マーナー・ブンゲ『生物哲学の基礎』
裏表紙の紹介文[2006-7-30]


 過去30年の間に,生物学の哲学は物理学の哲学の影から出て,立派で繁栄した,哲学の一分野となった.この本で著者たちは厳格な実在論かつ創発論的自然主義の見地から,生命科学とその哲学を新たに見直す.そして,科学に合わせた,統一された哲学の枠組みを概説する.この枠組みによって,生物学における多数の基本的で哲学的な問題を解明することが可能となった.それゆえ,本書は生命科学者と哲学者の両方に興味深いはずである.自主的勉強のためにはもちろん,上級課程のための教科書としてもふさわしい.