平成10年8月20日(木)〜

なのはなさん
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 数日ののち、このフォーラムで初めて、私以外の方の4行小説が発表されたのです。

お題 和香 平成10年2月27日 発言No.51
作成 なのはな様 平成10年3月2日 発言No.55

 暗黒電話やってみました 


なのはなさん。
発言も重なってくると、ドキドキ、もう大丈夫でしょう?
私も最初は、右も左もわからず・・・
短期間のうちに、今ではもうあのような・・・ (^^)

4行小説難しいです、みなさん(T T)まあ未熟者ということでご勘弁を!
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うれしかったです。お題に応えてくれて!
しかも、なかなかの出来と思いました。

山本師匠と、私の作には、スタイルの違いが生まれている、
などと思っていましたが、ほんと個性というものですね、
なのはなさんはなのはなさんで、また新しい!

私が、お題の音を結の行に織り込む型なのに対して、
なのはなさんは、印象を織り込んでいくというふうかな。
これはもう、本式の「詩」または「掌編小説」に至っているのでは?
(どことなく長編小説の冒頭に掲げるエピグラムを思わせます。それだけ、余韻とともにイメージが広がっていくよう)

では、次のお題。

『泣き濡れて朝』

いや〜 とか思ってない?
いんですよ。無理は禁物。
芸術にむりじいはそぐいません。

どなたか、わたしも、という方は?
純粋に、新しい個性、味わってみたいという気がしてきました。

自分は人といることで輝ける(菜の花畑)と思っていたのですが、その人は一人でも輝ける(ひまわり)と言ってくれたみたいでうれしかったんですよ。うふふ。
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うふふ、ですか。
・・・なんか妬けますね。
さしつかえなければ、今度は、「その人」のことも、すこしだけ、
お願いできます?

(平成10年3月3日 発言No.56)

 打ち明けますが、なのはなさんの4行小説処女作『暗黒電話』を初めて読んだとき、なぜ結の行への織り込みがないのか、と悩んだのです。上の私の発言にあるとおり、「個性」ももちろんなのですが、それよりも、「ああ、結の行に織り込む、ということ自体がまだ分かっていないんだなあ」と思い至りました。
 さみしかったのですが、つまりは、私の説明不足です。

 フォーラムの冒頭付近の発言(No.9〜18辺り。本作でいえば「カオリ七変化(1)」辺りまでに該当)を丹念にしかも興味を持って読んでくれた方があったとしても、はたしてそのうちの何人が、この「織り込み」ということを理解してくれたか。
 私の一連の4行小説においても、織り込みに気付いていないという読者が、圧倒的に多いのではなかろうか。(あまりに巧妙に織り込みすぎたか・・)

 などなど、反省をしました。
 4行小説を発表するたびに、これはこういう趣向で、織り込みはこうなっていて、ここが素晴らしい、などと自作解説をするのが、あまりに品なく思われ、また、そういうものを付け足すことによって作品の持つ雰囲気を汚したりゆがめたりしそうで、気が進まなかったのです。
 これも、間違いとは思えません。
 が、詩集を出して自己満足できればというたぐいのものではなく、普及もしなければ楽しくないと自身思っていたのですから、「いい作品を書けばそれで必要十分である」とはいかないはずです。わかる人が現われるまで何年でも一人で、という頑固もありましょうが、ひとさまのフォーラムではやはり迷惑でしょう。
 ほんの数ヶ月前の私ですが、青かったですね。

 ・・・電網界とは面白いところです。
 例えば、HPに、小説を発表するとします。彼は作家です。
 が、小説が書ければ、それでいいかというと、違うのです。書いた小説を、割り付けたり、校正したりもします。彼は編集者でしょう。
 リンクを駆使してページの前後の関係、階層に齟齬が生じないようにし、イメージを所々に掲げたり背景画像を作って体裁を整えます。彼は、印刷製本職人であり、写真家、装幀家でもあるのです。
 さらには、更新情報をあちこちの掲示板やフォーラムにまめに発言します。宣伝営業マンでもある。
 もちろん、電網界での人付き合いもおろそかにできません。それは、「交際」程度からときには「政治」までの広がりがありそうです。
 ・・・ここでは、ある一人の個人が、一つの出版社、一つの放送局なみのことをしている。
 少なくともこれぐらいは言えそうです。
 よって、私も、一詩人、一文芸人であればよしと、甘えていてはいけないのです。たぶん。
 4行小説の今だけではなく、将来のことも。
 文芸界のことも、住人として最低限のことは考えるべきでしょう。
 社会還元も、ボランティアも、・・・
 ときには、猿芝居も、泥かぶりも、・・・

 # 愚痴っぽくなってきたので、ここら辺で。 (^^)

『暗黒電話』
 今読み返してみても、よくわからないのですが、妙な魅力がありますよね。述べられていない核心が、どうしても引っかかるというような。
 ありふれた石ころ? 未研磨の宝玉?
 いずれにしても、これが、なのはなさんの序曲だったのです。

