金縛られてみませんか?


昨日、少し横になっていると不本意にも眠ってしまい、気付くとテレビもパソコンも電気もつけっぱなしの状態のまま、真夜中を迎えていました。

虫が囀る真夜中に、明かりとか消そうか迷っていたら、何かがゴォ〜と集まってくるような感覚に陥り、陥ったのも束の間、久方ぶりに金縛りになりました。

金縛りというと、心霊現象とか超常現象のように思われがちですが――詳しくは知りませんが――実際は科学的なもので、実際に存在します。

眠っているけど脳だけ起きている状態、起きているような寝ているような状態のときになるらしいのですが、そんなまどろっこしいじゃなくて、腕を組んだり、足を組んだりして寝ていればなると思います。・・・たぶん。

心霊現象とか超常現象じゃないとはいえ、これほど数奇な体験は他では決して味わうことはできません。

僕は、数年前、初めて金縛りを体験して以来、金縛りになりたいなりたいと思っていました。

僕が感じる金縛りを一言で表すならば、

ジョルノ・ジョバァーナのゴールド・エクスペリエンス(スタンド)を喰らった状態

この考え方を持ってすれば、全ての金縛りの恐怖体験について説明が付きます。

ゴールド・エクスペリエンスを喰らった状態とは、体は動かないけれど、脳だけは活性化していて、動くイメージだけが先行し、イメージの中では動いていて、リアルに動いているビジョンとかは見えているのに、実際はまったく動いていない状態のことです。(詳しくは、ジョジョの奇妙な冒険-第5部-47巻の後半をご覧ください)

人間の行動は全て脳からの命令を受けて行われます。

手を動かすのにも、まず手を動かそうと思い脳に信号が送られ、脳が手を動かすように信号を送って初めて手が動きます。

それが金縛りの状態だと、脳は動くように信号を送っているけど、体は眠っているので実際は動かない。しかし、起きていたら動いていただろうビジョンが見える。

つまり脳が動いたと勘違いしているのです。

金縛り状態では、思ったことは全て明確なビジョンとなり、実際に体験しているようなリアルな感覚を味わいます。

思ったことが明確なビジョンとなる。これは夢を見ているのと一緒の状態です。

昔放送されていた番組「特命リサーチ」の中で、見たい夢を見る方法というのがあっていたのですが、見たい夢を見る方法は、金縛りの条件とまるっきり同じで、体は眠っているのに脳は起きている状態のときに好きなことを考えるというものでした。

しかし、金縛りは夢とは多少異なります。

夢は、その日やそれ以前の記憶を整理しているだけなので、経験の無いことや突飛な出来事を見ることはありません。夢で見たことを紐解いてみると、必ず近しい体験が姿形を変えているだけだと気付くと思います。

一方金縛りは、その瞬間に思ったことが見えるため、夢よりも現実的で、夢か現実かの区別が付きにくい。呪いや心霊現象のイメージが強いため金縛りになった瞬間、怖いことを想像してしまい、恐怖体験(の夢)に会うことが多いという傾向があります。

金縛り = 怖い、ではなく発想を変えれば好きな夢が見られる一時なので、貴重な時間ともいえます。


昨日、何かがゴォ〜と集り、僕はすぐに金縛りになったと気付きました。

しかし、如何せん眠いもんで、「別にこのままでもいいか」とも思ったんですけど、金縛りにこのまま勝ちを譲るのもどうかと思い、「動かそうと思えばいつでも動くぜ!」と調子に乗って、手を動かしてみたら、動きました。

「ほら動いた。ほら動いた」と更に調子付いていたのですが、気付くとまったく動いていませんでした。

それから何度も手を動かそうと試みて、試みるたびに動いているのですが、気付くと何も変わらないまんまという世にも奇妙な出来事を繰り返していました。

一度はしっかりと起き上がり、全チャンネルのテレビを確認し、パソコンを消し、布団から出て立ち上がり電気を消すという所まで行ったのですが、気付くとやはり何も変わらないままでした。

そんなことを繰り返しているうちに、僕は恐らく「起き上がれないのは上に何かが乗っているからだ」と考えたのでしょう。そう考えた次の瞬間、上におばあさんか誰かが乗っていたらそれこそホラーの世界ですけど、何を思ったか僕の上には枕が乗っていました。正確にはザァーという音が聞こえたので、「あっ、枕が乗ってたのか」と納得した次第です。当然、実際には何も乗っていませんでした。

しばらくして、組んだ腕を解き、実際に起き上がり、テレビやらなんやらを消したのですが、さっきまで何度も何度も繰り返した光景なので、消している最中も本当に今している行動は本当の行動なのかという不安感に苛まれていました。


火の無い所に煙は立たぬという言葉があります。

この世の中には、科学的根拠のない、科学的に解明できない心霊現象や超常現象は数多く存在します。

しかし、その心霊現象や超常現象が現在まで語り継がれるのには理由があって、昔の人が実際に体験したことだったり、戒めのつもりで作った作り話だったりするのかもしれませんが、それがたとえ見間違いや、思い過ごしの類だったとしても、必ず勘違いをした原因が存在し、その原因は語り継がれる心霊現象や超常現象に酷似していると考えられます。

金縛りもその一つで、まさか手が痺れているからなんて考えないだろうから、昔の人は金縛りを呪いとか、不動明王の術か何かとだと思ったのだと思います。


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