成年後見部会


  成年後見部会
     部会長  峯田 幸悦



平成14年12月7日(土) 山形市総合福祉センターにて

「実践的成年後見活動に関する研修会」

  演題 「社会福祉士としての後見活動の意義と現状」

    講師 日本社会福祉士会本部 ぱあとなぁ 
        事務局 小幡 秀夫 氏

平成14年12月7日土曜日、日本社会福祉士会本部 ぱあとなぁ 事務局の小幡氏をお招きしました。
まず、成年後見活動の意義と、これまでの現状をお聞きした後、実際に小幡先生が受任しているケースを通し、受任までの経過や活動状況、そして苦労したことなど具体的にお聞きしました。
お金を預かり、耐火金庫まで自費で購入した例など、とてもわかりやすいお話が多く、皆さん興味津々でした。
後見人を自分が受任した時のことを考えると、とても不安ですが、小幡先生という強い見方がいることを強く感じさせられた研修会でした。


平成15年2月15日(土) 山形市総合福祉センターにて 


テーマ 「成年後見活動の実務と身上配慮のあり方を学ぶ」
 講師 山形家庭裁判所 調査官 佐藤 重俊 氏

 今回の研修会は、山形県介護支援専門員協議会山形地区支部と合同にて「成年後見制度」について学びました。
 
 
 山形家裁調査官の佐藤先生より、家裁における成年後見等事件のあつかいとして、「痴呆の母について後見を開始し、息子が成年後見人になった事例」という仮想事例を元に、実務を話されました。
 この後、質疑応答では、「後見人が財産から借り入れが出来るのか」、「主治医は精神科でなくても良いのか」など、活発な質問がたくさんありました。佐藤先生から、最後に「入り口はちょっとしたことが、大きくなり重大な責任となってきます。紛争に巻き込まれないためにも、わからないことがあれば家裁に来て下さい。」とお話がありました。私たちが理解しやすいように、法律用語を少なく丁寧にお話しされ、とても中身の濃い研修会でした。
 次に、司法書士の菅野先生から、リーガルサポート山形支部の活動報告として、若者のやる気のある司法書士が集まっている事など、紹介がありました。また、成年後見活動をされている社会福祉士の山名さんより、大変だったことなど紹介され、「施設で働いていたため、ソーシャルワーカーとして、その人に代わって何かをしてやろうという視点になってしまう。代理人という視点を持つことが大切」と閉められました。



平成13年10月6日(土) 山形市総合福祉センターにて

  

 演題 「任意後見制度の概要について」

   講師  山形公証人会会長
           矢野 光邦 氏


 公証人の業務内容の説明後、「任意後見契約Q&A」として任意後見契約や公正証書などを、先生の経験談を含めわかりやすくお話ししていただきました。「高齢者にとって、これほど良い制度はないと思ったが、いざふたを開けてみると利用者がとても少ない。もっともつと使って欲しい」というお言葉でした。また、先生は新聞に成年後見制度について投書されていましたが、その記事を読んだ社会福祉士が少なく、「福祉の専門家である社会福祉士は、もっと成年後見制度に興味を持って取り組んで欲しい」とお言葉があり、会員それぞれ、肝に銘じた次第です。



 演題 「司法書士から見た成年後見制度」

  講師  (社)成年後見センターリーガルサポート山形支部
        支部長 司法書士  小関 陽一 氏


 司法書士の仕事、リーガルサポートの仕事内容の説明を受けた後、利益相反と本人の希望、制度利用者と遺言、財産管理の実務について詳しくお話ししていただきました。
 全国の司法書士が約1万7千人、リーガルサポート所属約3千人。山形県は、司法書士195人、リーガルサポート所属が45人です。
 成年後見制度は、司法書士会が受け皿と想定し進めてきたが、いざ始まってみたら業務内容が多い割には報酬が少なく、引き受け手があまりいない。報酬は「お布施」と考え期待せず、リーガルサポートの役割として取り組んでいるとのお話でした。



 事例発表後、各会員の取り組みや今抱えている困難ケースなど意見交換しました。成年後見制度の利用は、まだまだ少なく、費用は精神鑑定書が必要となると、とても掛かる。が、任意後見制度の利用費用は、基本手数料1万1千円、公証人が判断能力があるか確認するのに必要な診断書があれば良く、費用が掛かると思われているがそうではないと矢野先生より助言がありました。
 任意後見制度を、もっと活用しましょう。

☆会員の感想☆

〜chisatoさん〜

矢野さんのお話を伺い社会福祉士として、成年後見制度に関わっていくことについて私なりに考えられたと思います。やはり、報酬云々ではなく、ボランティアの域ですね・・・♪
それから、わたしの質問に答えていただきありがとうございます。自分の託す人を決められないなんてかわいそうだと思います。
今まで、正直言って<わがままな人>ってかなり振り回され・・・(職員)
感じていた部分もありますが、私達、社会福祉士こそが代弁者となって身寄りのない方を援助していかなくては・・・
ケアプランもチームで援助してカンファレンスを開催しますが成年後見制度も司法書士の方々・公証人の方々・社会福祉士、色々な職種が関わって一人の利用者にとって最良の道を探していくものなんだぁ〜と・・・
改めて認識しました・・・
やはり、研修会っていいですね・・・
9:30〜なんで大変ですが・・・