お題 HARU
方 言起の章 カオス
世の中は不況にあえいでいる。
次第に景気は回復の傾向をみせている。などと、政治家の代表は画面の向こう側でまことしやかに言って
いるが、それは、ごく一部の者たちが社会全体を持ち上げているにすぎない。
とあるオフィス街の真ん中にある七階建てビルのワンフロアを占有しているコンピューターソフト
関連の会社がある。
各部屋をつなぐ廊下を木暮部長が歩いていた。
キビキビとした足取りである。
30才の若さで部長になった彼は、仕事に全ての情熱を傾けていた。
木暮は歩いてきた速度を落とさないまま、一つのドアを開けて室内に入った。
バスケットが出来るほどの部屋の中には、人が立つとやっと顔が見えるくらいのしきりに囲まれた
ブースがいくつも並んでいた。各ブースには各自のデスクとコンピューターが設置されてあり、他人に
じゃまされることなく、自分の仕事ができるようになっている。
木暮は室内を見回して誰かを捜しているようだったが、しきりしか見えず、一番手前のブースを
のぞき込むと、キーボードを叩いていた男の頭上から声をかけた。
「よう。例の新人はどこだ」
男は木暮を見上げたが、視線をすぐ画面に戻し、面倒くさそうに
「ウチの最終兵器になんか、ご用っすか?」
口の利き方を知らない男である。しかし、木暮は気にもとめずに笑顔で
「いや、どんな奴なのか興味があってな」
「仕事の邪魔、しないで下さいよ・・あっ。まさか別の部署に連れて行こうってんじゃないっ
しょね!ダメすよ。奴のおかげでやっと例の仕事、めどが立ったんだから」
木暮は首をひねった。
「例の仕事って、まさかアレじゃないだろうな」
「アレっす」
アレというのは、会社総掛かりでやっている一大プロジェクトで、その仕事がうまくいくと、
他社に圧倒的に差をつけることができる。表向きのクライアントは民間企業だが、本当の依頼主はどうやら政府の
何処かの部署らしかった。
そんなわけで、ここで名前を売っておくと今後の仕事もスムーズにいく。うまくいけば、政府の仕事も
はいってくるようになるだろう。ベンチャー企業などと言う「冠」ともおさらばできるのである。
ただ、よそが手をつけられなかったプログラムだけあって、それ相応の難問を含んでいた。
最低でも一年かかるという他社同様の見積もりを無視して、クライアントの要求どおり半年でしあげると言って、
木暮が無理矢理とってきた仕事である。
「どんなにがんばっても半年先じゃムリだと言ってたアレだぞ」
「だいたい、あんな仕事を半年で片付けろって命令したのは誰だったかな?おかげでウチの親分は
青くなって日本中駆け回ってプログラマー引き抜いてきたんすよ」
「うむむっ・・」
「でもまあ、おかげで思わぬ拾いもんしてきたってわけですがね」
「それにしても、信じられん・・」
「事実っす。奴のおかげで仕事がさばけちゃって。これでやっとゆっくり眠れるってワケ」
「ますます会いたい。どこだ」
「その前に奥のソファに座っている彼に、予定を聞いてからにして貰わないとダメっすよ」
「彼?」
「奴の通訳っす」
「通訳ぅ!?なんで?新人は日本人なんだろ。日本語しゃべれるんだろ」
「・・面倒なんで、彼に聞いてくれないすか」
木暮は合点のいかないまま、部屋の奥のへと歩いていった。
一番奥には周りのブースよりふたまわり大きなブースがあった。しかし、しきりは天井まであって、
ブースと言うより、ガラスがはめ込んであるのをみると、一つの部屋といったほうがいいようだ。
ガラスは黒に塗り潰されていて、中の様子はわからない。
その入り口とおぼしきドアの横にソファが置いてあり、一人の青年が座って本を読んでいた。
物静かな雰囲気のおとなしそうな青年である。
「君が・・その、なんだ。通訳なのか?」
青年は本を閉じ、顔をあげ
「ええ」
木暮はソファの空いているところを指さし
「隣りいいかな」
「どうぞ」
ソファに腰掛けた木暮は、何から聞こうかと躊躇していたら、青年が先に口を開いた。
「木暮部長はどこの出身ですか?」
「博多だが・・」
青年はニヤリとして
「なん。博多んもんね。たまには実家にかえりよっと?」
「・・・君も?」
「いえ、違います。ただ、引っ越しが多くて色々な土地にいきましたので、大抵の方言は話せます」
