寺社遍歴

第30回 江戸への出入口近くの寺:
        品川寺(東京都品川区)
(2009年3月5日)

 京浜急行青物横丁駅近くの旧東海道沿いに有るのが品川寺。読みは”ほんせんじ”。建立は九世紀と古いが荒廃の後17世紀中頃(江戸時代)に再興。この寺のポイントは、大きい地蔵様(約2.5m)と梵鐘。
 参道の左に、江戸六地蔵の一つが優しいお顔で道行く人を見守っている。江戸に出入りする人の安全を守ってくれたのだろうか。
 許可無くは昇れない梵鐘は、幕末のころ海外の博覧会に展示されるため持ち出され、その後行方不明だったがジュネーブ市(スイス)の美術館に展示されていることがわかり、昭和の始めに戻ってきたとのこと。もっと近くで見てみたかった。 
   写真 左は寺前の東海道を行き来する人を見守るお地蔵  右は、帰ってきた梵鐘

 

 それ程広くない境内で大小の石の像を多数見ることが出来る。その中から興味持った二つ。
第一は、石の像の傍に置かれた縄をかけられる溝のあるほぼ丸い石。これを見て、懐かしく子供の頃の猪子祭の突き石を思い出した。猪子祭は中国地方以西で行われる祭のようなので多分違うとは思うが、何に利用したものだろう。
第二は、古い形の庚申塔。樹齢600年の大イチョウ(品川区指定天然記念物)の傍に、朽ちかけているが三匹の猿(見ざる言わざる聞かざる)が掘り込まれている。良く見かける庚申塔(塚)は、字だけのもが多いのだが初期のものには猿等が掘り込まれているとのこと。近くの東海道に置かれていたものだろう。
 写真 左は猪子祭の突き石に似た石  右は三猿の掘り込まれた庚申塔   

 

 周辺の道路には旧東海道と掲示があり整備されているが街並には昔の面影はまったく無い。少々残念。

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