鋭鋒その名は群別岳
群別岳は、増毛山地に位置してその魅力は鋭鋒の名に恥じない山容であり、登山道がなくこの頂きに立つには、沢(群別川/幌川)又は積雪期特に春山の残雪時期が絶好である。
過去、浜益岳・雄冬山と幌天狗ナイフブリッジから飽きる事なく眺めた鋭い山容は、非常に絵になり大いなる憧れを抱き続けるも、容易には人を寄せない奥深き大きな山である。
群別岳への積雪期ルートは主に2ルートあり、前回は幌川沿いから幌天狗経由で群別岳へと東側に延びる結構危ないナイフブリッジを越えてと…しかし1171地点の最後の岩稜部の積雪に阻止されて撤退した経緯もあり、その時に眼下に眺めた群別川ルートが確実に登頂できるとルートを探したが、今回はsakaguchiさんも歩いたこの群別川ルートを計画する。
前日、雄冬北の岩老の高台にある温泉(500円)で海岸線と夕日を眺め湯に浸り、群別川に架かる「群別橋」手前150mから国道231を左折し墓地を過ぎて、3Km程行くと広めの林道分岐以降は積雪状態であり、夕闇が迫る時期に先着者の函館ナンバーの男性と挨拶をし、一緒に質素な夕食中にsakaguchiさんとはお互いにスキー連盟の指導員として旧知の知り合いと話に花が咲き奇遇であると、地図のメモにもsakaguchiが歩き始めた地点はここで、私たちの地点は2Km手前等の会話に謙虚さと誠実な年配の人柄に惹かれる。
車中泊の空は満天の星で、ニニィ・ロッソ「夜空のトランペット」に哀愁を覚えながら、明日の初夏並の天候を期待しつつ憧れの山を描き就寝。
翌朝、Sさん/函館と出発時期(0440)が一緒となり、冷気の固い雪道林道をスノーシューを背中に背負い、可能であれば尾白利加岳までと長旅の始まりである。