「・・・」
「子供のとき、最初は言葉がわからずによくいじめられました。でも、繰り返すうちに次第にわかって
いったんですよ。ベースは同じ日本語ですしね。コツを飲み込めば楽なものです。高校の頃には
引っ越したその日から、その土地の言葉で話せました。ところで、部長。この世界で使われている
言語はいくつあるかご存じですか?」
「三十かそこらだろ。多くても五十くらいじゃないか」
「数百万あるそうです。ところがその言語を文字としているのはその5パーセント位なんだそうです」
「・・・」
木暮は黙り込んだ。彼が何を言いたいのかがよくわからないのである。青年は話し続けた。
「隣接する地域では、その言語は共通する部分が有りながら、少しずつ違うらしいんですよね。
これって、日本で言う、方言と似ていませんか?同じようなベースを元に、地域がずれるにしたがって差が
ついていく。日本と違うのは、大抵の海外は地続きの大陸なので、その両端では全く違っている」
「・・・それが、なにか?」
「ピーーーーーッ○△○;;○□キ'キュvャッ――〜〜☆▲◎xxz」
いきなり、耳慣れない音が、二人の後ろ、ブースの中から聞こえてきた。ファックスの音とも違う、
何とも言いようのない電子音のようだ。
木暮が頭の中で音の正体を探っていると
「彼が、気が散るから話をするなら離れた場所でしてくれと言ってます」
「・・・はい?あの音は・・君」
「彼がそう言ったんです」
「でも、あの・・音・・日本の言葉?」
「彼は日本人ですよ。海外に行ったこともありませんし、身の回りに海外の方もいらっしゃいません。
彼はきちんと日本語で読み書きできます。ただ、話すとああなるのです。ですから、
あれはれっきとした日本語でタダの方言なのです」
「・・でも」
「地域が少しコンピューターよりなだけです」
彼はにっこり笑って首をすくめ、おどけた表情をみせた。
承の章 花島賢一
「何処まで進んでる?」
息を切らしてハンカチで大きな額の汗を拭き今着たばかりと言わんかのよう大男が椅子にどかっと
座った。
「あ、親分!」
ネクタイを無造作に取りはずし襟元を肌蹴て手扇子で風を扇ぎ、側にあった誰かの飲みかけの缶
コーヒーを一息に飲む。
「何処までいったんだ?」
「期日までは」
「それがそのような事が言ってられなくなりそうなんだ」
「予定は未定とはよく言ったもんだ。で、また、どうして?」
「相手が動き出した」
「相手って?」
親分は彼の耳を引っ張り部屋の隅へと移動すると
「例のオカルト団体」
「例のって。あの数百人の市民を殺害した?」
親分は大きく頷き腕組をして考え込んだ。一大プロジェクトといっても【IT】戦争の先陣争いに
加わり我が社が抜きん出てこの世界に名をあげる。いや、そんな安易な考えでいた。
「依頼主は何処だと思う?」
「見当つきませんがな」
おどけて見せる通訳に鋭い視線を投げかけ
「西部警察」
「西部警察?」
「ピーーーーーッ○△○;;○□キ'キュvャッ――〜〜☆」
「彼がうるさいって」
「あの〜」
一人蚊帳の外に居た木暮部長が頭を掻き掻き申し訳なさそうに話す。
「あ、これは木暮部長。すいません。つい、夢中になって」
「山口課長、何か大変な事になってきてるみたいですね」
「先ほど重役にプロジェクトをもっと早く三月、いや二月で完成させろと言われて」
話を中断して大きな額を汗で拭いた。彼の名は山口賢一、大柄な体に似合わず几帳面、さらに潔癖性の
おまけ付き、しかし、責任感が強く部下の指導にも定評がある。
「先日、重役からこの仕事を取ってこいと言われ一年を半年で仕上げると言ったのも依頼主が急いで
いたから。でもそれ以上のことは何も言われてなくて」
「部長、私も詳しい話を今、重役に教えてもらいました。何でもオカルト団体が世界各国の方言を使用
してるため、警察は動向が解らず証拠も掴めない状態とか?」
「それで解読すれば相手の動向も分かると?」
「そうらしい。彼らのアジトや武器、そして今度は何処を?」
「親分、今まで何故話してくれなかったんですかね?」
通訳の青年が聞き耳を立ててきた。
「何処にでも居るみたいらしい、オカルトのスパイが?」
