『ホフ小隊撃滅原案』   作:M−鈴木&正太郎  戻る

マディック大尉の対ドラコ火力小隊戦闘小説化の前提
 何故に戦闘になってしまうのか?
 ・ドラコ前線基地の周辺に存在する緊急用滑走路候補地はしかし、現時点では極めて狭隘な平地の集合に過ぎない。
  故に十全な整地作業に無しには、例え汎用性に優れ、強襲降下に使用されるレパード級降下船と言えども安全に離発着する事は出来ない。
  所詮は未だ機能していない、中継補給空港に使用可能な土地に過ぎないのである。
  (既に機能していたらダヴィオン側はとっくにジリ貧になっていた筈である)
 ・シャネルクイーンは優秀な操縦手でもあるリン大尉の手で強引な着陸を行う事に成功したが、
  それは船倉の殆ど全てを吐き出した後だったからである。
  (注、着陸前に守護天使小隊の内80+75+55=210t加えて降下装備が約10.5tを射出した後であり、
  その時点で搭載していたのは偽装基地施設と歩兵装備、
  少々の罠と2機のメック合計130t更に整備架台が90tで合計300t程度に過ぎない)
  しかもそれだけの手段を講じても、着陸脚の破損の可能性を否定できない危険な行為に分類されるものだった。
 ・勿論離陸にも厳しい制限が加えられた。
  エンドウ少尉ら専門家達が算出した離床可能限界重量は全備重量の約2/3、1150t
  (短い距離での強引な離陸を成功させるには最低でも5G以上の加速能力が必要と判断された)に過ぎ無い。
  レパード級は全備重量が1720tであり、最大積載量は900tである。
  それが1150t以下と言う制限を受けた場合搭載可能な貨物の最大重量は330tに過ぎず、
  推進剤を切り詰めて尚積載最大重量が400tに達する事を期待するのは業腹と言うものである。
  しかもこの重量はメック及びASF用の架台重量を含んでのものであり、歩兵とその装備、はりぼて等を収納し、
  長距離自走能力に不安のある作業用メックを収納すると残る搭載余地は200t以下になってしまう。
  このスペースは敵基地から奪い取った各種装備の収納スペースとなる為守護天使小隊のメックを搭載する余地は全く無いのである。
 ・結果として、クロフォード中佐としては極めて不本意な話であるが、
  守護天使小隊の4人には自力帰還を要求するしかないと言う過酷な作戦を認可
  (指示)するしか無かった。
  何故なら更なる戦力の派遣は、所在不明な敵火力小隊の基地襲撃
  (そんなタイミングで敵も襲撃を行うと言う偶然は無いと断じたいところではあったが、
  中佐は「不幸な偶然は必然の如く戦場に付き纏う物である」と言う戦場の法則を学んで久しいのである)に際して、
  対応する能力を喪失する事になるからである。
 ・しかし、自力帰還組が、もしも深刻な損害を蒙り、満足な戦闘能力を喪失した状態で敵の追撃を受けたなら全滅すら有り得ない話では無い。
  そこで中佐は「メックでの戦闘能力だけ」なら中隊随一の「マディック大尉のブラックハウンド」を「基地が襲撃されても対応可能」
  な進出点ギリギリに配置、敵戦力の所在が明確になると同時に派遣したのである。
 ・ある程度以上のMWにだけ可能な特殊な機動・時速100kmを越える高機動メックの全力疾走・150mにも及ぶジャンプ能力は、
  基地から300kmもの距離にあるドラコ前線基地までを3時間少々で走破させる。

  こんな前提で戦闘が開始されました。

もしそーゆーんで「OK」と皆様が言て下さるなら、ドラコ連合カウツ降下部隊所属前進部隊構成火力メック小隊、
別名「ホフォペクヴィッチ小隊」とマディック機の戦闘は「半戦闘リプレイ形式」でお送りしようかと考えております。
と言うのも、実は先日実際に戦闘を実施致しましたもんで。
シチュエーション的には、ミッキーさんが以前おっしゃった通り、殆ど正面からいきなり戦闘を開始した格好としました。
ですんで「ヴァレリウス陰険攻撃」による損害や偽装基地攻防戦での損害は皆無としてスタートしてしまいました。
(まあ、状況は厳しくなりこそすれ、マディック側は有利にならない話ですんで、OKでしょう?)
一方マディック機の損害は、転倒の損害は全力疾走時の転倒を「受け身」で半減として、
(すんません、ローカルルールの話込みです、判る人のみ石投げて下さい)右脚5、左腕1のダメージで戦闘開始です。
(全力疾走時の転倒は通常転倒扱いです)

