水分でのどを潤したりします。
- 病院では炎症や腫れをやわらげる薬で吸入をします。
- 鎮咳薬、去痰薬、短期間のステロイド剤、細菌性クループも否定できないときは抗生物質も内服します。。
- ひどく元気がなくなったり、呼吸が苦しくなった時は入院治療が必要です。夜間でも救急を受診して下さい。
- 予後
- クループのほとんどは早めに治療すれば治りは良好です。
のどの狭窄が進行すると窒息死もあり得るので注意が必要です。
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