2004年度社団法人鶴岡青年会議所
理事長 菅原 一浩
理事長 所信
<はじめに>
 世界中で、「テロリズム」「イラク戦争」「北朝鮮問題」などの暗い話題が報道の中心となり、日本国内でも「明治維新」「第二次世界大戦終戦後」に匹敵する構造の大転換期を迎えているといわれて久しい現在、ようやく一筋の光が差し込んできたように感じられても、その光は東京をはじめとする「都会」にのみ当たり、まだまだ私達が住む「地方」は薄暗く先の状況も不透明な状況です。
 このような時代に我々が、青年会議所活動に取り組む意義はどこに有るのでしょうか。ここ数年私個人として常に、色々と考えて参りました。そして一つの結論に達したような気がしておりました。「誰のためでもなく自分がやりたいことを行うことがJC活動である」と。
 2004年度の日本JCの会頭意見書に同様のことが分かりやすく記されておりましたので、ここに引用させていただきます。


 破格の作法・・・それは、従来の「青年会議所をやる」のではなく、自分の夢と希望のために「JCという看板を思う存分使いこなす」姿勢をいいます。

自分のために国家が何をしてくれるかではなく、国家のために自分は何ができるかを考えよう、という心の態度の転換を訴えたのは、ジョン・F・ケネディですが、一度青年会議所という格に入った人間にとっては、自分のやりたいことはすなわち社会の公共性に根ざしたものであり、心に欲したことをやることがそのまま国や社会の利益=公益につながるという幸福な関係を生むはずです。
 その前提で今わたしたちJCメンバーに必要なのは、JCで何をやるかではなく、自分のやりたいことのためにJCの看板とネットワークとをどう使うかという発想の転換なのです。

 まさにわたくしもその通りであると考えます。先のブロック会員大会寒河江大会のメインフォーラムでも講師は、「JC」を「会社」に置き換えて、同様の考え方を講演し、組織のあり方が従来とは大きく変化しているということを示しておられました。

 この歴史有る社団法人鶴岡青年会議所は、これまでの多くの先輩方のご尽力と関係各位の格別のご理解により、個人の夢と希望が叶えられるだけの「看板」足り得るすばらしい組織であるとわたくしは自負いたしております。このすばらしい組織をさらに進化させるため、本年わたくしは「交流」をキーワードに活動を進め、更なるネットワークの強化に努めたいと考えております。

効率的なLOM運営と広報活動 --- 事務局・総務室>
 現会員と会話をする中で「時間が無い」という悩みがよく聞かれます。「時間は有るものではなく作るものだ」とわたくしは、さんざん前の職場では教育されてきました。全てにおいて効率化を求められる現代において「時間」というものが最重要なものとしてとらえることが大切だと考えます。具体的には「会議の開始時間は厳守する」「集合時間は必ず守る」「資料提出期限を守る」「会議中の私語は慎む」など本当に基本的なことをもう一度見直すことによって、JC活動はもとより、普段の生活においても同様のことがいえるのではないでしょうか。事務局・総務委員会でも無駄の無い運営を心掛けますが、会員一人一人の意識の変革も切望いたします。

 03年度では、一年を通じ広報誌「かたりべ」を発行し、各方面より大きな反響が有りました。引き続き有力なネットワークツールとして、活用していくと同時に、web上でも何か強力なネットワークツールを今後構築していきたいと考えております。また、03年度構築した「携帯端末連絡網」をさらに改良、徹底活用し事務連絡コストの削減も模索していきたいと考えております。

更なるネットワーク化を目指して --- 会員室>
 ここ数年、当LOMは120名前後の会員規模を維持して参りました。これは、もちろん歴代拡大委員会の努力の賜物に相違有りませんが、同時に、魅力有る事業を数多く行い、魅力ある人材が数多く在籍したことが一番の要因では無いかと分析いたしております。それらの事業を中心的に支えてきたメンバーがここ1,2年で数多く卒業いたします。その魂を伝承していくためには、ここ1,2年の会員拡大運動が何よりも重要になってくると思われます。この先10年先を見通した人材の確保・育成が急務であると考えます。委員会のみならず、現会員全員で拡大運動を展開しましょう。

 「交流」をキーワードに活動を進めていく上で、最も重要な点は「LOM内交流」であるとわたくしは考えます。ここ数年の大量入会、大量卒業、そして出席率の低下等によりLOM内の人間関係が若干希薄になってきていると感じるのは、わたくしだけでしょうか。外部との交流を持つ以上に足下の「交流」を実行し、同じ方向性を持った一つのコミュニティ「鶴岡JCコミュニティ」の再構築を目指しましょう。そして、外部との「交流」を積極的に行い、「更なるネットワーク化」を目指しましょう。
 また、04年度は同じ第1エリアの酒田JC主管によりブロック会員大会が開催されます。最大限の協力、出席をもってこれまでの御恩返しをいたしましょう。