結果は小説の参考結果になるでしょうから、先に書いておきます。
勝ちました、御陰様をもちまして。
久々に「斜め移動等の特殊な機動」以外真っ向日本版ルールのバトテでやりましたが・・・・いやぁ、辛いッス、やっぱ。
2/2+3を筆頭に射撃目標値3・操縦目標値が1〜3の3人の優秀なる火力小隊
(75+70+65+50=260t)を55t一機で相手にするのは。

勝っておいて何言ってやがる?と言われそうですが。本当にきわどい戦闘だったんです。
中央胴中枢が1箇所発生、頭部被弾。
実に怖かった。

ホフォペクヴィッチ中尉のオリオンはジャイロx2と頭部に1発貰ってMW脱出。
ルーフェイ グンソウのウォーハンマーはエンジンに1発貰って、最後の1機になった時点で降伏。
ゲンハム曹長のサンダーボルトは頭部消滅、MW死亡。
ナン カシラのハンチバックは胴体耐久力を失って掴座。

全機虜獲成功(誰か運びに来てくれれば)。もしくはMWが死亡したサンボルのみ持って帰る格好でしょう。
GETで運びに来るかどうかは皆さん決めて下さい。
→後に本部護衛小隊が対空メック部隊と共に回収に行っています。


守護天使小隊の通過を確認してからそろそろ15分。
マディック大尉は現在、窪地の灌木の中に機体を隠してホフォベクヴィッチ小隊の接近を待ちかまえていた。
ここは退却中の陸上部隊を追跡する者にとって、比較的通過に時間のかかりそうな途河点を控えた部隊を急襲するに最適な通過点であり、
「送り狼を自認する人間が襲いかかるならここを通るだろう」と言うポイントとなる訳だ。
実戦経験豊富とは言い難い彼女達の様なMWが、援護すべき部隊を随伴しているが故に自暴自棄となって致命的な出血を晒し、
壊滅的打撃を被るのに相応しい舞台が演出可能とあれば、そこを狙わぬ筈が無い。
少なくとも情報収集部門の報告ではその部隊の指揮官であるホフォベクヴィッチ中尉の人となりは「そう言う人物」であるらしい。
今回は情報・偵察部門との連携が非常に重要だった。(これ、失礼だから「過去形で語る」んじゃ無い、君)
ここまでこんな短時間で進出可能だったのも、偽装基地施設が展開可能だったのも綿密な事前調査あったればこそである。
今後、益々戦闘が統合情報戦の様相を展開するであろう事は想像に難く無く、
その様な運用に於いて彼の様な一匹狼的MWは存在価値を遊軍的にしか必要とされないだろう。
自分の小隊(分隊)に所属する、人当たりの良い笑顔の青年(デルビッシュ改・ナースホルンのMWだ)を思い出し、
己自身が方向性の変換を求められている事を意識した。

「犬、か」
相応しい言葉だと思う。自分にも、愛機にも。
ツェロメロ兄弟と呼ばれたあの2人もろくな死に方はすまいと自覚していた。
恩義はあるが、決してその全てを是認出来る存在ではありえなかった2人。
恐らく「そう」なっただろう。
そんな結末は他人事では無い、恐らく。仕える相手を(そして思想を)誤れば必然的に訪れる破局だ。
「そう言った生き方」は誰しもがするべきでは無い。
納得ずくでそれが出来る、しかももう後戻りの出来ない、ほんの一握りの人間がそれにあたれば良い話だ。
特権階級とは違う、切り捨てられる「いつか」を意識しながら仕える存在か?
少なくとも、どの様な出会いになるかは未だ判らない、息子にそんな道を歩む結果は迎えて欲しくはない。

