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【はじめに】 |
このページは、「地方独立行政法人青森県産業技術センターウオダス海況速報」の |
2009年3月から2010年12月のデータによる考察です。 |
ウオダスに載っている漁協?漁港?で、真鯛の漁獲があるのは、 |
「沢辺」「深浦」「大戸瀬」「鰺ヶ沢」「小泊」「三厩」「平舘」「佐井」「大畑」「尻労」「白糠」「三沢」です。 |
作業は、各月の上旬・中旬・下旬のPDHファイルをすべて印刷し、そこから真鯛のデータのみピックアップし一覧表にしました。 |
印刷と作業量で数時間を要し、正直言って疲れました。(笑) |
しかし、そこからわかったことは、認識不足の私にはとても貴重なことでした。 |
そのわかったことをできる範囲で書いてみようと思います。 |
なお、一覧表をここに載せるつもりはありません。作業量が膨大になるので。(笑) |
関心や時間のある方は挑戦してみるのもいいかもしれません。 |
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【年間のピークは2回!】 |
各漁協ごとの年間の漁獲高に順位をつけると、 |
2009年は、1位深浦、2位大戸瀬、3位小泊、4位平舘。 |
2010年は、1位大戸瀬、2位深浦、3位小泊、4位平舘で、同様の傾向が見られます。 |
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深浦と大戸瀬の5月と6月の漁獲高は圧巻で、それぞれの漁協の年間漁獲高の47〜79%を占めています。 |
5月に始まり6月にピークを迎える平舘、6月がピークの佐井も合わせ、 |
青森県全体の真鯛の漁獲高は6月が最も多く、次いで5月となっています。 |
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おもしろいのが3位の小泊。 |
2月もしくは3月にピークを迎え、6月もしくは7月以降のデータがありません。 |
他漁協の定置網漁と違って、小泊は刺し網漁が中心のようです。 |
漁獲高が一気に落ちる6月・7月以降は他の魚の漁に移行しているものと思われます。 |
もちろん6月以降も釣りでは釣れるので真鯛はたくさんいるが、漁にはならないということなんでしょうね。 |
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小泊の漁獲高が落ちてから始まっているのが平舘と佐井・大畑なので、 |
小泊方面の真鯛の群れが平舘方面に移動していると考えるのが妥当だと思います。 |
ちなみに横浜沖の定置網にたくさんの真鯛が入るのも6月中旬以降だったと記憶しています。 |
竜飛を経由して津軽海峡を移動してきた真鯛は、陸奥湾に入るものと下北方面に行くものがあると思われます。 |
これは、尻労・白糠・三沢の漁獲高からも推察できると思います。 |
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前述のように、青森県全体の月別の漁獲高は、2009年・2010年とも6月が最も多く、次いで5月です。 |
7月も多いが、8月・9月・10月になると一気に落ちます。 |
これは真鯛が群れで大きく移動しないことを意味するのではないかと思われます。 |
それぞれの移動した先で過ごしているのかな? |
釣りに関して言えば、中層よりボトムでのヒットが多い時期ではないだろうか? |
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そして、漁獲高上位の漁協は11月・12月に第2のピークを迎えます。 |
真鯛が深場で移動していく時期と推察できます。 |
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【2011年5月までの動向】 |
2011年の3月〜5月の漁獲高は、過去2年間と比べて極端に少ないです。 |
真鯛の数が減ってしまったのか? |
おもしろいのが尻労と白糠。 |
両漁協とも過去2年間の3月〜5月の漁獲高は「0」なのに、 |
2011年の5月に各漁協の年間の漁獲高を上回るもしくは匹敵する漁獲高があります。 |
上位漁協の数字からすれば小さいものですが・・・・。 |
もしかしたら過去2年のルートと違うルートを通っている群れが多いのかもしれません。 |
今後の動向にも注視していきたいと思います。 |
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【2011.06.05】 |
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さて、続編です。なかなかおもしろいデータが出たので、数字を並べてみます。 |
※ 単位はs。2009年と2010年の白糠を除き十の位以下を切り捨て。前年比では2010年の尻労を1としています。 |
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