道北の奥深き静峰
      
2003.05.18/単独
 
シートートムシメヌ山【沢ルート】 
「封鎖ゲート〜支鞠内/遠別線(自転車)〜シートートムシメヌ山〜854m峰」


シートートムシメヌ山は、道北の支鞠内湖北西に位置して登山道はない。
 過去30年程前にー41度を観測した厳冬地として知られる母子里から登山口に至る道路は封鎖ゲートがあり、6月3日開通予定とあり、雪溶けが進むこの時期には自転車利用と計画する。
 登山口へと我が街名寄市から国道40号線を北上し、程なく自衛隊名寄駐屯地手前の橋から左折、名母トンネルを抜けて母子里交差点を直進し、支鞠湖方面に向かうと600m付近に道路封鎖ゲートがある。
 夏道状態の舗装景観の周囲には、積雪が点在する程度であるがとペダルを漕ぐ。
 朱鞠内湖沿線には過去、1円の利益に約20円の経費を要したと言われ、赤字路線の代名詞として全国に名を馳せた「深名線」も1995年に71年間の歴史を閉じたと往事をしのぶ。
 複雑地形の支鞠内湖(国内最大の人造湖)の水面にはサザ波一つなく朝の静けさを漂わせ、白樺林相が美しい緩やかな道路起伏を繰り返す。
 いわな橋を過ぎると正面稜線にコブを乗せたシートートムシメヌ山を眺めると「ヤマベ橋」手前が遠別及び板谷方面の三叉路分岐で両道路とも4〜5Km先で通行止めである。
 三叉路分岐から1Km強付近の開豁地形が登山口地点であるが、この遠別方面への立派な砂利道はどこまで延びるのかとペダルを踏み「ぶどう橋」から引き返すもこの先も道路は続く。
 ツボ足で疎林の凹地沿いに薄い積雪を踏むと水流が豊富な小川(約4m幅/浅い)沿いに平坦地形の凹地歩きが続き、南西尾根筋ルートも考える程に積雪量が増してくる。
 小川左岸沿いに歩きが続くと高度490m付近は沢筋分岐点であり、左手山側へと方向変換をして、山頂直下まで刻む沢筋に高度を上げると積雪豊かな斜面が広がり、疎林に傾斜が増して振り返ると854m峰のシルエットが端正である。
 頂上部尾根筋の一線横並びの短い張り出しを越えると盛り上がったピークが山頂である。
 奥深き道北の地味な山容を眺めるもピッシリ山方向は白く端正な山容が連なり、魅力的と遠望し振り返ると854m峰が白と緑のコントラストに映えて魅力的な山容である。
 次の目標である854m峰へと向かい、谷筋を3本程渡り、緩やかな傾斜面に高度を上げると西方にはコブが特徴であるシートートムシメヌ山を確認する。
 頂上直下の藪を漕ぐと笹に囲まれた854m峰頂上であり標石があり、更に北東に出ると頂上部まで続く雪面に藪漕ぎの必要はなかったと溜息である。
 854m峰直下の雪面で休憩…あれがシートートムシメヌ山かと…母子里の道路封鎖ゲートから林道登山口地点まで16.2Kmの自転車であったが
、登山口からは容易に頂上を踏めたと思い返す。
 下山とシートートムシメヌ山へと続く尾根筋を経て南西高地から沢筋分岐に出て、雪溶けに活力ある小川沿い歩きを終えると再び自転車を跨ぐ。
 帰路の道路沿いに
は、時期遅きカタクリの花が点在し、水辺にはカエルの卵が気味が悪いほど広がり、道路封鎖による静けさが漂う。
 この山名の由来については、HYMLのHa氏もHPで触れているが不明である。
 私がこの山に強く惹かれたのは、山名が妙味ありと…今後の課題としたい。
●行動時間 約8時間
●道路封鎖ゲート−1時間20分−林道砂利道登山口−2時間−シートートムシメヌ山−1時間20分−854m峰−1時間30分− 林道砂利道
登山口−1時間20分−道路封鎖ゲート
@ 支鞠内湖への道路封鎖ゲート
A やまべ橋からシートートムシメヌ山(右)
B シートートムシメヌ山頂上部からの854峰
C シートートムシメヌ山頂上から南西尾根
D 854峰頂上部からのシートートムシメヌ山
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