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火焔型土器 <火炎土器作りに挑戦!>
 今回は、茂木粘土と信楽赤水ひ粘土をブレンドしたものを使いました。洗い砂を2割程度混ぜる場合もありますが、今回は混ぜていません。4日をかけて作り上げました。
縄文人の豊かな感性と技術を改めて思い知らされました。笹山遺跡から出土した国宝の火炎土器(十日町市博物館蔵)のようにはなかなかなりませんでした。その素晴らしさを実感しました。
 製作過程において、粘土の乾燥の具合に大変気を使いました。天気の具合(風の強さや向き、気温や湿度)によって粘土の状態がかなり変化していきます。また、野焼きをするまでの乾燥にも気を使い日数もかかります。そんなことからすると、よく資料等に縄文人が家の軒先で日向ぼっこをするような雰囲気で土器の製作をしているイラストがありますが、それはどうも実態と違うのではないかと思われます。作業小屋のような建物の中で丹誠込めて作り上げたのではないかと思えてくるのです。
石器1

<石鏃>
<石鏃作りに挑戦!>
 黒曜石をつかって、石鏃をつくりました。石器は黒曜石などの石をの角で加工して作ります。黒曜石や鹿の角が手に入らず、石器作りをあきらめてはいませんか?黒曜石は北海道や長野県などの特定の地域でしか取ることができません。したがって、入手するには通販ということになります。しかし、なんと、黒曜石が身近なところに売っているのです。ホームセンタースーパームサシのペット関係の売り場で水槽に入れる石として売っているのです。しかも値段も手頃。この写真は、右がブルーアイズロック、左がブラックストーンです。
 鹿の角もインターネットなどの通販で手に入れることができますが、大変高額です。蝦夷鹿の角は北海道は紋別の白滝村で手に入ります。(下の写真、女の子が持っている)しかし鹿の角を使わなくても、なんと五寸釘でみごとに作ることができるのです。写真の石鏃は五寸釘で作りました。これで誰でも石器作りに挑戦できます。作り方のコツや角の入手先等、詳しいお問い合わせは掲示板にて受け付けます。
骨格器

<釣り針>
<骨角器・釣り針作りに挑戦!>
 釣り針が発見される遺跡はほとんどが海岸に近い場所です。出土する針はほとんどが大型で、海で大型の魚を釣るのに使われたと考えられています。材質は鹿の角やイノシシの骨で作られていました。中でも鹿の角が材質として優れています。まず鹿の角を立てに二つに切り、針を切り出す板状のものを作ります。少し長めにして手に持つ部分を残して針の形に削り出していきます。今回は電動糸ノコで大まかな形に切り出しました。鹿の角は大変硬いのですが、水につけておくとふやけて多少軟らかくなります。切り出しナイフなどで削るときは作業がしやすくなります。しかし、ヤスリを使うときは水に濡れているとヤスリの目がすぐに詰まって、ヤスリを水洗いしながら作業しなくてはならなくなります。鹿の角は手に入りにくいので、寿司屋などからアワビの殻をもらってきて、厚めの部分で作るときれいな針ができます。鹿の角がどうしても入手したい方は掲示板で問い合わせてください。
新潟県立歴史博物館で体験講座を実施しています。
石器2

<勾玉>
<勾玉作りに挑戦!>
 勾玉はヒスイ・蛇紋岩・滑石などの石を使って作られていました。深い緑色の輝きを放つヒスイは縄文時代から大変珍重されました。しかし、ヒスイは新潟県の糸魚川(姫川)周辺でしかとれません。しかも非常に硬く値段も張ります。ちょっと挑戦とはいきません。実は勾玉キットはけっこう容易に手に入れることができます。しかしキットでは大きさや形等が制約され、雰囲気も出ません。そこで今回は、教材店で滑石を購入し、それを利用して作りました。
 滑石を粗いサンドペーパーや彫刻刀で荒削りをし大まかな形を作ります。最後は細かい目の耐水ペーパーで磨くとピカピカになります。
 首に下げる紐にもこだわりたいものです。凧糸などがよく使われますが、今回は近くに生えるカラムシから繊維を取り出して、細縄を綯ってそれをつけました。これでぐっと雰囲気が出ます。
 長岡市立科学博物館で体験講座を実施しています。
貝製装身具

