こんにちは!
みなさん、お疲れさまでした。
壊れ気味ですけどね・・
それに、むずかしい。
独立独歩でお題に各章がぶら下がるスズナリ型でもなくて、お話がつながるようでつながらない、まとまったようでまとまらない。感想を書くこともむずかしいような (笑)
一人の人がこのように仕上げるのは不可能に違いない、4章小説独特の味と言えるのかもしれません。あるいは、これこそ天然な姿、でしょうか。
毎回はツライ気がしましたけど、こういうのも当然ありなのだろう、と思います。
『モンスター』の感想
お題
私は、ビッグコミックオリジナル連載の 『 MONSTER 』 浦沢直樹 がまず浮かびましたが、いずれ劣らぬあまのじゃくぞろいですから、こういう旬のメジャーストーリーに寄りかかるのは避けるであろう、と予想しました。
とはいえ、「怪物」とか「お化け」ではなく横文字系ですので、純和風では収まらない感じもして、楽しみでした。
起の章
起の章として、危なげない出立と思います。
冒頭にある「前振り」は、一章ではなく全体の量を見渡した上で「すわりよく」と置かれているようで、ベテランらしい目算を感じました。
声質の温かみもいいですね。この前振りだけでも例えば「断簡」として十分自立できているという気がします。
モンスターその一が登場で次章へと引き継がれる呼吸も、たのしいリズムでした。
承の章
ここだったのかなあ・・ (爆)
前章との溝があってそれが埋まらない、もつれ合わない調子でした。読み終わっても、首をかしげるような、途方に暮れるような。
私は、モンスターその二の登場と受け取って、この謎めいたおちつかなさが、転の承以下で解消されていって、ああ気持ちいい、と進む、そういうあたりを企図したのかも、と想像してみましたけれど。
この章自体としてはまとまってすんなりのビジュアル怪談風味でしたが、だいぶ、癖玉でしたよね。
転の章
なるほどね、という方向を感じました。
たぶん、やはりおちつかなさを感じて、モンスターその一とその二を統合しようという律儀なのでしょう。
それ以上は、つつましく突っ込んでいないので、最後の章でさっとまとめてもらうのを期待なされたような書きぶり。あっさり味の転ですね。
でも、やや物足りない気はしました。
きゅっと締まった腰、というあたりまであと一つ何かが、という感じです。
ただし、申し添えますが、指名をまぬがれた者としては、この転の章、結の章あたり、いったいどうすればいいのか見当もつかず計算も立たず、おのれの幸運をかみしめつつ頭垂れて、ご愁傷様・・ と眺めているだけでした。(ごめんなさい ^^;)
章を生み落とすだけでも相当なエネルギーという「むごさ」だったのかもしれません。
結の章
上で「さっとまとめる」とは書きましたが、言うは易く、行うは難し、ですよね。
無理を承知でというのは無理、と「さっと」切りあげられたのだろうと思います。
初めての結の章に気負ったり軽薄に浮き上がったりしないスタンスが、よい感じでした。
モンスターその一、その二たちも、ご家族の寝息の向こうに消えていく。
あらためて、現実という広がりに大人の目を向け、ものおもう一夜。
表層のストーリーとしては壊れたと思うのです。
ですが、最後の行へと進む理知的な流れは、前章までのどこかしらを源流にすでに伏流していたような、そんな気までなぜかしてしまう、おおぶりのたたずまいでした。