二重跳びにチャレンジ!

 以下、教室ツーウェイ12、24、26の西田真人氏の論文をもとに五年生に指導した実践を紹介します。
 
 
 
T 一回跳びからスタート
 二重跳びを20回以上クリアするためには、

 前回し両足の一回旋一跳躍
 
が正しく美しく楽に跳べるようになることが必要である。
 そのためのポイントは次の通りである。

 1 ロープの長さ
 2 グリップの握り方
 3 基本の姿勢
 4 跳んでいるときのなわの形
 5 回すスピード
 
 
1 基本の姿勢を身に付けよう
 基本の姿勢を身に付けるために次のようにする。
 
@ とびなわを持たずに両足跳び
 両手を腰の横に付け、つま先で跳ぶ。
 視線はまっすぐ前を向く。
 1分間に120回のテンポにする。
 このとき、教師がリズム太鼓をたたきながら一緒に跳んであげると、子どもが合わせやすかった。
 10回やってみて、上手な子どもを褒め、もう10回やってみる。こうすると二回目のほうがぐっとよくなった。
 
A とびなわを持って両足跳び
 基本握りで、肘を軽く曲げ、脇をしめる。
 肩の力を抜き、手首で回す。
 10回やってみて、次の点をチェックする。
 
・ ジャンプしすぎていないか。
 (ジャンプは1p以内にする。)
 
・ 跳び上がったとき膝を曲げすぎてい
  ないか。
 (自然に伸びた姿勢にする。)
 
 教師が良い例と悪い例を示して、どちらがよいか聞きながら正しい姿勢をつくっていく。
 私が跳んで見せると、子どもたちはよく見ていた。
 
2 スピードアップに挑戦
 1分間に120回のテンポで跳べるようになったら、回すスピードを付けるために次のようにする。
 1分間だと長くて子どもが飽きるので、30秒間で何回できるか競争させる。
 合格の規準は40回くらいから始めて、100回を目標にする。続けてやるとすぐ疲れるので、休ませながらやった。
 このとき、跳んでいるときのなわの形はいつも左右対称な山の形になっているかチェックする。
 二人組にすると、子ども同士でできた。
 
 
 
U 二重跳びのリズムを体感しよう

 二重跳びの跳躍のテンポは、一分間に100回〜108回である。
 
 このテンポで、跳躍と跳躍の間にロープを2回回すリズムを身に付ける。
 
1 二重跳びの跳躍のテンポをつかもう
 はじめは、なわを持たずに、メトロノームに合わせて跳躍する。回数を決めてやる。
 跳び上がる高さは、5〜10pにする。
 前後左右に着地がずれる子どもには、少し両足を離してつま先で跳ばせた。
 
2 回すリズムをつかもう
 跳躍のテンポがつかめたら、

 とびなわを持たずにリズム打ち
 
をする。
 
@ 立ったままでのリズム打ち
 床につま先でたって、体の前で手をタタッと2回打つ。続けて10回行う。
 打った後、手は離すように指示した。
 
A 跳び上がってリズム打ち
 跳び上がって、体の前で手をタタッと2回打つ。続けて10回行う。
 このとき、跳び上がる、拍手2回、着地をしっかり分けている子どもを褒め、跳び上がってから拍手をするように言った。
 
B 跳び上がって腿打ち
 跳び上がって、手で腿の外側をタタッと2回打つ。続けて10回行う。
 打った後、手は腿から少し離すように指示した。
 
 
 
V 二重跳びにチャレンジ
 
1 空打ちをしてみよう
 ウルトラスーパーとびなわ(スーパーとびなわのロープを真ん中で切断したもの)が準備できれば、
これを使って空打ちをする。
 利き手でないほうのロープをうまく回せない子どもが多かったので、不得意なほうだけたくさん練習させた。
 もし、ウルトラスーパーとびなわを準備できないときは次のようにして行う。
 
@ 片手で空打ち
 とびなわを二つ折にして、片手にもって空打ちする
 ヒュ、ヒュという音でイメージをつかませた。
 左右交代してして行う
 
A 両手で空打ち
 二人組になり、一人が、二つ折にしたとびなわを両手に持って空打ちをする
 二人が対面し、一人がなわを持ち、一人が拍手で空打ちのタイミングを知らせると合わせやすかった。
 また、このようにすると、子ども同士で基本の姿勢などもチェックできる。
 
 リズムをうまく取れない子どもには、

 親指の上下振り
 
の練習をする。
 手でグリップを握り、ロープを背面の床に置いたまま跳び上がる。ロープは回さない。
 ジャンプして、床に降りるときにタタッと手の親指を上下させる。
 「親指でボタンを押すようにしなさい」と指示するとよくできた。
 教師が、親指を上下させるタイミングを声で知らせてあげるとよい。
 
2 二重とび1回にチャレンジ
 一回旋一跳躍を5回した後、二重跳びを1回する。
 二重跳びを1回した後、もう1回跳んで2回目につなぐ動作をする。
 
3 連続二重跳びにチャレンジ
 今度は連続で二重跳びをする。
 2回、5回、10回と記録に挑戦させる。
 このとき、トレーニングボード(厚さ26〜30oの耐水ベニヤ畳1枚大の下に、
三寸五分か四寸の角材2本を釘で打ち付けたもの)を使うと効果が大きい。
 最初の1時間の指導だけでは、二重跳びが1回もできない子どもにはあまり大きな変化がなかったが、
10回程度跳べる子どもは20回以上跳べるようになった。
 5時間目ぐらいで、跳べない子どもにも効果が表われてきた。
 
 
 
W 連続二重跳びの高め方
 二重跳びをゲーム化して次のようにやる。
 
《二重跳びグループ競争》
 どのグループが長く跳び続けることができるかを競争する。
 前の人から跳び始め、ロープを引っかけたら後ろの人にリレーする。
 前の人が始めたら、次の人は立って準備して待っている。
 一回やったら作戦タイムをとって二回目をやる。
 
 
 
X 二重跳びの発展
 二重跳びの発展としては、二重あや跳び(はやぶさ)、交叉二重跳びなどがある。
 ただし、これらは基本の技(正しい姿勢での一回旋一跳躍、あや跳び、交叉跳びなど)を
しっかり身に付けていないとできないし、それ以上の発展は難しい。
 
 あや跳びや交叉跳びでは、人差し指も伸ばしてグリップに添えて握る。
 そして、あや跳びは、人差し指で八の字をかくように回し、交叉跳びは人差し指で円をかくように回すと跳びやすい。
 また、へその前で両肘を交叉するとよい。
 
 短なわの運動は、器用さ、リズム感、持久力を養い高める。
 このうち、器用さ、リズム感は低学年であればあるほど身に付きやすい。
 だから、二重跳びの指導は2・3年生のうちに指導したほうが望ましい。