17.ねっとCafe/PF:小説工房談話室


タイトル  :歌う情緒不安
発言者   :和香
発言日付  :1998-03-26 02:18
発言番号  :82 ( 最大発言番号 :182 )

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歌う情緒不安

ちは〜

けいとさん、多少なりとも楽しんでいただけたようで、うれしいです!
もっと力があれば、続き物にできるんでしょうが、今のところ、無理そう。


CHANCEさん、私も読んでみたい。そのうちHPにのるでしょうか。
(さいそくではないです〜)
猫ちゃんがでてくるショートストーリー、読みました。
最後の一行で、決めましたね。


小熊ライフさん、お元気?
そろそろ、解放されるころかな〜 (なにから? あれから・・・ ^^)


tauさんはお仕事忙しい? 年度末だしね。
星々のお話、おまかせですよ。


聖司さんの第二段、いつまででも、待ってます。
楽しかったこと、つまんなかったこと、なんでもいいので、お声が聞きたいな。


なのはなさん。宿題はもう、ぽいしたでしょうね。
まだ悩んでたりしたら、ちょっと、責任感じちゃうんですが・・・


更紗さん。
さくらはさいた? それともこれから正念場でしょうか。
そのときにしかわからないものって、あるのでしょうね。
知ったようなこと言って、反省してます ^^;)


山本師匠〜
最近、どこいってもお目にかかれないみたい。
4行小説の将来は・・・??


chinaさん!
なつかし〜。
どこでどうしているやら。
って、どっかで見かけたような気も・・・


・・・などと、思い出にふけっている和香でした。
住人が十人かあ。 (かんぺき、はずし? ^^*)

.


.

秋の女心。春の男心。って、俗に言いませんか?
木の芽どきになると、確かに、どこか情緒がなみだつふうです。

前回初めて和歌を披露したので、このことで少し。

授業で、短歌や俳句のとき、生徒に試作させるってこと、ありましたよね。
私も歌を初めて作ったのは、それでだったと思います。
以来、今日まで、それらを含めても、二十首も詠んでいないでしょう。
そして、そのほとんどを忘れています。しかも、どこかに書き留めたはずなのに、それがどこだったかも思い出せない。

ただし、一首だけは、そらで覚えています。
五年前になるのか十年前になるのか、やはり春だったような。
職場に不思議なぐらい気になる娘さんがいました。
心あまって、彼女のために詠みました。
だけでなく、進呈までしてしまいました。

東京にひとりすむ君 かんばし

根葉なきうわさたちてきえゆく
.
小さなメモ用紙に、水性ボールペンでこう書いて、仕事中に渡したのです。
少ししてから、
「ありがとう。部屋に飾っておきます」
とは言っていただけました。
でも、当然ながら、そして残念ながら、ついに返歌はいただけませんでした。

妙なさびしさを感じたのを覚えています。
娘さんと私がその後、男女の仲にたとえなったとしても、消えはしなかったさびしさだと思います。

同じ日本という国に生まれて、男と女でありながら、内容が諾であれ否であれ、巧みであれ拙であれ、歌に歌を返せないとは・・・
わかります?
当然のことなんですよね。歌が返ってこないという方が。現実では。
それが、妙に、たまらなく、さびしかった。
私は、ほんと、変な人間ですね。


といって、みなさんなら、と言いたいのではないのです。・・・ご安心あれ。
ただ聞いていただければ、もう満足です!


明治のころ、子規によって、和歌は再興されたということらしいのですが、贈答、相聞という性格がほとんど消えてしまいました。
和歌の魅力が半減してしまった。
こう思うのは、私だけなのでしょうか。

う〜ん。 ・・・ないものねだりでしょうね、たぶん。


最後は、古典で。

思はずはありもすらめど言の葉の

をりふしごとにたのまるるかな
.
私を忘れてしまった。そういうことはあるでしょうけれど、あなたの言葉がときおり思い出されては、慰めてくれるのですよ。

・・・ 伊勢物語 五十五段


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