原題 ; THE INTERNECINE PROJECT(1974) |
監督 ; ケン・ヒューズ |
脚本 ; バリー・レヴィンソン、ジョナサン・リン |
音楽 ; ロイ・バッド |
出演 ; リー・グラント、ハリー・アンドリューズ、イアン・ヘンドリー、キーナン・ウィン |
「セクステット」のケン・ヒューズが監督した犯罪サスペンス。 テレビ東京で放映されたときに見た作品で、多分ソフト化されていない。 残念ながら1970年代にジェームズ・コバーンが主演した作品の中で一番つまらないという印象がある。 ロバート・エリオット教授(ジェームズ・コバーン)は、アメリカ大統領顧問に抜擢されようとしていた。 だが、エリオットには裏の顔があり、邪魔者は四人の手下を使って始末してきた。 今度は自分の秘密を知る手下が邪魔になったエリオットは相互暗殺計画を仕組む。 手下同士に面識がないことを利用し、手下を操って順繰りに殺させてしまおうというのだ。 というわけで暗殺を依頼された手下が、一仕事終えてやれやれと戻ってきたところに別の暗殺者が待ちかまえていて、という展開が数回繰り返される。 最期の一人をエリオット本人が殺して計画終了。 まさしく人間ドミノ倒しなのだが、どうも描写に緊張感がなくメリハリに欠ける。 もしかしたら本当はスリリングな作品なのに、テレビ放映でカットされてしまったという可能性もある。何しろテレビ東京だから。 でも、ケン・ヒューズのこの頃の作品を見ると、やっぱりこの程度だし。 とにかくノー・カットで一度見てみたい作品ではある。 閑話休題。ラストは数日後、意気揚々と大型リムジンに乗り込むエリオット。 ドアボーイから一通の手紙を渡される。 その手紙は、殺した手下の一人からだった。 その手下はエリオットを信用しておらず、自分に万一のことがあったら投函するよう知人にこの手紙を託していた。 読み進むと、手紙の便箋に毒を仕込んだと書かれていた。 紙をめくるときに指をなめるエリオットのクセを利用したのだ。 ありゃま、しまった、と思ったときはすでに手遅れ。 リムジンが目的地に着いて運転手がドアを開けるとエリオットの死体が転がり出るのだった。 不衛生だから指をなめるのはよしましょう、という教訓映画でもある。 |