「それで重役は黙っていたのか?。木暮部長も当然知りませんよね?」
「もちろん、何のプロジェクトか?、何故急ぐのか?」
「そうだな、そんなことがオカルトにばれたらこの会社は爆弾で粉々、生き残った者は毒ガスか薬で」
「ピーーーーーッ○△○;;○□キ'キュvャッ――〜〜☆▲◎xxz」
「うるさいからあっちで話せか」
三人は黙って腕組みをして考えこんだ。
「ところで木暮部長、今日は何か?」
通訳の青年がデスクの書類を片づけだしながら話しかけた。
「そうだ、最終兵器がどんな者か見たくてね」
「親分が連れてきた最終兵器、見て驚きますよ」
青年がおどけて見せた薄笑いは妙に意味深である。
「しかし、何故重役がトップシークレットを話したのかな?」
課長は腕組みをしたたまま微動だにしない。つられて二人も再び腕組をした。
数秒、いや数分か、三人が誰となく顔を見合わせ誰からともなく話しかけようとした時
「ピーーーーーッ○△○;;ピーーーーーッ○△○」
「出て来る!」
通訳の青年が話した。
「ピーーーーーッ、ピーーーーーッ、ピーーーーーッ」
なんとも異様な奇音ともいうべきか、連続音が大きく近づきドアがゆっくりと開く。
其処にはスーツ姿の小さな男がいや男の子?、片手に分厚くなった用紙を鷲掴みに持って
立ちすくんでいる。
「いや、ベストマウス」
通訳の青年がおどけた笑顔みせる。
「ベストマウス?」
木暮部長は目が点になっていた。男の子と一瞬思ったがどうやらそうではないらしい。
「何だ?。そのベストマウスとは?」
課長が苦笑いを見せる。
「私が彼につけた名前です」
青年は椅子を差し出しベストマウスに促した。
業務用の椅子は機能性が高く頑丈に出来ているが彼が座るとずっしりと重みを感じるらしく
くるりと向きを変えるとキー、キーと音を立てた。
肌につやがない。何かくすんでいる肌は弾力性も無さそうで何かゴムか科学繊維で出来てる
見たいである。木暮は恐る恐る近づきベストマウスの肌に触れてみた。
「こ、こいつ、人間じゃない?」
「いいえ、彼は日本人です」
2人はほとんど同時に返答した。
転の章 和香
@@@まりんちゃん@@@いる?@またきたよ@@@
こんばんわ〜
ね、お仕事は順調? (^^*
@@@親愛なるまりんちゃん@@@プログラムはもう2パターンつくっちゃったよ@まりんちゃんがぼくと結婚してくれるんならノーマルを納品する@くれないならアブノーマルパターン@っていってもさ両方の違いがわかるやつなんてまずいないんだな@誰にも気づかれないうちにこの世の中がこわれていくんだ@だからさ@@@まりんちゃん@@@おねがい@ぼくのお嫁さんになってよ@そしたら二人でしあわせな世の中でいつまでも過ごしていこう@子供もたくさん育てよう@まりんちゃんと生きていければあとは何もいらないんだ@ぼく@だからさ@@@まりんちゃんがいやだって言うなら@@@もうこの世も地球もどうなってもかまわないんだ@OK?@@@
もう君ったら毎晩プロポーズするんだから。(バカ)
ゲームを作ってるのよね?
ハッピーエンドがいいな、まりん。
@@@まりんちゃん@@@ハッピーエンドってことはさ@もしかしてOK?@@@
う〜ん、どうしようかな。 (^_^ ;;
もっともっと、君のこと知らなきゃ、結婚なんて・・
たくさんの人たちが見てるしぃ・・・・
@@@ノープロブレム@@@まりんちゃん@@@ほかのやつらはブロックしてる@今は二人だけだよ@ぼくさ@なんでもできるんだ@この世界では@さりげなく自慢だけど@@@
すごいのね〜
ソンケイしちゃう。 (◎_◎)
やっぱクリエイターの人はちがうな〜
あ、いけなーい。
お友だちに電話する約束があったんだ。
ごめんね。また今度ね。 (^-^)/~
おこられちゃう。
@@@まりんちゃん@@@それって男?@調べることもできるんだよ@うそはつけないからね@ぼくには@@@またあしただよ@@@
@@@まりんちゃん@@@いる?@@@
@@@空は青いね@地球の裏側では@星はかがやいてるだろうね@外では@@@
@@@どうして人は一人なんだろう@なんで心はすきまだらけなんだろう@@@
@@@まりんちゃん@@@愛してる@@@
それでは、結の章は、 カルマさん を指名します。
・・おきがるに・・ (^^)