<首飾り>
<貝製首飾り作りに挑戦!>
 装身具の材料には石・骨・歯・貝・土・木など様々なものが用いられています。貝ではイモガイ・タカラガイ・ツノガイ・ベンケイガイなどの装身具が発見されています。タカラガイの装身具は長野県栃原岩陰遺跡・愛媛県上黒岩岩陰遺跡から発見されています。両遺跡とも山中にあり、遺跡周辺では入手できない貝であること、両遺跡から発見された貝製装身具が共通の加工方法で作られていることから、海産の貝類をどのようなアクセサリーにするかという具体的なイメージ化があり、加工の共通原則があったと考えられています。
 タカラガイは現在でもアクセサリーの材料として広く用いられていおり、ファッション雑誌や広告でも見かけられます。
 今回の材料は、ハナビラタカラ6個・ビーズ4個・カラムシで作った細ひも1本・紙ヤスリです。海でタカラガイを見つけることができればよいのですが、タカラガイの生息域の北限は千葉県とされ南方に生息する貝のため、なかなか集めることができないと思います。しかし、現代流の流通ネットワークを利用すれば入手することができます。例えば(株)タカシェルではインターネットで様々な貝を販売しています。ちなみにハナビラタカラは100円でした。
 作り方は、紙ヤスリでタカラガイの山の部分を削っていきます。写真のように削ったら、貝の間にビーズを挟むようにして糸を通します。貝を固定するように紐で結ぶときれいに仕上がります。一つは留め具として使います。ビーズの色に合わせて貝殻の中を弁柄(絵の具でも可)などで塗ってもきれいです。勾玉だけではなくいろいろな装身具のことを調べてみるのも良いですね。津南町・中里村のハローホリデーで体験講座を実施しています。
縄文布1

<アンギン>
<縄文布1・アンギン編みに挑戦>
 縄文人はカラムシやアカソなどの植物から繊維を取り出し糸を作り、その糸を編んで布を作っていました。その布をアンギンとよんでいます。新潟県十日町市・津南町・松代町などの限られた地域に伝わる越後アンギンと呼ばれる衣類にその技法が用いられています。今回のアンギンコースターは、越後アンギンの技法を忠実に守り、しかも子どもでもできるやり方で製作しました。まず、川の土手などに生えているカラムシを取ってきて、皮をはぎ、表皮をかき取って繊維を取り出します。苧引き・苧かきといわれるこの作業には、苧引きがねや苧引き船・苧引き板といった専用の道具を用いますが、今回は平らな板とプラスチック板を使ってやってみました。(上の写真)できあがった繊維を細縄に綯ってアンギン編み台を使って編んでいきます。編み台は厚紙で組み立てるキット(下条小開発)で、カッターとセロテープで簡単に組み立てられます。カラムシなどに植物から糸を作れない場合には麻縄を買ってきて使うとよいでしょう。できれば、縦糸には綯った糸を横糸にはよった糸を使うと雰囲気が出ます。編み方の要領さえつかめばいろんな作品に応用することができます。編み方やキットについての問い合わせは掲示板で受け付けます。
縄文布2

アンギン
<編み台>


写真をクリックして設計図を手に入れよう!
<縄文布2・アンギン編み台作りに挑戦>
 縄文時代の遺跡から編布の道具が完全な形で発見されたという報告はまだありません。しかし、布編の遺物や土器の底などについた編布圧痕からどのような編み方をされていたのかおおよそ明らかになっています。現在では様々な遺物や民具などの研究から編布の作成に関しては2つの説が認められています。一つは越後アンギンの道具で、他方はアマゾン上流インディオの編み具に類したものです。
 右の写真は越後アンギンの道具を参考にして、小学生が工作で作れるように、できるだけ簡単な設計の編み台を考案してみました。実際にアンギンの衣服の制作に挑戦してみたところ、なかなか使い勝手もいいようです。(上の写真)釘などの留め金具はいっさい使いません。また、簡単に分解でき持ち運びにも便利です。(下の写真)ケタ(経糸をかける横木)、アミアシ(ケタの両端を支える脚)の材料はホームセンターで1075円で購入。コモヅチ(経糸を巻く重り)は山からタニウツギを採ってきて作りました。多少雰囲気は損ないますが、ホームセンターで購入できる塩ビパイプやゴムホースなどで作ることもできます。
 写真をクリックするとアンギン編み台の設計図と作り方をゲットすることができます!
竪穴式住居