そんなもの思いから重量級メックの走行音が現実に引き戻す。
情報は正確だった。
頭が良いかどうかは別として、この部隊の指揮官は相当に陰険な性格だ。
むしろ共感を覚えると言っても過言ではあるまい。
だが、それ故に彼等はここで潰える事になるだろう。
もしくは自分が。
「さあ、補修部品が来た、バーゲンセールの時間だ。」
そう独りごちた後、少し心配そうな顔をする。
「そうか、4機一度には持って帰れ無いか・・・」

もうすぐ会う息子の事は心配してないのか?君は。

マディック大尉は愛機「ブラックハウンド」を立ち上がらせると、取り敢えずウォーハンマーの無防備な背面に向けて中口径レーザーを斉射した。

正太郎(以降、正):じゃ、指揮官同士の戦術ロールの振り合いね。出目4
M−鈴木(以降、M);うりゃ。8
正;合計で差が・・・・はい、奇襲どうぞ
(奇襲の可否判定については互いの指揮官又は最も高い戦術技能の持ち主による成功度比較を使用しています。差5以上で可能と設定)

M;んでは走行で接近。斜め移動で・・・距離5、中距離背面ウォーハンマーへ、4発一斉発射。・・・・うん、全部命中
正;・・・・・・・あぁ?(ちょっとドスの効いた声)
M;命中箇所は。中央胴。右脚。中央胴。左胴。
正;・・・・・・・はぁ?何故にこいつの背面装甲、中途半端に9点?中央胴中枢チェックどうぞ。
M;謎だねぇ、オフィシャルメックは。・・・1箇所。・・・前半3番、エンジン1箇所ね。
正;ん〜、許容範囲。中央胴の中では。

林と森をサイドステップでかわし、
一挙動で150mまで距離を詰めると背面を向けたままのウォーハンマーに「近距離セット:スタンダード」を発射。
(注意;簡便な操作を維持する為、多くのメックは火器官制システムを「使用する火器」でセットにした組み合わせを設定し、
トリガー別に分けている事でしょう。
そうする事で多種の火器を有するメックが不慣れな操作で過熱→行動不能になるのを防止する訳です。
このシステムはストーカーレベルまで火器が増大した場合有効性を減じますが、オフィシャルでもその点を考慮しており、
テクニカルリードアウトの中で「ストーカーの火器管制コンピューターは理想的かつ非常に優秀な物で、
距離に応じて最適の武装組み合わせをMWに提示、射撃可能とする」となっています。
ま、この技術衰退の中でその技術は維持不可能となり「現在では過熱がストーカーを苦しめている」とも書かれていますが。
そんな訳で「近距離セットスタンダードがMLx4なんですが。ブラハンにはあんまり必要無い機能ですねぇ、選択肢少ないし。)
熱状態が瞬時にイエローゾーンに入り込む。
4本の不可視の光条の内2本が胴体の中央付近に集中し、脆弱な装甲を貫徹して内部機構に食い込むのを手応えで感じる。
この感覚は熟練の域に達したMWの多くが一度ならず感じる非科学的な感覚であるが、多くの場合現実でもある。
それを証明するが如く、破孔から勢い良く高温のガスが噴出する。
恐らくエンジン遮蔽の一部に損傷を与える事に成功したのだろう。
赤外では真っ白い剣を突き立てられた様に見える。

正;転倒チェックは成功
M;普通失敗しないよ、操縦目標値3だっしょ?
正;そこで失敗するのが俺、平気でピンゾロ振るから、イニシアチブ・・・・ほら
  イニシアチブ取られると・・何?つまり全部先に動くの?1対4って。
M;・・・・・よろしうに
正;では死角を無くす様に・・・無理か、近いね、地形が

