その2



 ヤオロマップ岳頂上の岩場に腰を下ろして長かった道程の稜線を振り返り、先着者と高所空間を楽しみ、明日の1839峰への時間を計りながら頂上直下にテントを張ると「北海道山岳挑戦会」の4人Gpが到着する。
 ヤオロマップ岳頂上周辺には、テント場が4箇所(4張)程度あり、水場は1839峰方向稜線へと3分程下ったテント場の左手に水場への標示テープもあり、下り20分登り35分程で水が補給できる。
 夕闇が迫ると、西方の雲中に夕焼けが横一線に輝き、1839峰上空も赤く染まるショータイムが始まる…皆感嘆の声を上げ、30分程の雲上世界のドラマに酔いしれる。
 日目、ヤオロマップ岳から1839峰へと水補給点下山口となるテント場で「北海道山岳挑戦会」の4人Gpも出発であり、先行するように濃いハイマツにズブ濡れになり、藪漕ぎに苦戦すると北西尾根へと方向変換、後悔する程に高度を下げ、再び藪漕ぎに高度上げが続くと朝陽に輝く1839峰が幾つかのピーク越しに遠い。
 1839峰へと直接取り付く岩凌帯は高度感はあるが、樹木等を伝って登り詰めると緩やかな登山道に出る。
 お花畑を楽しみながら程なく、小広い山頂1839峰である…一番乗りで思わずやったと声を上げる。
 念願の頂きに立ったのだ!!…遅い朝食(イカ飯:SA氏/函館との野塚岳3山山行の際にいただき「札内岳」と「1839峰」で食べようと心の励み)に涙がいつまでも溢れ出る…こんな感動は始めてである。
 後続の4人GPが30分程遅れて到着し、若きリーダ「M氏」とがっちり握手するとM氏の眼からも…感無量の時間!!…ペテガリ岳の輪郭を初めて大きく鮮明に確認する。
 下山帰路は長いと、雄大な景観と頂上に別れを惜しみ、急峻な岩場を慎重に抜け、再びハイマツと格闘、ヤオロマップ岳に着くとHYMLのペナントの二人「SoさんHoさん」ペテガリ東尾根からの縦走である。
 絶妙のタイミングでお会いできたと挨拶を交えながら、私もいつかは挑戦したいと思うも実際は大変難しい限りである。

 テントを撤収、一路コイカクシュサツナイ岳へと向かい1560Pを下がると、ハイマツが意外と濃く、コイカクシュサツナイ岳への最後の登りにも陽射しが強く、貴重な水を飲みながら夏尾根の頭にやっと到着する。
 時間的には余裕があるので「北海道山岳挑戦会」を待とうと夏尾根で裸になり、強い陽射しを浴びながら1839峰を眺める贅沢な昼寝時間を過ごす。
  4人GP中、Nさんは、別行動と聞き無事下山を祈り、4人で一気に夏尾根の取付点まで降下、再び沢靴に履き替えて沢歩きを楽しむと山行も終わりである。
 1839峰へは、通常2泊計画が良いようで一泊の場合は時間配分を十分に検討しないと健脚者以外には思わぬ落とし穴があるので注意を!
 夏休暇は、札内岳そして1839峰と連日の好天が味方をして成し遂げれ、感謝の一言で感慨深く想い返す…日高の大きな山よ!!無事下山させてもらいありがとう。

全般

●2泊の場合は、夏尾根又はコイカクシュサツナイ岳でテントを張り1839峰を登頂する人が多い

●一泊の場合は、ヤオロマップ岳テント泊が基本

●コイカクシュサツナイ岳から1560P間は、藪であるが踏跡はOK

●ヤオロマップ岳と1839峰間は、藪であるも踏跡は十分確認

1839峰夕日
ヤオロマップ岳からの夕日
1839峰の峰
  夏尾根の頭から1839峰
1839峰頂上部

 コイカクシュサツナイ川入渓− 0635−上二股−0810−コイカクシュサツナイ岳 −1052−
ヤオロマップ岳
−1410

 ヤオロマップ岳-0400-1839峰-0548

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