<ミニチュア>
<縦穴式住居・ミニチュア作りに挑戦>
 縄文時代を代表する住居が竪穴式住居です。直径4mの円形のあなを深さ40cmほど掘り床面を作ります。そこに柱を立てる穴を掘って、栗の木の柱4〜6本立て、梁を渡します。フジつるなどで縛って固定します。叉木を組んで屋根の形を決め、垂木を渡し、横木を細かく取り付けます。カヤを下から葺いて屋根を作り、縦穴を掘った土を屋根下に乗せて固めます。この作業を実際に行うのはなかなか難しいことです。しかし、ミニチュアならば誰もが作ることができます。実際に寝泊まりすることはできませんが。竪穴式住居の構造や作り方を体験的に知ることができます。今回の材料は木・竹ひご・シュロ・筍の皮・針金・ハッポースチロールの土台です。工夫すれば様々な構造の竪穴式住居に挑戦できるはずです。炉や土器などを置いたりして雰囲気を出せばなかなかのものに仕上がります。
このミニチュアは千葉県の飛ノ台史跡公園博物館の体験講座で用いられたものです。
竪穴式住居

<復元体験>
<縦穴式住居実物大・復元に挑戦>
 下条上学校の6年生と竪穴式住居の復元に挑戦しました。上のミニチュアで説明した竪穴式住居の作り方通りに作業を行いました。作り方を調べることから、必要な材料の調達、製作等、全て子どもたちの手で行われました。直径4mの竪穴式住居が子どもたちにできるものかと心配しましたが、「何事も経験!挑戦あるのみ!」2日間を要しみごとに完成しました。つるをコンパス代わりに直径4mの線を書き、そこを掘りました。風向きや日当たりを考えて出入り口を決め、柱穴のを掘りました。柱は、栗の木がなく倒木のブナの木を使いました。釘1本使わずに全てつるを採ってきて仕上げました。大量の茅も何度も刈りに行き、ようやく屋根を葺くことができました。次の日、子どもたちは竪穴式住居の周りで、自分の作った石器で食材を切り、自分の起こした火で調理し、縄文食を味わいました。
 この体験で子どもたちは、縄文人の知恵やたくましさ、自然の恵みや大切さ、歴史の楽しさを実感することができました。皆さんもやってみませんか?


縄文食1

<どんぐり
 クッキー>
<どんぐりクッキー作り・子ども博物館>
 ドングリはそのままでは食べられません。アク抜きをしなければなりません。縄文人はアク抜きの方法を発見したことによってドングリやトチなどの木の実をはじめとする様々な食材を利用することができるようになりました。
<ドングリのアク抜き>
@ひろってきたドングリをゆで、日に当てて良く乾かす。
  (中の虫を殺し、保存が可能となる)
A皮をむき、沸騰させたお湯にドングリを入れ、30分くらいゆでる。その後、15分くらい水にさらす。
Bさらに20分くらいゆで、15分くらい水にさらす。
C更に20分くらいゆで、1日水にさらす。
  (アクが抜けるまでBとCを繰り返す)
<材料>・ドングリ(45g) ・クルミ(適当) ・アワ(45g) ・小麦粉(45g) ・卵(1個) ・いりご(1.5合) ・砂糖(30g) ・塩(少々)
<作り方>
@すり鉢にアク抜きをしたドングリを入れ、良くすりつぶす。
Aこね鉢に@とその他の材料を入れ、お湯を加えて良くこねる。15分〜20分、耳たぶのかたさくらいになるまでこねる。
Bクッキーの形にする。
C蒸し器で20分くらい蒸す。
D蒸し上がったらかくる焦げ目がつくまで焼く。
 いろいろなドングリクッキーを食べた経験がありますが、このクッキーはほんとに美味しかった。縄文時代はいろいろな食材を石ですりつぶして使っていたようです。現在でも鶏肉や魚などをすりつぶして団子にして食べています。縄文時代の遺跡から発見されたお焦げから獣の肉や血が入っていたという報告もあります。縄文時代にあったと思われる材料をいろいろと試してみるとおもしろいですね。


縄文食2

<どんぐり
 コーヒー>
<ドングリコーヒー作り・子ども博物館>
 ドングリコーヒー作りは、ドングリクッキー作りといっしょにやると良いでしょう。ドングリクッキー作りとコーヒー作りを平行して作業することができます。
<作り方>
@ひろってきたドングリをゆで、日に当てて良く乾かし、皮をむく。(クッキー作りと同じ)
A皮むきしたドングリを金づちで砕く。(コナラは小さいので砕かなくても良い)
Bイススで粉にする。(コーヒー用のミルで粉にしても良い)
Cドングリの粉をコーヒー色になるまでよく煎る。
D布の袋に入れて、やかんで煮出す。(約13分)
 こおばしい香りとほろ苦いコーヒーはとても美味しかった。味はコーヒーというよりもお茶って感じです。蜂蜜や砂糖を少し入れると更に美味しくなりそうです。縄文人もきっといろいろな工夫をしながら飲み物を楽しんでいたことでしょう。
詳しい作り方等の問い合わせは、掲示板か十日町市博物館へどうぞ。
博学連携1

