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【はじめに】 |
私は、定員3名という小さなボートを駆使し、出船できるときはほぼ必ず真鯛釣りをしています。 |
私のボートの魚探は、振動子の位置・向きの関係で、船尾側の下の反応が映ります。 |
その範囲にジグなどのリグがあると、もちろん映ります。 |
基本的にリグを映しながら釣りをすることが多いです。 |
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私にとって以前までは、「水深」「ベイトフィッシュの存在」「真鯛の存在」を知ることが魚探の役割でした。 |
また、根がかりでジグをロストしたくなくて、「ジグの着底」を確認するためにも使っていました。 |
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2011年5月、釣友の『鯛多ニック号』のキャプテンと情報交換した時、 |
「リグを落とすと魚の反応が消える」と教えてもらいました。 |
それまではそんなことは考えたこともありませんでしたが、 |
以降はリグに対する魚の反応にも注意するようになり、いろいろなことに気づくことができました。 |
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白戸さんが名づけてくれた『魚探フィッシング』。 |
多くの場面で、魚探にジグを映し、真鯛がリグにどのように反応しているかを見ながら釣りをしています。 |
多くの釣り人は魚探を見ながら釣りはできないと思いますが、 |
海の中を想像するための一助になれば幸いです。 |
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【真鯛が映るレンジと反応】 |
真鯛が映るレンジは圧倒的にボトムが多いですが、中層に映ることもしばしばです。 |
海面下10m程度の上層に映ることもあります。 |
そこでのジグへの反応の仕方等を綴ってみます。 |
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真鯛の反応の仕方は、多いと感じる順に大きく分けて下の5通りかな? |
@ まったく無視!(笑) |
A 興味を示す個体はいるが、ヒットするまでには至らない。 |
B Aより若干活性が高く、バイト・ヒットする個体がいる。 |
C 高活性で著しく反応している。 |
D 落下するジグが近づくと、一斉に反応が消えてしまう。 |
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@は、たくさんの真鯛が映っているのに、リグが通過しても真鯛のレンジが全く変わらない、見向きもしない状況です。 |
このような反応の時は、真鯛の活性が低いと判断しています。 |
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Aは、リトリーブ・フォールするリグに対し、真鯛が上ずったり下がったりする状況です。 |
その真鯛の反応の仕方で、その日その時その場所の真鯛の活性を判断するようにしています。 |
ちなみに、着底したリグを巻き始めると、その後ろや下に付いてジグと一緒に真鯛が上ずってくることがしばしばです。 |
そのままリグにヒットしてくれればいいのですが、途中まで追って沈んでしまうことが多いです。 |
そんな場面ではボート上の私のほうが高活性かもしれません。(笑) |
「追ってる、追ってる!」 |
「あ、1匹やめた・・・・」 |
「まだ追ってるやつがいる!」 |
「食え!食え!」 |
「あ、またあきらめたやつがいる・・・・」 |
「でもまだいる!」 |
「食え〜!」 |
ってな感じで、ヒットしないことが多々あります。(笑) |
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魚探を見ながら釣りをできる人は少ないでしょうから、こんな状況はわかりませんよね? |
魚探を見ながらでなきゃ真鯛がリグに反応していることがわからず、ロッドには何も感じない状況です。 |
釣り人の想像以上に真鯛が追ってきていることが多いでしょう。 |
そんなイメージを持ちながらできるかどうかで釣果も変わってくるかもしれません。 |
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BはAと同様ですが、真鯛の活性が高く、バイトがあったりヒットに至る状況です。 |
以前、釣りビジョンの海上釣り堀の番組の水中映像で、真鯛が練エサを食べる場面を見たことがあります。 |
そのときは一気に食べるのではなく、エサをハグハグし少しずつ食べていました。 |
たぶんこれと同じ状況が、バイトがあっても乗らない状況だろうと思っています。 |
魚探には、距離を保ちながらリグを追う真鯛が映っています。 |
その距離が一気に縮みます。 |
そこでハグっとしてバイトがあるが乗らない。 |
そのまま真鯛が沈んでしまうことがありますし、さらに追ってきて2回目・3回目のバイトがある場合もあります。 |
もちろん1回目の追いでヒットすることもありますが、 |
何回目でヒットするかは、その日その時その場所での真鯛の活性しだいだろうと思っています。 |
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Cは、釣り人にとって絶好のチャンスのときです。 |
ボトムの場合、リグが着底しリトリーブを始めると必ずと言っていいほど魚探に反応が映り、真鯛が追ってきます。 |
ここでヒットすれば、暴れる真鯛に刺激を受けて、ボトムにいた他の真鯛も中層全体に浮く場合があります。 |
こんな状況では、置き竿にヒットすることもありました。(笑) |
ヒットに至らなくても、リグを入れ直すとすぐに真鯛の反応が映ります。 |
このようなときは、真鯛がリグに寄ってくるほど高活性だと判断しています。 |
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中層だと、映っている反応の中をリグが通過してもその反応が消えない場合です。 |
ベイトを求めて回遊している群れの場合でしょう。 |
リグが落ちていくのが途中で止まりフォールでヒット! |
リトリーブ中に中層や上層でヒット! |
船上で何人かに連続でヒットしやすい状況です。 |
チャンスは群れが船の下にいるときですから、このチャンスを逃さないようにしたいものですね。 |
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Dは、中層に映った反応が、リグの通過とともに消えてしまう・・・・。 |
また、潮上りするときに真鯛の反応がたくさん映ったので流してみたが、その反応がほとんど映らなくなってしまう・・・・。 |
極めて活性が低い状況で、真鯛が落ちてくるものを嫌って避けていると思っています。 |
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現在、私にとっての魚探は、「水深」「ベイトフィッシュの存在
」「真鯛の存在」「リグの着底」を知ることのほか、 |
その日その時その場所の「真鯛の活性」を判断することが大きな役割となっています。 |
「真鯛の活性」を判断し、その状況に合わせたり、打破する攻め方を考えるようにしています。 |
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【魚探フィッシング】 |
前述のように私は魚探にリグを映しながら釣りをすることが多いです。 |
しかし、潮の流れや風にボートが流されますから、常にリグが映っているわけではありません。 |
重要なことは、リグがボトムからどれくらいの距離にあるのかを常に把握しておくこと。 |
リグはボートの近くにあるはずですから、リグが映っていなくても真鯛の反応の仕方がわかることが多々あります。 |
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リグをリトリーブしているとき、ボトム付近でも中層でも真鯛が上ずるかどうかを見ます。 |
上にいるものを捕食する場合、上に移動しないことには捕食できません。 |
「上に移動する」ということを重要視しています。 |
真鯛がリグを追ってきていることを確認できたときは、リトリーブスピードを調節して真鯛のヒットを誘います。 |
これでヒットまで持ち込めればかなりの快感です!(笑) |
ま、うまくいかないことのほうが多いですが・・・・。(笑) |
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魚探にリグが映っていないときにしばしばありますが、 |
例えば、20mほどリトリーブしたとき15mほどに真鯛の反応が映り、沈んでいくことがあります。 |
これは、リグを追ってきたがバイトもせずに諦めたと判断することもあります。 |
そして、「真鯛の活性」を判断する材料の一つにします。 |
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ロッドに伝わる反応以外からも「真鯛の活性」を想像・判断できることが「魚探フィッシング」の最大の長所だと思います。 |
それにより、リグのチョイスやリトリーブスピード等々、自分なりの作戦を立てることができるようになり、 |
真鯛釣りがより一層楽しいものになっていくと思います。 |
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【2011.07.08】 |