 次作は、しばらく間があきました。


お題 和香 平成10年3月3日 発言No.56
作成 なのはな様 平成10年3月11日 発言No.66

 泣き濡れて朝 


『泣き濡れて朝』、素直(?)のみならず、そこはかとなく色気あります。
これも、なのはなブランドのなせるわざでしょうか。

平安の昔から、日本人は涙が好きなんですよね。
私も最近、泣いちゃうことありました。

では、次のお題。

『今日は晴れ』

というのは、いかが?
簡単なようで、むずかしそう。
・・・ああ、だめ、と思ったら、ぽいして下さい。

和香さん、私を「ひまわり」と言ってくれた人は、私の1番大切な人です……ってのろけさせないでください(^^;
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いくらでも言って下さい。うらやましくないもん!
(・・・ここに発言するようになってから、人格が変わっていくような、・・・
悦びとも不安ともつかぬ、あやしげな感覚が・・・ああ・・・)

ところで、HPできたんで、是非見てください。
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見ました。
ういういしいHP、楽しませていただきました。
て、時間ないので、短いところだけですけど。

「詩」は、女性の吐息がまぢかに匂うような、いい味です。
いくら人格が壊れても、私にはとうていここまでかけない。(一応誉め言葉っす)

よく、漢字が読めない人が、ひらがなだけ拾い読みする、そんなコントがありますよね。
「ファッション」は、私にとって、ほんとにこれ。カタカナ語のほとんどがわからない。
語感から勝手にこういう装身具なのだろうなあ、と想像たくましくしてます。
現代は、やっぱり、女性の方が前衛なのでしょうか。

小説については、あとでじっくり読みます。
完結したら、容赦ない論評で、・・・なんて、終わらせて下さるのでしょうね。

☆ 私のブラウザ(Just View 3.01)のブックマークでは、タイトルが記憶されるのですが、URLそのままはちょっとつまらないと思いました。ジェネレーターの関係でしょうがないのかな?

(平成10年3月11日 発言No.68)

『泣き濡れて朝』
 現代の若い娘さんの生存の実感、などと書くと味気ないですが、情景が浮かぶのです。のみならず、朝の光、その個室の清澄な雰囲気、男ならうずくような匂いまで。
 天然詩人? それとも、散文で写実的なものを書いたら相当に、・・?
 などと思いました。
 もう、結の行への織り込みに、私はこだわっていませんでした。もし取り入れてくれたならうれしい、という程度です。
 制約の助けを借りるまでもなく、創り出すことのできる人、これは間違いないらしい。

☆ 注1 ☆
 上の私の発言中の、「私も最近、泣いちゃうことありました。」は、以下の通りの事情です。

tauさん、驚きました。二十年越しの作品!
『銀河零年』の歴史、興味深く読ませていただきました。
私の批評は、結局は、表層のことです。芯にあるものが、素晴らしいので、磨けば磨くほど、宝石は輝きを増す。間違いないと思います。

みなさん。
私もばらしちゃいますけど、前回なのはなさんへのレスで、「私も最近、泣いちゃうことありました」などと、秘密めかした書き方をしましたけれど、実は、これだったのです。
tauさんのこの長編を読み終えるまでに、すくなくとも三回は、泣かされました。
感動を人に与えることができる。
tauさんは、ほんとうにうらやましい方です。

『新・銀河零年』 期待します。

(平成10年3月12日 発言No.72)

 tauさん、及びSF長編『銀河零年』掲載のHP「Welcome tau's HOME PAGE」については、 異世界へ [リンク集] をご覧下さい。


 さて、その後、一週間、二週間と待ってはいたのですが、なのはなさんが現われません。
 4行小説については興味が失せてしまったのだとしても、他のテーマでいくらでも気軽に発言していって欲しいと思いましたので、

なのはなさん。宿題はもう、ぽいしたでしょうね。
まだ悩んでたりしたら、ちょっと、責任感じちゃうんですが・・・

(平成10年3月26日 発言No.82)

 と呼びかけたりしました。
 まもなく、発言がありました。

お題 和香 平成10年3月11日 発言No.68
作成 なのはな様 平成10年3月27日 発言No.84

 今日は晴れ 


 ところで、なのはなさんはなにゆえ私にお題を返してくれないのか、と不可解でした。
 想像ですが、自分が人に課題を出す、先生の真似事をする、などというのは分不相応という感覚が強かったのかもしれません。
 または、お題に答えるだけで精一杯、待たれてるのだからなるべく早く、ととにかく発言した。「お題」はわたしが出さなくてもいずれ誰かが、と思って。
 答えられなければ仲間として認められない、というような、圧迫を感じてもいたのでしょうか。・・・そこで、すでにメンバーとして十分認められていて、大きな顔をしている和香さんに、そんな試すようなことわたしはとてもできない、傲慢かと思われちゃう、と感じた。
 (単純に、ただただ創るのが楽しくって、もっともっとと思い、他人のことまでは気が回らなかった、ということも可能性はありそうです。これなら、うれしいですが)
 電網界では、年齢も性別も職業も、先輩なのか後輩なのか、そういうその人の実体は、自分との距離は、本当には確かめようがありません。つまり、「単純素朴に人と人という関係のみ」とみなしてかまわないはずです。遠慮しなくてもいいのになあ、とも感じました。
 与えるだけ。受けいれるだけ。どちらもつまりません。
 贈って、贈られる。
 人も「ことば」も、その方が幸せでしょうしね。