<出前授業>
<十日町市博物館・出前授業>
 十日町市博物館の学芸員による出前授業です。出前授業では、子どもたちの家の周辺で発掘された遺跡の様子をスライド上映を交えて説明したり、発掘した遺物を実際に手にとって観察したりしました。子どもたちは、自分の家の近くで縄文人たちが生活していたことを実感し、その生活の様子や歴史的関わりに興味や関心を抱き熱心にメモを取りながら聞き入っていました。また、自分の家の近くで拾ってきた、土器片や石器と思われる物を学芸員に熱心に鑑定してもらうという一幕も見られました。本物と思われる土器片が数個あり、持ってきた子どもは考古学者になったかのような興奮ぶりでした。学校の担当教師でこうした強烈な興味関心や驚き・感動といったものをなかなか子どもたちに印象づけることができません。専門の知識と本物の資料に関わってこそ得られる感動であった言えます。また、教員と学芸員との事前の打ち合わせにおいての共通理解が一過性の感動で終わることなく、次への追求活動へとつなげ、学びの深まりとなるのです。現在、更なる連携融合の姿を追求しているところです。
博学連携2

<特別授業>
<新潟県立歴史博物館・特別授業・教育プログラム>
 長岡市の県立歴期博物館で開催された企画展「移民物語〜弁当からミックスプレートへ〜」にちなんだ特別授業です。県内の児童、生徒らに歴史の学び方を知り、国際理解を深めてもらおうと企画された授業です。県内からの移民について博物館の主任研究員から説明を聞いた子どもたちは、実際の資料を食い入るように見つめ彼らの生活や時代背景を確かめていました。この企画展の特徴の一つに教育プログラムが用意されていることがあげられます。展示資料や移民の生活・ハワイの文化といったものをゲームや疑似体験を通して学び取ってもらおうとするものです。私も教育プログラムのボランティアとしてこの企画展に関わりました。ただ、見るだけの展示から、体験を通して一人では見えなかったものが見えてくる。そんな新しい展示の姿が提案されました。県立博物館は、交流普及課のスタッフが親切に見学や授業のコーディネイトの相談に応じてくれます。今こそ、そんな素晴らしい施設や人材を活用し博物館との連携を図っていく時なのでは・・・と考えています。


博学連携3

<体験教室>
<十日町市博物館・子ども博物館>
 十日町市博物館では今年度6回の子ども博物館が行われました。「信濃川で遊ぶ」「勾玉作り・昔の遊び」「しめ縄作り」「小正月の行事」「縄文食をつくって食べよう」「雪で遊ぶ」の6回です。
 この子ども博物館は、博物館友の会のボランティアの方々と親しく触れ合いながら楽しく学ぶことができます。また、博物館の貴重な資料を実際に子どもたちが使って活動したり、学芸員の方から分かりやすく説明を聞いたりできる素晴らしい学びの場となっています。私もいくつかの催しにボランティアとして参加しました。とても楽しかったです。学校や学年の違ったいろいろな友だちと出会い、授業とは違った雰囲気の中で自ら学ぶ。新しい友だち、新しい発見、新しい体験、素晴らしい学びの場がそこにあるのです。
 たくさんの子どもたちがこの機会を利用して地域の歴史や自然について地域の人とのふれあいや本物との出会いを通して学んでいってほしいと願っています。
 参加についての詳しいお問い合わせは十日町市博物館へどうぞ。(リンク集からジャンプできます)


地域参加

<縄文祭り>
<笹山縄文市・地域参加学習>
 十日町市の笹山遺跡で毎年開かれているイベントです。今年で4回を数えました。いつもながら中条地区の人々の「縄文」に寄せる熱い思いを感じ取ることができる素晴らしいイベントです。
 このイベントの特徴は、様々な縄文体験が一度に楽しめちゃうところだと思います。「火起こし」「アンギン編み」「土器作り」「勾玉作り」「藁細工」どれも地域の方々が親切に指導してくださいます。その他、古代米を使った様々な料理や、魚のホウバ包み焼き、ササ茶、ドングリクッキーなどの料理も試食することができます。それがなんと無料で楽しめちゃうなんて、ホント感激です。
 今回は縄文研究の第一人者の小林達雄さんのお話も聞くことができました。竪穴住居に存在する「炉」をキーワードに縄文人の家族感を楽しくお話ししてくださいました。
 会場にはたくさんの小中学生の姿が見られ、総合学習の一環として参加している子ども達もたくさんいました。この会場で子ども達が友だちになり、自分の研究の情報を交換し合うようになったらなぁ...。

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