〜膵がんのMRI診断〜


 膵臓は、お腹の奥の方にあって症状が出にくいため、進行の早い膵がんを早期の段階で見つけるのは非常に難しいと言われていますが、MRIは膵がんを早期に見出すための有効な検査法です。それはMRIでは、やせまたは肥満など体格に関わらず、膵臓の細長い全体像が明瞭にとらえられます。また、病変の描出能も優れており、嚢胞であれば2,mm大位の非常に小さな嚢胞がはっきりと描出されます。多くの専門病院におけるこれまでのデータから、腫瘍の大きさが10mm以下のものは、進行の早い膵がんでも良い治療成績が得られています。

 MRIでは、造影剤を使わなくても病変部と正常組織とのコントラストがつきますので、腫瘍の大きさが10mm以内の段階で腫瘍を発見することが可能です。

 膵がんの危険因子は、家族に膵がんの発症者がいる、糖尿病である、肥満である、慢性膵炎である、喫煙者であるなどであり、これらに該当する方は6ヶ月に1回位の間隔で膵臓の検査を受けるように心がけてください。