ねっとCafe/nc:読書と人生


タイトル  :質問
発言者   :和香
発言日付  :1998-04-22 03:44
発言番号  :11 ( 最大発言番号 :220 )

岸本検次さん、こんにちは。

「人生について考えるコーナー その1〜3」「希望」「投射」など、たてつづけに発表なされる文章を、興味深く読ませていただきました。

こういう高い理念に、異を唱えるつもりはありません。とても立派なものだと思います。

ただ、人というのは妙なもので、完成されたもの、磨き抜かれたものを、時として、どこかうさんくさいと感じるのではないでしょうか。理屈では説明できないような、警戒心とも言えるもの。

当PFのテーマにそって、思い付く書物をあげれば、

中国古典選2 『易(下)』 本田済
(朝日新聞社 昭和53年)より

【既済】 きせい
 既済は既に成る、事の完成を意味する。・・・(中略)・・・判断は少し通る。卦の形から言えば、おおいに通るであってよさそうなものだが、何故に少しというか。清の王夫之はいう、造化の妙は、陰陽不規則にまざり合うところに発揮される。この卦のように、陰と陽とがそれぞれの定位に整然と固定したのでは、もはや発展はない。いわば過ぎ去った事の記念碑であり、小人の道、衰世の象である。だから小さい事にしか通らないのである、と。

※ 漢字の一部を、ひらがなに、あるいは同意の別字に換えて、引用しています。

などともあります。
古来、未完成の中にこそ、人々は未来を感じてきたようです。


私は、岸本検次さんも、いきなり、あのようなところに至ったのではなかろうと思うのです。
あそこに至るまでの、貴方のいきさつにこそ、私は興味を覚えたのです。

さしつかえのない範囲で、もちろん結構です。
一度に全部ではなく、気が向かれたときに少しずつでかまいません。
明かしてはいただけないでしょうか。


では、また。


 
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