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◆ 沿革
  山形打刃物の歴史は古く、室町時代の延文元年(1356年)斯波兼頼(最上義光の始祖)が山形に入部したとき、召抱えの鍛治師らによって鍛治集落が形成され、武具や農具類を製造したのが始まりとされている。
 当製鋏所は、今より、約二百数十年前の文化元年の創業以来、由緒ある刃物製作に携わり、当主に於きましては八代目を数えています。また、現在の剪定鋏を手がけましては、八十数年の伝統を誇り、今日に至っております。
  この、伝統の鍛造、手造りから生み出される逸品は、切れ味とその持続性において他の追従を許さず、数多くのユーザーの方々より好評を博しております。
  さらに、その品質の高さは科学的にも証明され(山形工業技術センター所有、計量研究所製切れ味試験機KC-4型<現在は不存>による測定や、硬度、焼き入れ組織、刃先角とその粗度・・・etc)安心して、永年ご使用して頂けるものと確信しております。


◆製品の特色
 山形を代表する伝統工芸として、一品一品手仕上げを基本とし、量産品には真似の出来ない、人間の感性に合った繊細な使い心地と鋭い切れ味を実現しています。その製造技術の特徴として、

1. 独自の鍛造技術
  鋼を壊さない低温加熱により、何度も繰り返し打つ事により、不純物を除去し鋼の組織をより密なものとする。
(硬度を増し、且つ粘り強い素材となる。)
2. 完璧な熱処理
  鉛を溶かしおよそ(800℃)、その上で炭を燃やし、無酸素状態の中で加熱→冷却する。それによって、過熱、酸化、脱炭を防ぐ。
3. 秘伝の裏スキ技術
  切り刃と、受け刃の擦りあわせ面を、三次曲面状態に隙かせることにより、刃の根本から先まで、“点”で重なり、移動して行く。(皮等が残る事がありません。)
4. 山形特産剪定鋏の刃付け(ハマグリ刃)
  切り刃の部分が、ちょうど二枚貝(ハマグリ等)の表面の様に仕上げる事により、(図1)刃が枝に食い込んだ時の摩擦が少ない為、切り抜けが良く、その持続性は抜群です。
また、刃先の角の鋭利さが、研ぎ減り(使い減り)しても、変化の少ないのも自慢の一つです。
機械加工に依る鋏では、二段刃(図2)が一般的です。
 
5. ネジ締めと調整
  切れ味の基本となるネジ締めは、一丁一丁感触を確かめながら具合を見て、ガタがなくスムーズに開閉するよう、調整して行きます。
  以上の主な工程から生まれる、当所の剪定鋏とその他園芸用鋏は、必ずや、使って頂く方にご満足して頂き、永年にわたりお付き合い下さるものと、自負しております。