「ウォーハンマー、火力30%減少を予測」
そう呟き乍、「驚くべき事に恐慌状態に陥る事も無くきびすを返し、
射撃態勢に入る敵小隊」との間に「先ほどかわした濃密な木立」を押し込む様に機動。
上体を捻るとサンダーボルトに「1対1での射撃戦のお相手」を強制する。
「視界から消えた?」「います、林の向こう!」「何ぃ!?」「こいつ!」
サンダーボルトが放った4門のレーザーは尽くブラックハウンドを逸れ、荒れた地表にその爪跡を刻み込む。
一方ブラックハウンドの放った4門の中口径レーザーは、その内3門をヒットさせた、
その内1本は・・・胴体上部を僅かに左に逸れ・・頭部装甲を半ばまで削ぎ取っていた。
「どうだい、いきなり横っ面ひっぱたかれた気分ってな?」

正;体力は・・8だから意識維持判定不要、全く、顔は止めてよ、
女優なんだから15ダメなら転倒判定も不要、さあ、イニシアチブ・・・おし!
M;ぬう、では、そっち先に3機、んで俺か・・あれ?ハンチバックが最後?
正;物は試し

「ナン(ハンチバック)!お前が突っ込め!!そのACなら」
確かにAC20は強力な火器であるが、如何せん射程が短か過ぎた。
斜め方向に走行する事で思いきり良く後退するブラハンには照準が定まらない。
その一方でハンチバックの中央胴体にはPPC着弾による放電が走っていた。
「1発位で!!」「だがどんな重い損害も1発目から始まるんだ」「この声、敵か?」

正;そりゃそうか。
M;そりゃそうです。わざわざ近寄んないよ。
正;チキンが!・・・ありゃ取られた?(イニシアチブ)
M;うい、取った取った
正;ん〜、ちょいちょいちょいっと、今度こそ死角(1対1に持ち込める場所・隠れる場所)は無いよ

「布陣(フォーメーション)は良いな?」「逃がしません」「何?!」
突如前方に加速したブラックハウンドは瞬時に300mを駆け抜けるとホフ中尉の5時方向にある木立の向こうへ姿を隠した。

正;全力疾走?
M;まあ、馬鹿正直にお相手するには火力差がねぇ?次のターン、よっと、取ったかな?
正;取られたねぇ、追撃するしか無いでしょ
M;ではこちらは部分遮蔽でサンボルとハンチのお相手ぇ♪

「追え!逃すな!!」「俺の目の前を・・コケにしやがって!!」「待て!ゲンハム、突出するな!!」「AC20、遠過ぎる?!」
150mの距離で、部分遮蔽の相手と火力の応酬をする破目に陥ったゲンハムのサンダーボルトは、
しかし致命的なPPCの直撃を受ける破目に陥った。
「何!?・・・ゲンハム!!」
サンダーボルトが頭部を失って左側から沈み込んで行く。
緊急脱出装置の作動は確認できなかった。

正;又かい、好きだね?首狩り族
M;何を言うかな、君は。失礼にゃ。
正;・・・にゃ〜(何か想像している)
M;・・・・・(自分で振ったネタで嫌な気分)
正;(構わず)けどイニシアチブが下がったのはキツイねぇ、その前に最後っ屁行くよ
M;カマ〜ン
正;っよーし、ピンゾロ!そして左胴、右腕、左腕、頭!!
M;ありゃ、来たねぇ、頭に4点?それと中央胴中枢被害数は?
正;1箇所発生!!

しかし、ゲンハムの最後の射撃は的確にメックの急所を突いていた。
頭部、中央胴・・・それも装甲の合わせ目をこじ開ける様に飛び込んでいった。
「だが、手応えがあった!!ゲンハムの置き土産で貴様の負けだ!!嬲り殺しに・・・何?」
不可解にもその黒いメックは揺らぎも強烈な熱放射も起さない。
「なんともないと言うのか?」  

M;やられたねぇ、どこ?こりゃマズイかな?
正;後半、5番
M;・・・・・・・追加放熱器だよ、そこ
正;なにぃ〜?

