平成10年9月2日(水)〜

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日記
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 どうして私は女にもてないのでしょう。(美しく、愛らしく、優しく、俺好みの奥ゆかしいひとみの女性といってもいい)。空前絶後と思える程の(程のではなくキッパリ断定してよい)この偉い頭がいけないのでしょうか。男らしくも女らしくもないけど、実に人間らしい顔がいけないのでしょうか。生きるために最適の機能を持つこの身体でしょうか。
 本当は、悪魔色に染まる予感が、彼女を遠ざけるのかな。でも、逃げても無駄。絶対にだめ。もし、私に見られてしまったら。
 君は見られた日から何日かのうちにもう、最期まで想像されて捨てられる。そして、万一、(いや、ときどきあることだが)私が現実に暮す気でもだしてる頃だと、見なくてもいい馬鹿げた男の生きざまを見てしまう。君は処女だから私みたいに、おえーと吐くこともできない。かわいそ。
 まあ、それはいいとして、悪魔色というのはいい言葉だ。楽しげな言葉。私が何人好きになっても、悪魔色を着てみたいと告白してくれる女性がでてきそうにないのが残念。そういう意味でじゃなくて、ほんとに、その通りの言葉で。お人形さんができたら教えてみようか。カセットテープみたくて味気ないかもしれないけど。
 悪魔色が着てみたい
 毎日その一言だけ言わせるのだ。あとは泣いても駆け出してもいいけど絶対しゃべらせない。俺、(私)のことを愛せないからいいつけを守りゃしないので、唖にしてのどにテープレコーダーを設置する。

 悪魔色が着てみたい

 悪魔色が着てみたい

 そうして毎日が生きられる。

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S54.5.27.

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※ 訂正1:「・・・奥ゆかしいひとみの女性といってもいい)。」これは、
原文に、最後の句点「。」を付け足した。
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※ 訂正2:「唖(おし)」は、原文では口+亞の字形。
フォントがない場合があるのでこのようにした。


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