知床半島最果ての山
       
2002.8.3〜4/GP
             
相泊漁港〜観音岩〜ウナキベツ川登山口〜知床沼〜1132高地〜1243高地〜知床岳


 知床岳は、知床半島の端に位置する1254mの深山で北方領土に面し、日本地理の中で岬は幾多あるも最も奥深く、現在も容易に人を寄せ付けない観光地化していない知床半島の知床岳に突然の山行機会が訪れた。
 北海道山メーリングの会にてHP「一人歩きの北海道百名山」の函館のsakag氏に同行を依頼し、女満別空港で函館から飛来した函館のsakag氏と先般の野塚岳〜オシャヌプリ・十勝岳3山のテント泊縦走以来の再会であり、濃霧の知床峠を下り羅臼町から夕闇の「相泊集落」の相泊橋先が終点道路、正面には知床公園羅臼起点736号の看板があるが、道路建設の気配もなく漁港と海岸線に番屋が続く。
 道路終点手前の「相泊」温泉は、湯温も良くて暗夜の闇に波しぶきが風呂まで進入し、足元にコンブも入るワイルドな風情ある入浴であり、道路終点山側広場で各々テント泊。
 
翌早朝、昆布採りの気配に眼を覚まし、観音岩へと海岸線に並ぶ昆布番屋は総出状態で老若男女が昆布作業に励む中、出発時から眺められる観音岩へと北の最果地を実感する景観変化に海岸線の石ころを伝うと、岩塔に仏石碑を見ると巻き道があり、地蔵様が並ぶ小広場高台の先に登山口となるウナキベツ川に架かる二つ目の橋を渡ると通行止めロープが登山道であり、程なく樹林帯急登のロープに足元を滑らせ更に急なる松林道を登ると標高600m程までは緩やかに登るが途中登山道が不明確部分も散見される。
 標高210m付近で小沢を渡りウナキベツ川の沢音が遠ざかると特徴のない樹林帯地形に序々に高度を上げて枯木の沼次いで青緑の沼が現れ、高度600m付近で雲海を抜けると左手に大崩地形と稜線断崖に地層の変化を青空下に見て、崩落が進む崖縁の急登が続き要所にはロープもあると一気に高度を上げ振り返ると北方領土の山が雲海に点々と浮かぶ。
 高度900m付近でハイマツ地帯の広大な台地に出ると北方領土の山が更に広がり、起伏のない登山道の背丈を超えるハイマツは枝払いされ程なく湿原地帯に飛び出るとキツネがチングルマの岩で昼寝中!!植物群にテント場適地を探せず、知床沼へと根曲のハイマツ枝上をバランスをとり越えると突然明るい大きな空間に知床沼そして背後に1132高地・1243高地そして知床岳稜線が晴天下に広がる……この情緒溢れる空間が北辺の大地と感激しテントを張り昼食である。
 知床岳へと沼の湿原を右に迂回して1132高地への取付き道を探しながら、薄い踏跡に笹とハイマツの藪漕ぎ状態が始まり、樹林の間隙に振り返ると沼と2張りテントのコントラストが絵になると、比較的明瞭な登山道に変わり標示テープも点在する。(デジタルカメラを落とした)……つづく
@ 観音岩海岸線を函館のsakag氏
A 標高400m付近の青沼
B 大崩尾根
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