『ちい!狡猾な、下がるか?』ホフ中尉の本能が退却を促す、しかし。
「させないよ、おっさん、どっちかが部品取りになるのさ」「・・・・・いい度胸だ、  叩き潰す!!」
感情が理性と本能に打ち勝っってしまったホフ中尉。
しかし挑発した筈のブラックハウンドは丘の裏側に回り込み、射界外から同等以上の闘いを強要する。
何れも騎士らしからぬ30秒もの攻防。

正;しっかし、ちまちまちまちまちまちまちまちまちまちまちまちまちまちまちまちま
M;そりゃやるでしょう?可能なら?
正;あ”〜、ところで意外と持つね?ハンチバック
M;え?中央胴体装甲残ってるの?
正;残ってるよ(背面にね)

「退きましょう!こいつは長々相手をすべき敵じゃありません!!」ルーフェイ(ウォーハンマー)が叫ぶ。
「退かせはしない、墜ちるか投降するか、どちらかがそうなるまでだ。その為に遥々ここまでやって来たのだろう?」
「早い、後ろ?!」

ハンチバックが背面から中央胴に複数のレーザーを浴び、その場で崩れ落ち、脱出装置がMWを宙高く射出する。
結局AC20が火を吹いたのは只の3度。
全て大地を掘り返しただけだった。

正;頭部の小口径と腕の中口径は使ったんだけどね?
M;そんなもんでしょ?胴体装備の必殺接近兵器なんて。
正;イニシアチブ取れないと、接近戦仕様は全く話にならない。
M;ところで、良くアモんなかったね?
正;上手く避けてたよ。そんなに交換部品に欲しかった?
M;どれどれ・・・・を”?本当だ、俺天才的だね?
正;内臓(「もつ」と読む)マニアが!!(ピンゾロで中枢チェックを出した相手に使うスラングです。仲間内の)

視界外を疾走して回り込もうとしているブラハンの操縦席にホフ中尉から通信が入る。
「ものは相談だが、連邦のパイロット、その2機を持ちかえるのと引き換えに我々を見逃す気は無いか?」
「ハンチの方はMWが居るだろう?どうせ還す物だ、大した小遣い稼ぎにもならん」
「なんならハンチバックのパイロットはこちらで始末して機体を進呈しても構わんが?」
「いいねぇ、あんた。ときに、あの3機(守護天使小隊のアーチャー以外の事)からそう言う提案があったら受け入れるのかい?」
「別にわしらの体に興味のある様な倒錯癖の持ち主ではあるまいに」
「成る程ね、あんた、好きになっちまいそうだよ。・・・・・・・・機体の部品一つ還さん。」
ホフ中尉は秘匿通信(予め調査しておいた連邦の戦闘周波数)を切るとルーフェイグンソウに叫ぶ
「ちぃっ、下がるぞ!!この相手では騙し討ちも効くまい」「中尉!出て来ました!!!」「正面!?」

正;強気だね?距離6でいいの?
M;いや、ここならウォーハンマーからPPCが11以上だし。
正;だけどこっち(オリオン)一斉射撃するよ?
M;そろそろケリかな?と
正;言うねぇ、けど装甲それ程傷んでないよ?
(オフィシャル最新版に従い、オリオンはSRM4のアモを1tとして、装甲をほぼ完全にしています)
M;左脚がそろそろじゃない?
正;狙うなら最後の1機になってからじゃ無い?
M;だけど過度追撃は援軍の可能性があるからパスしたいんよ。リアルに考えると。ASFそっちが優勢っしょ?
正;それ言ったら前線基地までは地形確認済んでる訳だよね?
M;ご尤も。気紛れと思って。それにASFが来た時に地上にも敵がいるのを嫌がったと考えるのも手だよ。
正;(ASFが)来たら墜とす気かい?
M;爆装時なら正面10番、背面なら11番〜
正;やる気だし・・・

振り向いたオリオンの頭部と中央胴に、合計で1.25tの装甲を剥ぎ取る程の巨大な熱量が襲いかかる。
しかもそのエネルギーは装甲の隙間から内部中枢に直接ダメージを与えていた。
「何?一撃で?まさか・・」
激しい衝撃の中、機体が一気に安定を失うのを呆然と受け入れるホフ中尉

M;やっぱ、降伏?
正;するでしょ、これじゃ
M;では終了
正;どうやって4機持って帰るの?
M;最低でも2機は可能だね、ウォーハンマーのMWに運ばせればいい。
正;どうせ又汚い手段を
M;飽く迄も相手の自由意思を尊重するだけさね
  (方法論はご存知の通り別記)