未来の我が郷土のために --- 政策室>
 03年6月に庄内中央JC主管でおこなわれた「第16回日本海夕陽ラインシンポジウム」は旧来の建設促進運動に留まらず、開通時の活用法まで踏み込んだ大変意義の有るすばらしい大会であったと思います。今度は「第17回日本海夕陽ラインシンポジウム」がわたくしたち鶴岡JC主管の元、開催されることが決定しております。綿密な企画立案、万全の準備を行い「無い物ねだり」ではない、この地域の未来、そして日本の未来を語れる、内容の充実した情報発信をこの鶴岡の地より行いましょう。
 また、鶴岡市をはじめとする1市5町1村から構成される「庄内南部地区合併協議会」も平成17年3月までの合併、新市建設に向けての協議を行っています。平成16年は新市の建設計画など重要項目が協議、策定されるスケジュールとなっております。地域住民の声が反映される場面も数多く有りますので、自分自身の問題と捉え、積極的に参画していきましょう。

 子供たちが「夢の両国国技館」で相撲をとることのできる「わんぱく相撲」山形ブロック大会も鶴岡の地にて行われます。子供たちはもちろんのこと、ご家族や我々メンバーも一体となって真剣に取り組む、これこそ青少年育成事業の原点ともいえる大会です。昨年鶴岡チームの子供たちが果たせなかった夢を実現させるべく、また、他の地域から参加した子供たちがのびのびと実力を発揮できるよう、運営には万全を期したいと考えています。

 近年、青少年による凶悪犯罪が後を絶ちません。今一度、我々メンバーもひとりの子供たちの親として、または未来の親として自分達の子供をどういう風に育てていくのか、教育現場に任せっ切りではなく自分達の力で、なにかを実践していく時代になってきているのではないでしょうか。学級崩壊、不登校、ひきこもり等、問題行動は幼少期の体験から発生しているようにわたくし個人としては感じております。日本JCでも教育に関する青少年育成プログラムを準備中のようです。これらを活用しながら、また独自の事業で、地域の宝である子供たちの未来をもう一度真剣になって論じていきましょう。

活力ある地域の創造のために --- 地域活性室>
 我々が暮らすこの地域には、すばらしい資源や、伝統に培われた文化が数多く存在しています。しかし、これらはまだまだ点在しており今ひとつ結びつきが弱いように感じられます。これらを総合的に捉え、地域のアイデンティティを確立することが今後の地域間競争に打ち勝つ大きな要素となるのではないでしょうか。まずは今有るものを検証し、今後この地域の活性化に必要なものは何なのか、机上の理論だけでなく自らが体験することにより深く考えていきたいと思います。

 「赤川花火大会」も、庄内はもとより山形県を代表する夏の一大イベントとして、地域住民はもちろんのこと、日本全国にその名が聞こえていくようになりました。この大会こそ「自分のやりたいこと」を「JCの看板」を利用して立ち上げられ、それが周囲の賛同、共感を呼び年々規模を拡大していった、顕著なモデルケースの一つであると考えられます。決して多くはない先人たちの熱い思いが、メンバーはいうまでもなく、老若男女、そして地域を問わず支持され今日の隆盛が有るものと確信いたしております。今後とも、内容の充実はもちろんのこと、安全対策や周辺整備、多くの方々に喜んでいただける運営を心掛けていきたいと考えております。

ネットワークの中における組織進化 --- 組織進化特別会議>
 昨今、公益法人に対する指導が強化され、日本JCに対しても外部からの監査が強化される方向に来ています。また、それに併せて各地区協議会・ブロック協議会のあり方も、会員の減少傾向の問題とも併せて議論されているようです。
「組織進化」の名の下に今後ドラスティックな展開が待っているかもしれません。日本JCという大きなネットワークに組み込まれている当LOMにとっても、それらに的確に反応していくことが重要であると考えます。山形ブロック協議会に副会長をはじめ、数名を輩出し「組織進化」についての情報をフィードバック及び対応する特別会議体を設置いたしました。出向者のフォローも含め、密に情報交換をし、この問題に対処していきたいと考えております。

おわりに
 1993年の67,309人をピークに日本青年会議所の会員数は減少し、約46,000人前後となっているそうです。そんな中、当LOMは120名前後を堅持し、東北でも会員数では5番目を争う規模となっています。
全国を見渡しても、県庁所在地以外のLOMとしては規模的に相当上位にランクされているようです。県内はもとより東北地区においても数少ない「元気なLOM」との評価をいただいております。しかし、内部から見てみるとまだまだ質的な部分で改善すべき点は多いように見受けられます。やはり会員一人一人の意識の向上は不可欠と感じております。本年は参加者意識の強化を重要な課題として、全員参加型のLOM運営に心掛けたいと考えます。そのためにもコンパクト且つフラットな組織づくりを目指し、特に活動の中心を委員会活動に置き、委員会主導にて事業計画の立案、事業の実行を推進していきたいと考えています。理事会等はあくまでもそのチェック機構として運営していきたいと考えています。委員長を中心とする小さな環(委員会)が有機的に結合してちょっと大きな環(鶴岡JC)を形成し、またその環が他のちょっと大きな環(協議会・他LOM)と交わり、大きな環(日本JC)のなかで自分達の居場所を積極的に作る。また、内輪だけの環の循環だけではなく、外部の大小様々な環と交流を深めることにより地域に無くてはならない団体として昇華する。朧げながら、わたくしの頭の中ではこんなイメージが湧いてきています。実現するためには、会員一人一人の積極的な参画以外にはあり得ません。共に同じ方向に向かいながら、自分自身の夢や希望の実現のために、また、明るい豊かな社会を築くたために、この鶴岡JCで活動していきましょう。