2017/6/11

転職ノウハウ比較!出世コースから外れたら転職するべき?


サラリーマンなら、出世に興味がない、という人でも「意識」はしてしてしまうもの。一方で、意に反して「外れた時」が来た場合に備えている、という方もそういらっしゃらないのでは?元転職エージェントが山ほど見てきた、出世コースから外れた方のその後の身の振り方、平たくいえば「転職する?しない?」についてアドバイスさせていただきます。

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出世コースから外れた人の転職相談は難しい

サラリーマンの世界ならば、3月は年度末と共に人事の季節、というところも珍しくはないと思います(会社によっては、株主総会の役員改選に合わせて7月というところも多い。)。この時期になると気もそぞろ、という方も多いのではないでしょうか?

 

転職エージェントの世界でも、人事の季節に合わせて、「出世コースから外れたので転職を考えたい」という相談が急増します。しかし、これがなかなか難しい・・・。まず、多くの方、そうですね・・・、80%以上の方は、「出世コースから外された」ということを心理的に受け入れていないのです。

 

多くの方は、今まで自分がどれほど会社に貢献してきたか、ということをとうとうとお話しされます。そして、その言葉の裏に「なのになぜ・・・」という言葉が隠れているのです。

 

そのような時、「では、そこまで貢献された実績があるのに、なぜ転職をお考えになるのですか?」と水を向けると、バーッと出世コースから外れた無念を話し出す方が多い。ここで転職エージェントとして問題なのが、この方は本当に転職する「覚悟」を決めていらっしゃるのか?という点です。

 

意外に多いのが、転職相談には来たがその後連絡がつかなくなり、ようやく連絡がつくと「転職を諦めた」とおっしゃるケース。不満はあっても、待遇面や転職の現実を突きつけると、現状と折り合いを付ける方も多くいらっしゃいます。また、「転職したい」というケースでも、今までいた会社へのプライドが捨てきれず、高望みするケース。これは苦戦します。

 

同業他社だったり、同レベルの一流企業であったりするならば、すでにプロパーでエース級の社員を抱えているので、わざわざ転職で戦力を補強する必要はありません。また、これらの企業の人事担当者は、「出世コースから外れた人材」であることを職務経歴書からすぐに見破るので、ご自身のプライドを維持しながら転職に成功するというのはごくわずかな例外を除いて、実現が難しいのです。

 

といった事情から、転職エージェントは、「出世コースから外れた人材」の転職相談には慎重になります。手がかかる割に、得られる転職成功例が多くないからです。

 

それでも転職に踏み出したいあなたへ

と、いうわけで、出世コースから外されたショックから立ち直っていない方には、厳しいお話しをしてしまいましたが、それでも、転職を考えたい、という方もいらっしゃるでしょう。そこで、考えていただきたいポイントが3点あります。

 

①ご自身のキャリアの価値観

まずはっきりさせることは、精神的に自分が出世コースから外れたことを受け入れ、その後の人生で何を基準にすえて生きるのか、ということをはっきりさせる必要があります。

 

例えば、今までの業務知識を活かして専門性を高めたいのか、これからは自分が大事にしている社会貢献的な活動を中心に据えたいのか、小さな会社でもマネジメント的な立場に付きたいのか、など、今後のキャリア設計で自分が大事にしたい価値観をしっかり見つめ直しましょう。出世コースから外れたことが良いこととは言いませんが、良いきっかけにはなると思います。

 

②スキルの棚卸し

自分にとって、キャリアの価値観をはっきりさせたならば、次の作業は、今までのスキルの棚卸しです。ここで大事な点は、「今まで会社に貢献してきたこと」イコール、「これからも活かせるスキル」ではない、ということです。出世コースから外れたタイプの転職者が間違えやすいポイントです。

 

ここで棚卸ししたいスキルは、①ではっきりさせたキャリアの価値観に合ったスキルです。貢献的な価値観を大事にしたいならば、サポート系の業務の業務経験やスキルはないか、といった点で、これから活かすスキルを考える、ということです。

 

③タイミング

①②を経て、実際に当てはまる転職先を探していくことになりますが、もう1つ、タイミングも重要です。例えば、金融機関の場合では、40代後半から50代にかけて、関連会社や取引先へ出向するケースが多く、それをきっかけに年収や待遇が大幅にダウンしてしまいます。

 

もちろん、それを見越してハッピーなライフプランを立てていらっしゃる方もいますが、中には、「自分はまだまだ一線で働ける」と、転職で外にチャンスを求める場合もあるでしょう。

 

しかし、こうしたケースではタイミングが遅すぎます。一般の事業会社でも、業務の守備範囲が広くない金融機関出身者を、40代~50代で積極的に採用しようとは考えません。こうしたケースでは、もっと早く転職プランを相談しておくべきでしょう。

 

最後に

ある出版会社の役員になった方の転職サポートをしたことがあります。その方はもともと商社マンで、海外営業や広報を経験してきたのですが、広報時代に新規プロジェクトを提案して上司と衝突し、総務に左遷された方でした。

 

その方はとても前向きな方でした。未練が全くなかったわけではないでしょうが、すっぱりと切り替え、ご自身が本好きで、本に関わる仕事なら一から出直すとおっしゃるので、全く畑違いの出版営業のお仕事を紹介したのです。

 

その後、ご自身の新しい物事への提案力やリーダーシップが評価されたのでしょう。閉鎖的な業界の出版業界にあって、5年後には本部長の職へ昇進されていました。その時学んだことは、キャリアはアップダウンがあって、人によっては、出世コースを外れた時からが本当のキャリアの始まりかもしれない、ということでした。