 ちは〜

 なのはなさん! ほっとしました。

 というのは、なのはなさんが、宿題をぽいしたときのために、自分でこのお題に答えてみようとしたのです。
 そうしたら、おもいのほか、むずかしくて・・・
 おかげで、ハレバレです!
 (こいつは、なんという奴でしょう! ^^)/

ご容赦くださいませえええええ(泣)
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 いえいえ、とんでもない!!
 なのはなさん作、『今日は晴れ』、悪くない出来だと思います。
 一行目で、ずぶ濡れが出てくるのが、お題とのコントラストがあって、効果的だと思いました。
 そして、結の行へとすすみながら、冷暗が、あたたかくまぶしく明けていく。
 普通、こうまで、すっきりしたものは創れないと思いますよ。
 う〜む。 ・・・あなどっていたかも?!

 ということで、次のお題。


 ・・・と思ったのですが、もう続けざまになのはなさんなので、今度は、またなのはなさんが出題してみませんか?
 深く考えずに、ふと浮かんだようなもので、けっこうですから。その方がむしろ、面白いかもしれないぐらいですので。
 (私も、鍛錬したいし ^^)

HP更新したので、どうか見てやって下せええええええ(嘆願)
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 いつのまに!
 「え」が六つですからね、もちろん、見ました。
 なんと、カウンタがすでに100近く。すごいですね。

 『 ☆独り言2☆ 「心の旅」 』(hearttrip)の最後の行が、とてもなのはなさんらしいと思いました。
 もし私だったら、この直前の行で止めてしまって、読者を「ふあ〜ん」な気持ちにさせて終わりにしたい、という誘惑に勝てないでしょう。
 壁を一つ超えているのかもしれませんね、すでに、なのはなさんは。

 (ただ、背景がちょっとデータ重かったかな。あんまり人のことは言えないんですが。・・・重かろうとどうだろうと、これだっていうのができちゃうと、可愛い子供のようで、簡単には差し替えられないのですよねえ・・・)

 『緑の月 金の月』の方は、どうやら長編の匂いが。
 現在の時点で、短く感想を述べるとしたら、スサノオのような奴が一人ほしいな、というところでしょうか。私は。
 でも、なのはなさんの好みではないかもしれないし・・・
 ミナちゃんがいいなあ。 なのに、作者はいじめるつもりみたいだなあ・・・
 ちがう?
 ・・・もちろん、途中ですから、まだ種あかしはしないで下さいよ!

 楽しみにしてます。次がどうなるか読みたい。

 こうなったらもう、必ず完結させて下さいね。
 (なのはなさんには、プレッシャーかけちゃえ!! ^0^)/


 ではまた〜

(平成10年3月27日 発言No.86 全文)


☆ 注2 ☆
 なのはなさんのHPへは、 異世界へ [リンク集] から跳べます。すでにHPが新URLへ移行しているため、「レプリカファイル」にあるリンクからは跳べなくなっているはずです。(平成11年2月14日現在)
 また、上で触れている作品などが当時のまま掲載されているのか、そうではないのか、書き継がれている、改変が加えられている、などなど、あなたがお読みなっている今の時点でどうなっているかについては、ここでは何も保証することはできません。ご理解下さい。

☆ 注3 ☆
 なのはなさんが、発言No.84『今日は晴れ』の終わりで呼びかけている「ケイト」さんは、正しくは、keitoさんです。古代、九州、邪馬台国がメインテーマというkeitoさんに触発されて、私も短いお話を書いてみました。
 夏文庫に 『古事記幻想』 という形で、載せてあります。


☆ 注4 ☆
 以上の通り、本章以降では、なのはなさんの4行小説を紹介する場合は「レプリカファイル」に内部リンクを張ることといたしました。すなわち、4行小説だけではなく関連する発言もともに、当時の姿や書式をできるだけ残して、ここに引用させていただくというものです。
※ 「レプリカファイル」では、原典の発言のヘッダやフッタ(Just Net で付加したもの)にあった他ファイルへのリンクは、削りました。しかし、原典本文に植えられていたリンクはそのままの形で残してあります。
※ このような引用方法も含めて、本章以降の彼女の作品、発言の転載はすべて、なのはなさんのご好意によって実現したものです。あらためて、御礼申し上げます。





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