木枯らし
「マユのところに行ってみないか」
先輩たちが話を決めていた。
深夜、国道沿いの中華店だった。
ぬるくなった汁のしつこさに、僕は箸をおいた。
いつもはむしり取られる役回りだったけど、その夜は調子が良かった。
トップが続いていた。
すぐにでも帰って、牌を並べたかったのに。
「まずいや」
車のウィンドウを降ろして、缶コーラを放った。
威勢よく跳ねて、転がっていった。
「寒いぜ。閉めろって」
では、承の章はですね、
花島賢一さん
にお願いいたします。どうぞよろしく ☆